スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --:--

ルジャンドル陪関数 (5)

直交性
m が同じ場合には、l について直交性が成り立つ。\[
\int_{-1}^1 P_l^m(x) P_{l'}^m(x) dx = \frac{2}{2l+1} \frac{(l+m)!}{(l-m)!} \delta_{l l'}
\tag{1}
\]
証明の前に、m = 0 の場合は、\[
\int_{-1}^1 P_l^0(x) P_{l'}^0(x) dx = \frac{2}{2l+1} \delta_{l l'}
\tag{2}
\]となり、ルジャンドル多項式の直交性に一致することを確認しておく。

証明
関係式\[
P_l^{-m}(x) = (-1)^m \frac{(l-m)!}{(l+m)!} P_l^m(x)
\tag{3}
\]を用いると、(1) の左辺は、\[
\int_{-1}^1 P_l^m(x) P_{l'}^m(x) dx
= (-1)^m \frac{(l+m)!}{(l-m)!} I_m
\tag{4}
\]となる。ただし、\[
I_m \equiv \int_{-1}^1 P_l^{-m} P_{l'}^m dx
\tag{5}
\]とする。

m > 0 としておく。
(m = 0 は証明済、 m < 0 の時は m' = -m とおいて同様に証明可能)
定義式\[
P_l^m(x) \equiv \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l
\tag{6}
\]を代入すると、(以下、d/dx = D と書く)\[
I_m = \frac{1}{2^l l! 2^{l'} l'!} \int_{-1}^1 D^{l-m} (x^2-1)^l \cdot D^{l'+m} (x^2-1)^{l'} dx
\tag{7}
\]部分積分を行って、因子を除いた積分の部分は\[
\left[ D^{l-m} (x^2-1)^l \cdot D^{l'+m-1} (x^2-1)^{l'} \right]_{-1}^1 \\
- \int_{-1}^1 D^{l-(m-1)} (x^2-1)^l \cdot D^{l'+m-1} (x^2-1)^{l'} dx
\tag{8}
\]
m > 0 より、 第一項はゼロ。第二項は、$I_{m-1}$。すなわち、\[
I_m = -I_{m-1} = \cdots = (-1)^m I_0
\tag{9}
\]$I_0$ はルジャンドル多項式の直交性 (2) より、\[
I_0 = \frac{2}{2l+1} \delta_{l l'}
\tag{10}
\]これを (4) に代入すると、(1) を得る。

(証明終了)

よく、こんな証明思いつくなあ・・・

参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
スポンサーサイト
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2015/04/14 08:10

ルジャンドル陪関数 (4)

微分方程式\[
\left[
(1-x^2) \frac{d^2}{dx^2} - 2x \frac{d}{dx} + l(l+1) - \frac{m^2}{1-x^2}
\right] P_l^m(x) = 0
\tag{1}
\]
証明
以前に示した2つの漸化式\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} + mx \right] P_l^m(x) = \sqrt{1-x^2} P_l^{m+1}(x)
\tag{2}
\]\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} - mx \right] P_l^m(x) = -(l+m)(l-m+1) \sqrt{1-x^2} P_l^{m-1}(x)
\tag{3}
\]を用いて示す。

以下、簡単のため、d/dx を D と書き、P の添え字の l は省略する。

(3) の m を m+1 にすると、\[
\left[ (1- x^2) D - (m+1)x \right] P^{m+1} = -(l+m+1)(l-m) \sqrt{1-x^2} P^m
\tag{4}
\](2) より、-1< x < 1 の範囲で、\[
P^{m+1} = \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \left[ (1-x^2) D + mx \right] P^m
\tag{5}
\](5) を (4) に代入。
左辺は、\[
\left[ (1- x^2) D - (m+1)x \right] \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \left[ (1-x^2) D + mx \right] P^m \\
= \left[ (1-x^2) D\left( \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \right)
+ \sqrt{1-x^2} D - (m+1) \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} \right] \\
\times \left[ (1-x^2) D + mx \right] P^m
\tag{6}
\]ここで、\[
D\left( \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \right) = \frac{x}{(1-x^2)^{3/2}}
\tag{7}
\]を用いると、(4) は、\[
\left\{ \left[
D - \frac{mx}{1-x^2}
\right] \left[
(1-x^2)D + mx
\right] \hspace{5em} \\
+ (l+m+1)(l-m) \right\} P^m = 0
\tag{8}
\]となる。さらに、\[
D\left[ (1-x^2) D + mx \right] P^m \hspace{10em} \\
= \left[ (1-x^2)D^2 - 2xD + mxD + m \right] P^m
\tag{9}
\]に注意して展開を進めると、(1) を得る。

(証明終了)

参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2015/04/13 08:27

ルジャンドル陪関数 (3)

久しぶりに、特殊関数の続き。

漸化式
\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} + mx \right] P_l^m(x) = \sqrt{1-x^2} P_l^{m+1}(x)
\tag{1}
\]\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} - mx \right] P_l^m(x) = -(l+m)(l-m+1) \sqrt{1-x^2} P_l^{m-1}(x)
\tag{2}
\]\[
\sqrt{1-x^2} P_l^{m+1}(x) = 2mx P_l^m(x) - (l+m)(l-m+1)\sqrt{1-x^2} P_l^{m-1}(x)
\tag{3}
\]

証明
(1) の証明
定義式より、\[
P_l^m(x) = \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l
\tag{4}
\]\[
\frac{d}{dx}P_l^m = -\frac{1}{2^ll!}mx(1-x^2)^{m/2-1} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l \\
+ \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m+1}}{dx^{l+m+1}}(x^2-1)^l
\]
より、\[
(1-x^2)\frac{d}{dx}P_l^m = -mx P_l^m + \sqrt{1-x^2}P_l^{m+1}
\]となり、(1) を得る。

(2) の証明
(1) の m に -m を入れたものも成り立つ。\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} - mx \right] P_l^{-m}(x) = \sqrt{1-x^2} P_l^{-(m-1)}(x)
\tag{5}
\]前記事で示した式
\[
P_l^{-m}(x) = (-1)^m \frac{(l-m)!}{(l+m)!} P_l^m(x) \tag{6}
\]を用いると、(2) を得る。

(3) の証明
(1) から (2) を引くと、(3) を得る。
(証明終了)


参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2015/03/06 20:02

ルジャンドル陪関数 (2)

$P_l^m(x)$ と $P_l^{-m}(x)$ は、定数因子の違いを除いて、同じ形の関数となる。

\[
P_l^{-m}(x) = (-1)^m \frac{(l-m)!}{(l+m)!} P_l^m(x)
\tag{1}
\]
証明
定義式
\[
P_l^m(x) = \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l
\tag{1}
\]からダイレクトに証明。
まずは、$m \geq 0$ と仮定しておく。
\[
(x^2-1)^l = (x+1)^l (x-1)^l
\tag{2}
\]として、ライプニッツの公式を適用。
簡単のために、$D \equiv d/dx$ と表記することにして、
\[
D^{l+m} [ (x+1)^l (x-1)^l ]
= \sum_{r=0}^{l+m} \binom{l+m}{r} D^{l+m-r}(x+1)^l \cdot D^r (x-1)^l
\tag{3}
\]
ここで、$n \leq l$ ならば、
\[
D^n (x+a)^l = \frac{l!}{(l-n)!} (x+a)^{l-n}
\tag{4}
\]で、$n > l$ ならばゼロだから、(3)式は
\[
\sum_{r=m}^l \frac{(l+m)!}{(l+m-r)!r!} \frac{l!}{(r-m)!} \frac{l!}{(l-r)!} (x+1)^{r-m} (x-1)^{l-r} \\
= (l+m)! \sum_{r=m}^l \binom{l}{r} \binom{l}{r-m} (x+1)^{r-m} (x-1)^{l-r}
\tag{5}
\]
(1) に代入して、
\[
P_l^m(x) = \frac{(-1)^{m/2}}{2^l l!} (l+m)! \hspace{15em} \\
\times \sum_{r=m}^l \binom{l}{r} \binom{l}{r-m} (x+1)^{r-m/2} (x-1)^{l+m/2+r}
\tag{6}
\]
一方、
\[
P_l^{-m}(x) = \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{-m/2} \frac{d^{l-m}}{dx^{l-m}}(x^2-1)^l
\tag{7}
\]についても同様に展開する。
\[
D^{l-m} [ (x+1)^l (x-1)^l ]
= \sum_{r=0}^{l-m} \binom{l-m}{r} D^{l-m-r}(x+1)^l \cdot D^r (x-1)^l \\
= \sum_{r=0}^{l-m} \frac{(l-m)!}{(l-m-r)!r!} \frac{l!}{(r+m)!} \frac{l!}{(l-r)!} (x+1)^{r+m} (x-1)^{l-r} \\
= (l-m)! \sum_{r=0}^{l-m} \binom{l}{r} \binom{l}{r+m} (x+1)^{r+m} (x-1)^{l-r}
\tag{8}
\]
$r+m$ を改めて、$r$ とおいて、
\[
(l-m)! \sum_{r=m}^l \binom{l}{r-m} \binom{l}{r} (x+1)^r (x-1)^{l+m-r}
\tag{9}
\]
(7)に代入して、
\[
P_l^{-m}(x) = \frac{(-1)^{-m/2}}{2^l l!} (l-m)! \hspace{15em} \\
\times \sum_{r=m}^l \binom{l}{r} \binom{l}{r-m} (x+1)^{r-m/2} (x-1)^{l+m/2-r}
\tag{10}
\]
(6) と (10) を比較すると、証明したい (1) 式が得られる。

$m < 0$ の場合は、$-m > 0$ であるから、(1) 式において、m に -m を入れたものは成立。
\[
P_l^m(x) = (-1)^{-m} \frac{(l+m)!}{(l-m)!} P_l^{-m}(x)
\tag{11}
\]これを変形すると、$m < 0$ においても、(1) 式を得る。
(証明終了)

参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2014/07/08 19:05

ルジャンドル陪関数 (1)

しばらく、ルジャンドル多項式を深めようと思っていましたが、
ちょっと先を急ぎますので、ルジャンドル陪関数に入ることにします。

定義
\[
P_l^m(x) \equiv \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l
\tag{1}
\]

$(x^2-1)^l$ は 2l 次の多項式だから、m の範囲は、$-l\leq m \leq l$

m = 0 の時は、ルジャンドル多項式のロドリグ公式に一致するので、
\[
P_l^0(x) = P_l(x)
\tag{2}
\]

m ≧ 0 の時は、
\[
P_l^m(x) = (1-x^2)^{m/2} \frac{d^m}{dx^m}P_l(x)
\tag{3}
\]
x に -x を入れると、微分のところだけ符号が反転するので、l+m のパリティを持つ。
\[
P_l^m(-x) = (-1)^{l+m}P_l^m(x)
\tag{4}
\]

l, m の小さいものを具体的に書く。
\[
P_0^0(x) = P_0(x) = 1
\]\[
P_1^0(x) = P_1(x) = x
\]\[
P_1^1(x) = \sqrt{1-x^2}
\]\[
P_1^{-1}(x) = -\frac{1}{2}\sqrt{1-x^2}
\]\[
P_2^0(x) = P_2(x) = \frac{1}{2}(3x^2-1)
\]\[
P_2^1(x) = 3x\sqrt{1-x^2}
\]\[
P_2^2(x) = 3(1-x^2)
\]\[
P_2^{-1}(x) = -\frac{1}{2}x\sqrt{1-x^2}
\]\[
P_2^{-2}(x) = \frac{1}{8}(1-x^2)
\]

m が負のものを具体的に例示している文献があまりなくて、
計算結果をチェックできなかったので、間違っているかもしれません。

ちなみに、Wikipedia[2]では、$P_1^1(x)$ などにマイナスがついているのですが、
どうやら、$(-1)^m$ の係数をつけて定義しているようです。


参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
[2] Associated Legendre polynomials - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Associated_Legendre_polynomials
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2014/03/20 12:29
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。