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高校時代の疑問 (1) 微分方程式の謎

先日の記事で言っていた高校時代に抱いていた疑問、その1です。

最近は指導要領から消えてしまったという話も聞きますが、
昔は高校数学の最後の総仕上げに
変数分離形の微分方程式がありました。

典型的には、こんな感じの問題(a は定数)
\[
f'(x) = a f(x)
\tag{1}
\]
当時よく目にしていた模範解答はというと・・・

$f(x) = 0$(恒等的にゼロ)ならば、$f'(x)=0$ であるから、方程式 (1) を満たすので、
$f(x) = 0$ は解である。

次に、$f(x) \neq 0$ であるとすると、
\[
\frac{f'(x)}{f(x)} = a
\tag{2}
\]
両辺を x で積分して、
\[
\ln |f(x)| = ax + C_0
\tag{3}
\]
よって、
\[
f(x) = C_1 e^{ax}
\tag{4}
\]ただし、$C_1 = \pm e^{C_0}$。

$f(x)=0$ は、(4) の解の $C_1 = 0$ の場合に含まれる。
ゆえに、$C_1$ を任意の定数として、一般解は (4) である。
以上。

という感じだったと記憶しています。
これで何も感じなかった方はそれでよいのですが、
僕は疑り深い性格なもので・・・(笑)

上の場合分けだと、
$f(x)$ が恒等的にゼロになるとは限らないが、どこか一点 $x=a$ でゼロとなる場合
を想定してませんよね!

この疑問に関してはまだ、厳密に解消できていないのですが、
おそらく以下のようなことではないかと思っています。

たとえば、ある一点 $x=a$ ではゼロとなる、すなわち $f(a)=0$と仮定してみる。
すると、これは解 $f(x)=0$(恒等的)の曲線上に存在するので、
解の一意性定理から、この点を含む解は必ず、$f(x)=0$(恒等的)となる。

という論理が前提されているのではないでしょうか?

解の一意性定理についても勉強してないので、よく分からないのですが、
手元の本をちらっと眺めると、微分方程式
\[
y' = F(x, y)
\tag{5}
\]の右辺の$F(x,y)$が有限領域で一価連続で有界でリプシッツ条件を満たせば一意性が保証される
と書いてあります。

この問題の式 (1) では、$F(x,y) = ay$ なので、わりと素直な関数でしょうけど、
そもそも、「有限領域」では考えていないような気が・・・
大丈夫なのでしょうか?
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>高校+α | コメント(2) | 2014/05/30 13:09

連立方程式

最近、お固い記事が続いているので、
久しぶりに、「高校+α」カテゴリの記事でちょっとお遊びを!(笑)

さて、問題です。
次の連立方程式の解を求めよ。

\[
\begin{array}{ccccccccccccccc}
& & b & + & c & + & d & + & e & + & f & = & 5 & \hspace{2cm} & (1) \\
a & & & + & c & + & d & + & e & + & f & = & 5 & \hspace{2cm} & (2) \\
a & + & b & & & + & d & + & e & + & f & = & 5 & \hspace{2cm} & (3) \\
a & + & b & + & c & & & + & e & + & f & = & 5 & \hspace{2cm} & (4) \\
a & + & b & + & c & + & d & & & + & f & = & 5 & \hspace{2cm} & (5) \\
a & + & b & + & c & + & d & + & e & & & = & 5 & \hspace{2cm} & (6)
\end{array}
\]

ひょっとしたら考えたい方がいらっしゃるかもしれないので、
一応、折りたたんでおきますね。
続きを読む
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>高校+α | コメント(0) | 2013/12/25 12:24

99次方程式~解答編 (2)

昨年の99次方程式の問題の解答編がまだ終わってませんでした
問題をもう一度、掲載します。

問題

次の99次方程式を解け!(笑)

x99 + x98 + x97 + ・・・ + x2 + x + 1 = 0

複素数の範囲で解をすべて見つけてください。



初めてご覧になって、挑戦してみたくなった方は、
以下の「続きを読む」をクリックしないでくださいね(笑)
続きを読む
数学>高校+α | コメント(0) | 2013/03/18 19:57

99次方程式~解答編 (1)

先日の99次方程式の問題の解答編。

大学レベルの数学を使って、さらっと書いて終わりにしようと思ってたのですが、
一応、分かりやすく!というリクエストがあったので、丁寧に書いてみます(笑)

問題

次の99次方程式を解け!(笑)

x99 + x98 + x97 + ・・・ + x2 + x + 1 = 0

複素数の範囲で解をすべて見つけてください。



まず、左辺の部分が等比数列の和に見えてくるでしょうか?

つまり、1をx倍すると、xになり、さらにx倍すると、x2になり・・・
というように、初項1、公比xの等比数列になっていますよね。

ということで、高校で習った等比数列の和の公式が使えるってわけです。
・・・と、公式を使っちゃってもいいのですが、
それでは、覚えてない人はガッカリでやる気を失うと思うので、
公式を使わずにやりたいと思います。

左辺の部分をSとします。
S = x99 + x98 + x97 + ・・・ + x2 + x + 1

この両辺にxをかけると、
xS = x100 + x99 + x98 + ・・・ + x3 + x2 + x

そして、下の式から上の式を引いてやると、
間にある同じ項がすべて消えてくれて、
(x - 1) S = x100 - 1
となります。

ここで、xが1でなければ、両辺をx-1で割ることができるので、
まずは、xが1でないことを確かめておきます。

問題の式に戻って、x=1を代入してみると、
左辺は、1+1+1+・・・+1+1=100 となり、
右辺は0ですから、方程式が成立しません。

つまり、xは1ではない(x=1が解ではない)ことが分かります。
このことは、あとでも使うので、覚えておいてください。

というわけで、x≠1が確認できたので、x-1で割ってやると、
Sの式が求まります。
S = (x100 - 1) / (x - 1)
これぞ、等比数列の和の公式ですね!

これを元の方程式に戻してみると、
(x100 - 1) / (x - 1) = 0
となります。

これが満たされるのは、分子=0の時、すなわち、
x100 - 1 = 0
つまり、
x100 = 1
となるときです。

つまり、xは100乗して1になる数、すなわち、1の100乗根ということになります!

ただし、1自身も100乗して1になるので、1の100乗根の一つですが、
上で「xは1ではない」という確認をしたので、1だけは取り除かれます。

というわけで、
x = 1 1/100 (ただし、x=1を除く)

となります。

通常、n乗根は複素数の範囲でn個存在するので、1の100乗根は100個あります。
x=1を除くので、全部で99個あることになりますね。
99次方程式なので、99個すべて出そろったということになります。

これが答え!
と言ってしまってもいいと思うのですが、
これだとどんな数だかさっぱりイメージわかないと思うので、
次回記事で、もう少し分かりやすい表現に変えていきたいと思います(笑)

ここからは、大学レベルの数学を少しだけ使います。
と言っても、複素関数論の教科書の初めの数ページに書かれているような内容なので、
そんなに難しいわけではないのですが・・・
数学>高校+α | コメント(2) | 2012/09/20 23:51

99次方程式

ちょっと面白そうな数学の問題を思いついたので、出題してみます。
(ひょっとすると、僕が知らないだけで、定番の問題なのかもしれませんが・・・)

問題

次の99次方程式を解け!(笑)

x99 + x98 + x97 + ・・・ + x2 + x + 1 = 0

複素数の範囲で解をすべて見つけてください。
代数学の基本定理から、解は最大で99個あるはずですね!

先日、mixiの方でつぶやいた時には、100次方程式にしてたのですが、
99次に変えました。
というのも、99次にすると、おもしろいことに、
実数解が一つだけ存在するんです!
その実数解は、たぶん、あてずっぽうでもすぐに見つけられますよね。
複素数の範囲だと、他にもたくさん解があります。

純粋に高校の範囲だと、残念ながら、たぶん最後の解までは行きつけなくて、
少しだけ大学レベルの数学を使います。
(ひょっとしたら、高校レベルで解けるエレガントな方法があるのかもしれませんが)

答えが分かったら、どんどんコメントしてくださいね!
しばらくしたら、別記事にて、解答をアップします!
・・・と言いつつ、自分で考えた解答なので、間違ってたらすみません(汗)
数学>高校+α | コメント(8) | 2012/09/06 19:25

iのi乗

追記 (2015/2/25)
ご指摘をいただき、この記事の内容は間違っていることが判明しました。
複素数では一般に指数法則が成立しないため、下記証明は成立しません。
正しくは、定義に基づいて、log を使って表し、
主値を取るという手続きを経由しなければならないようです。
詳細は、この記事のコメント欄をご参照ください。


i の i 乗って、計算できますか?
(ここでいう i は、2乗したら -1 になる虚数単位の i のことです)

そもそも、i じたい訳のわからない数なのに、
それを i 回かけるって、意味分からない!


って感じですよね(笑)

まずは、天下のGoogle様にやっていただくことにしましょう。

Google画面で、「i^i」 と入力して、検索ボタンを押してみます。
(「^」の記号は、「○乗」の意味で、右肩の小さい数字が書けない環境で使う記号です)

すると、Google様は、ちゃんと計算して、答を出してくれるんですよ。

i^i = 0.207879576

驚くべきことに、虚数の虚数乗なのに、答えはなんと、実数!

これを自分で計算してみましょう。
実は、以前から記事にしているオイラーの公式

e ix = cos x + i sin x

を使うと、簡単にできます。

ここで、x = π/2 を代入すると、

cos (π/2) = 0
sin (π/2) = 1


なので、

e πi/2 = i

という関係が得られます。

これを用いると、

i i = [ e πi/2 ] i = e πi/2 × i = e -π/2

ここで、指数法則 [ e a ] b = e ab と、i2 = -1 を使いました。

というわけで、答は、

i i = e -π/2

となり、見事に i が消えてしまって、実数になるんですね!

これ以降は、電卓を使わないと計算しようがないんですが、
0.207879576という値になることが確認できます。
(気になる方は、Google画面で、「e^(-pi/2)」と打ち込んでみてください)

このように、オイラーの公式は、複素数の計算や理論で絶大な威力を発揮してくれます。
数学>高校+α | コメント(9) | 2012/06/19 00:26

二択正誤問題の点数分布

以前にどこかのブログでちらっと拝見した話題で、

二択の正誤(○×)問題で0点を取るのは、100点を取るのと同じ難しさである!

というのがありました。

当然の話で、0点を取るのは、全問で確実に不正解をしなければならないわけで、
全部の正解が分かってないと、達成できないわけですよね。

確率的に正解するか間違えるかは半々だから、
50点が最も悪い成績で、20点を取った人の方が賢い
ということになります。

先日の虹コンの後のtsukupia☆メンバーでの打ち上げで、
その話題をしてみたところ、メンバーのある方から、

「0点が賢いのは分かるけど、20点が50点より賢いのは、なんか不思議!?」

というコメントをいただきました。

僕もなんとなく直感で50点が一番悪い成績だと思ったのですが、
そう言われると、ちゃんと説明できないなあ・・・と思って、
その後、少し考えてしまいました。

で、考えてみると、これって、単なる二項分布の問題なんですね!
(確率は苦手なので、ひょっとしたら考え違いをしているかもしれませんが・・・)

つまり、各問でデタラメに回答した場合、正解と不正解の確率は、それぞれ 1/2 ずつ。

N 問中、k 問正解する確率は、

P(k) = N C k ( 1/2 )k ( 1/2 )N-k

N C k は、N 個から k 個を取る組み合わせの数。

簡単のために、N = 100 とすると、ちょうど、k 問正解すると、k 点になるので、
その条件で計算してみると、点数分布はこんな感じに。

probability2choisesN100.jpg

グラフの見方ですが、
デタラメに回答した場合に、
偶然、50点になる確率が8%で、
偶然、20点になる確率が0.00000004%
という意味です。

この確率が低いほど、デタラメではなく、
ちゃんと理解して答えないと実現できない点と言うことになるので、
確率が低いほど、賢いわけです。

こうしてみると、明らかに、20点の方が成績がよいというのが一目瞭然ですね。

さらに、N=1000ぐらいにしてみたかったのですが、
このままでは、たぶん、計算桁数がオーバーフローしてしまうので、
中心極限定理で正規分布に近似して、計算しなければなりません。
その変換方法とか忘れてしまったので、やりませんが、
統計的に考えると、この50点のピークがどんどん鋭くなっていくと思われます。

なんか不思議なんですけど、問題数が多くなると、
ちゃんと理解してない人の点数は、みんな50点になっちゃうんですね(笑)

正誤ではなく、五択問題ぐらいになると、どうなるんだろう?と思って、やってみると、
今度は、正解の確率が 1/5、不正解の確率が 4/5 なので、

P(k) = N C k ( 1/5 )k ( 4/5 )N-k

probability5choisesN100.jpg

当然なのかもしれませんが、今度は、20点が一番成績が悪いことになりますね。
この場合でも、やはり、0点はそれなりに偉いんですね!(笑)

ということのようです、あるメンバーさん(笑)
数学>高校+α | コメント(12) | 2012/06/05 23:49

オイラーの公式 (4)

オイラーの公式のテーラー展開を使わない証明法を
いろいろ探しています。

今回は、正攻法で攻めてみようかなと思って、自分で考えた方法を紹介します。
ひょっとしたら、数学的に間違ってる個所もあるかもしれませんし、
逆に、ひょっとしたら、有名な方法なのかもしれません。
勉強不足なので、間違えていても、ご了承ください。

まずは、eixの正体が分からないと考えて、
eixを実部と虚部に分けて、
それぞれを実数関数 f (x)、g(x)で表す。

eix = f (x) + i g(x)

微分すると、
{eix}' = f' (x) + i g'(x)

一方で、指数関数として微分すると、
{eix}' = i eix = i { f (x) + i g(x) }
だから、
{eix}' = - g(x) + i f (x)

実部と虚部を比較して、

f '(x) = - g(x)
g'(x) = f (x)


という連立一階の微分方程式が出てきます。

この解は、いかにも

f (x) = cos x
g (x) = sin x


っぽいですよね!
これを証明できればいいわけです。

たぶん、微分方程式の解の一意性の定理から、
一個解が見つかっているならば、その解しかありえない!
と言って、煙に巻いてしまうこともできるのかもしれませんが(笑)、
一応、解は分からないという前提で話を進めます。

こういうのは正攻法では、たぶん、

関数を v = [ f, g ] とベクトル化して、
係数行列 A = | 0 -1 | を導入して、
         | 1 0 |

dv/dt = A v

と表し、Aの固有値と固有ベクトルを求めて、
ξ(x) = a f(x) + b g(x)
η(x) = c f(x) + d g(x)

といった2つの線形結合からなる関数の独立した微分方程式に分離する
というようなことをやるんだと思うのですが、

それをやると、おそらく、
f(x) = eix + e-ix
g(x) = eix - e-ix

といったような答になりそうな気がして、
結局、オイラーの公式を使わなければ、
cos x, sin xに行きつけなくなりそうな気がします。

そこで、別の方法を取ります。

以前に、この記事で紹介した山本義隆先生の「物理入門」で
オイラーの公式を用いずに、単振動の運動方程式を
見事に解いていた方法を使わせていただきます。

まずは、連立微分方程式の第1式に f(x)、第2式に g(x) を掛けて、足すと、

f (x) f '(x) + g (x) g '(x) = 0

これを x で積分すると、置換積分を使って、たとえば、

∫f (x) f '(x) dx = ∫y dy = y2/2 + C = {f (x)}2/ 2 + C

などとできて、結局、

{f (x)}2 + {g (x)}2 = C  (Cは定数)

という関係式が得られる。

この式から、(f(x), g(x)) は、
原点を中心とする半径 A = √C 上の円周上の点となるから、
θというパラメータを用いて、

f (x) = A cos θ(x)
g (x) = A sin θ(x)


と表せる(θはxに依存する関数)
(cos と sin を逆にすることができる任意性は、
θをπ/2-θとする自由度に含まれている)

これで、だいぶ近づいてきました!
(あとは、θ(x)の形を求めればOK!)

f(x)、g(x)を微分すると、合成関数の微分を使って、

f '(x) = - A θ'(x) sin θ(x) = - θ'(x) g (x)
g '(x) = A θ'(x) cos θ(x) = θ'(x) f (x)


元の連立微分方程式を満たすためには、

θ'(x) = 1

でなければならない。積分して、

θ(x) = x + x0 (x0は定数)

f (x) = A cos (x + x0)
g (x) = A sin (x + x0)


あとは、 x=0 の時の条件で、定数を決める。

e0 = 1 だから、 f(0) = 1、 g(0) = 0

g(0) = 0 で、A≠0 だから、x0 = nπ (nは整数)

f(0) = 1 より、次のいずれかである。

(i) x0 = 2nπ、A = 1

(ii) x0 = (2n+1)π、A = -1


いずれの場合も、

f (x) = cos x
g (x) = sin x


となるので、めでたく、証明ができました!

テーラー展開を使わない証明方法は、こんなところです。
やっぱり、テーラー展開を使った証明が一番わかりやすいんですけどね(笑)
数学>高校+α | コメント(0) | 2012/05/11 00:36

オイラーの公式 (3)

オイラーの公式のテーラー展開を使わない証明法をいろいろ探しています。

前回は、Wikipedidaに載っていた素晴らしい方法を紹介しました。

今回は、こちらの本に載っていた証明。

448601863Xオイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ
吉田 武
東海大学出版会 2010-01

by G-Tools


この本は、オイラーの公式を理解することを究極の目的にして、
初学者でも理解できるように、三角関数、指数関数、微分積分など
基礎事項を一からすべて説明してくれるという面白い本です。

僕は少し、本屋でパラパラと見ただけですが、
基本的には、テーラー展開できちんと証明するのを目的としているようです。
ただ、この本の中に、別の証明という形で
コラムのように掲載されていた証明があったので、
そちらに少しアレンジを加えて、紹介します。

まず、
f (x) = cos x + i sin x
と置き、最終的には、
f (x) = eix
となることを証明する。

まずは、f(x)を微分すると、
f '(x) = - sin x + i cos x
   = i ( i sin x + cos x )
   = i f (x)

となり、
f '(x) = i f (x)
という微分方程式ができる。

これは、高校で習う(今は習うかどうかは知りませんが・・・)
唯一のパターンである変数分離形の微分方程式

sin x と cos x は同時に0となることはないので、f(x) ≠ 0 だから、
両辺を f(x) で割って、
f '(x) / f (x) = i

両辺を x で積分すると、
∫[ f '(x) / f (x) ] dx = ∫ i dx

log f (x) = ix + C  (Cは任意定数)

f (x) = C eix

となり、初期条件

f (0) = cos 0 + i sin 0 = 1

から、C = 1 となって、

f (x) = eix

と導いています。
(うろ覚えなので、細部は違うかもしれませんが・・・)

すごくあっさり証明できてしまうのですが、
この方法では複素の対数関数logを使ってるのが分かりにくいかなと思います。
もちろん、複素の対数関数をしっかり定義すれば正しいとは思うのですが、

実数の対数関数の場合は、負数の対数が許されないので、
実関数の微分方程式では、普通、絶対値を取って、

log |f (x)| = ix + C

というように解くのが普通な気がします。
では、これが複素数になると、絶対値つけなくていいの?
となって、混乱が生じてしまいます。

そこで、これよりは少し煩雑になりますが、
あえて、対数を使わずに証明するよう、自己アレンジしてみました!

f '(x) = i f (x)

までは同じ。

ここから、x = -iz という変数変換を行います。
これは、 ix = z となるように狙っています。
もちろん、z は複素数になります。
変数変換は、高校数学の範囲でも、置換積分などで慣れていると思うので、
そんなに違和感はないでしょう。

変換後の関数を

f (x) = f (-iz) = g (z)

とかくことにします。

合成関数の微分公式を使って、

g '(z) = d{f (-iz)}/dz = f '(x) d{-iz}/dz = -if '(x)

f '(x) = if (x) だったので、

g '(z) = f (x) = g (z)

つまり、g(z)は、

g'(z) = g(z) 

というように、微分しても形が変わらない関数になります。

指数関数 ez

{ ez }' = ez

というように微分して形が変わらない関数なので、

g(z) = ez 

と言いたいところですが、ez以外にありえないということを
証明しなければ、他の関数も存在する可能性が出てしまいます。

そこで、このような関数 g(z) は、 C ez 以外にないということを示します。
(実際には、Cという任意定数がつきます)

ここからの証明は、こちらの本を参考にしています。
(ちなみに、この本は非常に骨太な名著で、いつか精読したいなあと思っています)

4130620053解析入門 (1)
杉浦 光夫
東京大学出版会 1980-01

by G-Tools


h(z) = g(z) / ez

という関数 h(z)を考える。

h'(z) = { g'(z) ez - g(z) (ez)' } / e2z
   = { g'(z) - g(z) } ez / e2z
   = 0


よって、h(z) = C (定数)

g(z) = C ez

というわけで、意外にも簡単に証明できて、

f (x) = C eix

となります。

あとは、先ほどと同様、f(0) = 1 から C=1 となり、

f (x) = eix

となって、めでたく、オイラーの公式が証明できたことになります!

次回は、もっと単純に思いつく正攻法で攻められないかなと思って、
自分で考えた方法を紹介します。
我流なので、数学的に穴があるかもしれませんが・・・汗
数学>高校+α | コメント(0) | 2012/05/11 00:18

オイラーの公式 (2)

オイラーの公式のテーラー展開を使わない証明法の話。

一つ目の方法は、Wikipediaに載っている方法で、
非常にだまされた気になるような証明ですが(笑)、
これなら、高校生でも十分理解できる素晴らしい証明ですね!

まずは、いきなり、
\[
f(x) = (\cos x - i\sin x) e^{ix}
\]
という関数f(x)を考えます。
ここで、いきなり、なんで???と言いたくなるでしょうけど、ここはぐっと我慢(笑)

このf(x)を微分してみます。
積の微分は、
前を微分して、後ろを微分しないものと
前を微分しないで、後ろを微分するものとを足すんでしたね。

f'(x) = (cos x - i sin x)' eix + (cos x - i sin x) (eix)'
   = (- sin x - i cos x) eix + (cos x - i sin x) ieix
   = (- sin x - i cos x + i cos x + sin x) eix
   = 0

なんと素晴らしいことに、微分したら0になってしまうんです。
ということは、f(x)は定数ってことになります。

定数の値は、何か適当に x を入れれば、出てくるので、x = 0を入れると、

f(0) = (cos 0 - i sin 0) e 0 = 1

となるので、f(x) = 1 です。
つまり、
(cos x - i sin x) e ix = 1

ここまで来たらもう、求めたい eix の前についている
余計な因子で両辺を割ってしまえばよいだけです。

eix = 1 / (cos x - i sin x)

分母を実数化するために、複素共役 cos x + i sin x を分母分子にかけると、

eix = (cos x + i sin x) / (cos2 x + sin2 x)

cos2 x + sin2 x = 1 より、

eix = cos x + i sin x

となり、オイラーの公式が出てきます!

なかなかエレガントな証明ですよね!

ここで、なぜ、あの変な関数 f(x)を考えたか?ということを振り返ってみます。
実は、オイラーの公式に -x を入れてやると、

cos x - i sin x = e-ix

ということがすぐに分かるので、あの f(x)は、

f(x) = e-ix eix

を計算していることになるんですね。
この値は、明らかに1になります

でも、オイラーの公式を使ってないのに(証明したい式なので、使ってはいけない)
うまく1という答えを導き出しているのが、なかなかうまい証明ですよね!

この証明、ただ一点を除いて、高校数学の範囲で説明できます。
ただ一点というのは、微分するところで、何気なく、

( eix )' = i eix

とやりましたが、虚数が指数になっているときの指数関数も
このように微分できるかどうかは保証されてません。

結局、複素数の指数関数を高校では定義してないわけだから、
しかたないんですよね。
そもそも、複素数の指数関数をどう定義するかで証明も変わってきます。

テーラー展開で定義するならば、
テーラー展開からこの微分公式が成立することを証明しておくしかないですし、
逆に、このオイラーの公式を定義式にしてしまう流儀もあります。
そうすると、オイラーの公式を証明するのではなく、
この公式を前提として、逆に、指数関数の指数法則や微分の公式が
ちゃんと成り立つかを証明することになりますね。

まあ、でも、細かいことはさておき、この証明、ほんと分かりやすいので、
高校生に説明するには、お勧めの方法ですね!

他にもいくつかありますので、次回ご紹介します。
数学>高校+α | コメント(2) | 2012/02/25 23:31
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