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積分へ!

初等関数の章はこれぐらいですっ飛ばします・・・

e や π が無理数であることの証明とか、
代数学の基本定理の証明とか・・・
興味深いものがたくさんあるのですが、
時間もないので、次へ行きます。

代数学の基本定理の証明については重要だし、
高校生の頃(ウン十年前)からの宿題の一つだったので(笑)、
一応、さらっとフォローはしておきました^^;
いずれ、記事にまとめようと思います。

というわけで・・・
ようやく積分に入れる!\(^o^)/

微分に飽きてきました・・・笑
積分といっても、ごく普通のリーマン積分ですよ。
それでも、難しそうですね(汗)

杉浦先生の「解析入門」も、これで第一巻の半分ぐらい(200頁)まで来たので、
ようやく4分の1終了という感じですね。
先は長いです・・・
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数学>解析 | コメント(0) | 2015/11/05 19:44

オイラーの公式の証明

初等関数の記事の最後で気になっていたことというのは
オイラーの公式の証明の話。

項を足す順番を入れ替えても大丈夫なんだろうか?
と以前から思っていたのですが、
今回スッキリ理解できたので、備忘録的に書き留めておきます。

ちなみに、オイラーの公式については、
過去記事で高校レベルでおよそ理解できるような証明を
いくつか紹介していますので、よろしければご覧ください。
(注:厳密な証明ではありません)

オイラーの公式 (2)
オイラーの公式 (3)
オイラーの公式 (4)

指数関数・三角関数の定義

\[
\exp z = \sum_{n=0}^\infty \frac{z^n}{n!}
\tag{1}
\]\[
\cos z = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{(2n)!} z^{2n}
\tag{2}
\]\[
\sin z = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{(2n+1)!} z^{2n+1}
\tag{3}
\]


どれも C 全体で絶対収束することは、前記事の式で収束半径を計算すると分かる。
たとえば、指数関数の場合、\[
R = \lim_{n\rightarrow\infty} \left| \frac{a_n}{a_{n+1}} \right|
= \lim_{n\rightarrow\infty} (n+1) = +\infty
\]
オイラーの公式

\[
\exp (iz) = \cos z + i\sin z
\tag{4}
\]


(証明)
左辺を定義 (1) を用いて書くと、\[
\exp(iz) = \sum_{n=0}^\infty \frac{(iz)^n}{n!}
\tag{5}
\]2個ずつ項をまとめると、\[
\exp(iz) = \sum_{n=0}^\infty \left[
\frac{(-1)^n}{(2n)!} z^{2n}
+ i \frac{(-1)^n}{(2n+1)!} z^{2n+1}
\right]
\tag{6}
\]

気になる点その1
有限個の項をまとめてもよいのか?

部分和の数列で考えると、有限個の項をまとめるということは、
部分和の数列の部分列を取り出すことに相当する。
もとの数列が収束するならば、部分列も同じ値に収束するから問題ない。
(逆はダメだから、有限個に分解することはできない)



次に、級数を2つに分ければ、\[
\exp(iz) = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{(2n)!} z^{2n}
+ i \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{(2n+1)!} z^{2n+1}
\tag{7}
\]となり、(2)、(3) よりオイラーの公式 (4) を得る。

気になる点その2
級数を分けてもよいのか?(足す順番を変えてもよいのか?)

部分和を考えて、全体の級数の部分和を$S_n$、
それぞれの級数の部分和を$A_n$、$B_n$とおくと、\[
S_n = A_n + B_n
\]であり(有限項だから分けてよい)、
それぞれの級数の和を S, A, B とすると、
通常の数列の極限における\[
\lim S_n = \lim A_n + \lim B_n
\]が成立し、\[
S = A + B
\]が成立する。


(証明終了)

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
数学>解析 | コメント(0) | 2015/11/02 23:02

初等関数

このところ、数学が面白すぎて、完全に数学病です(笑)

さて、これまで整級数を見てきたのは、
指数関数や三角関数などの初等関数を整級数で解析的に定義したいから。

たとえば、三角関数を三角比からの類推で幾何学的に定義してしまうと、
解析性を調べる際にうまくいかないようです。

[1] に載っている例として、たとえば、
sin x の導関数が cos x であることを示すためには、\[
\lim_{x\rightarrow 0} \frac{\sin x}{x} = 1
\]を示す必要があるが、
これは弧長が弦の長さに近づいていくことを表していて、
弧長を正しく定義しなくてはならない。
そのためには、積分が必要となり、
sin x の導関数が cos x であることが分かっていないといけない。

・・・というような循環論法が生じてしまいます。

そこで、解析的な定義をしなければならないということになるようです。

非常に納得ですが、高校生の時はそんなこと考えもしなかったなあ・・・
そのあたりが数学者になる人と僕のような凡人との違いですね^^;

で、[1] では初等関数を一つ一つ整級数で定義して、
指数関数や三角関数などのよく見慣れた性質を一つ一つ
解析的に導いていきます。

ここがすごく面白かったのですが、一つ一つ書いてると大変なので、
基本的に詳細記事は省略します。
導関数を調べるために、
「整級数が収束円板内で正則である」という証明もあったのですが、
これも一様収束とかをやってからの方が分かりやすいと思ったので、
省略したいと思います。

少し気になったことだけを次回、備忘録的に書いておこうと思います。


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/30 07:40

整級数の収束半径 (2)

以下の極限が存在すれば、整級数の収束半径である。\[
\lim_{n\rightarrow\infty} \left| \frac{a_n}{a_{n+1}} \right| = R \in [0, +\infty]
\]


(証明概略)
絶対値の級数 $\sum |a_n(z-a)^n|$ に ratio test を適用する。\[
l = \lim_{n\rightarrow\infty} \left| \frac{a_{n+1}(z-a)^{n+1}}{a_n(z-a)^n} \right| = \frac{|z-a|}{R}
\]|z-a| < R ならば、l < 1 となり、絶対値の数列は収束(つまり絶対収束)。
収束半径を R' とすると、R ≦ R'。

|z-a| > R ならば、l > 1 となり、絶対値の数列は発散(つまり絶対収束しない)。
よって、R ≧ R'。
(証明終了)

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/28 19:49

整級数の収束半径 (1)

というわけで、複素数体 C 上の整級数について勉強しています。

整級数(べき級数)

\[
\sum_{n=0}^\infty a_n (z-a)^n \hspace{5em} z, a, a_n \in C
\tag{1}
\]


収束半径

以下を満たす 0 ≦ R ≦ +∞ が一意に存在する。
(1) |z-a| < R ならば、整級数は絶対収束する。
(2) |z-a| > R ならば、整級数は発散する。

ただし、z = a では必ず収束するから、
それ以外すべての z で発散する場合は R = 0 とし、
C 全体で収束する場合は R = +∞ と約束する。


(証明概略)
(1) 収束するすべての点 z に関する |z-a| の値の集合を A とする。
A が上に有界ならば、R = sup A とおく。有界でなければ、R = +∞ とする。

R > 0 ならば、上限の定義より、$|z-a| < R$ となる任意の z に対して、
$|z-a| < |z_0-a| \leq R$ かつ整級数が収束する点 $z_0$ が存在する。

注:[1] では$|z-a| < |z_0-a| < R$ となっていますが、
$\leq R$ でないと存在しない場合があるような気が・・・


$\sum a_n (z_0 - a)^n$ は収束し、数列 $|a_n(z_0-a)^n|$ は有界(≦ M)である。\[
|a_n(z-a)^n| \leq M \left|\frac{z-a}{z_0-a} \right|^n
\]となり、$0 < |(z-a)/(z_0-a)| < 1$ であるから、
この級数は z で絶対収束する。

R = 0 ならば、収束するのはz = a のみである。

(2) |z-a| > R ならば、上限の定義より、収束する点の集合に属さない、すなわち発散する。

一意性については、もし、R < R' なる2つの収束半径が存在するならば、
R < |z-a| < R' なる z に対して、収束かつ発散することになり矛盾。
(証明終了)

以上は、参考文献 [1] に従った証明です。
せっかく前記事でやった収束判定法を使って、\[
|a_n (z-a)^n| \leq |a_n (z_0-a)^n|
\]で右辺の級数は収束するから、左辺も収束する
と言ってもいいのではないかと思ったのですが、
$z_0$ では「絶対収束」するとは仮定してないから、
右辺も収束するかどうか分からないんですね。

逆に集合Aを決める時に、絶対収束する集合と仮定してしまうと、
(2) の証明で絶対収束しないとしか言えなくなってしまうので、それも困る。
というわけで、このような証明法になったのでしょうね。

こういう薄氷を踏むように進むところが数学の醍醐味であり、
どこで足元をすくわれるか分からない怖さでもあったりするんですよね(^^;

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/28 07:25

級数の収束判定

複素の整級数の勉強をするために、
まず級数の収束判定について、まとめておきます。

絶対収束

絶対収束する級数は必ず収束する。
つまり、$\sum_n |a_n|$ が収束する時は、$\sum_n a_n$ は必ず収束する。
(逆は成り立たない)


(証明概略)
絶対値の数列の部分和はコーシー列だから、ある $n_0$ 以上の任意の n, m に対して
$|a_n| + |a_{n+1}| + \cdots + |a_m| < \varepsilon$ であり、
この時、$|a_n + a_{n+1} + \cdots + a_m| < \varepsilon$ となるから、
元の数列の部分和もコーシー列である。
(証明終了)

正項級数(項がすべて非負の実数)の収束判定

正項級数が収束するためには、
部分和の数列が上に有界であることが必要かつ十分である。


(証明概略)
正項級数の部分和は単調増加であるから、上に有界であれば収束する。
逆に、級数が収束すれば、有界である。
(証明終了)

正項級数 $\sum a_n$, $\sum b_n$ に関して、

(1) $a_n \leq b_n$ で $\sum b_n$ が収束するならば、$\sum a_n$ も収束。

(2) $a_n \geq b_n$ で $\sum b_n$ が発散するならば、$\sum a_n$ も発散。

(3) $a_{n+1}/a_n \leq b_{n+1}/b_n$ で $\sum b_n$ が収束するならば、$\sum a_n$ も収束。

(4) $a_{n+1}/a_n \geq b_{n+1}/b_n$ で $\sum b_n$ が発散するならば、$\sum a_n$ も発散。

ただし、条件は初めの有限項を除く
ある $n_0$ 以上のすべての n に対して言えればよい。


(証明概略)
(1) $\sum b_n$ の部分和は上に有界であるから、$\sum a_n$ の部分和も上に有界で、級数は収束する。
(2) $\sum a_n$ が収束すると仮定すると、(1) より $\sum b_n$ も収束するので、矛盾。
(3) \[\frac{a_n}{b_n} \leq \frac{a_{n-1}}{b_{n-1}} \leq \cdots \leq \frac{a_0}{b_0}
\] より $a_n \leq (a_0/b_0) b_n$ だから、(1) から言える。
(4) $\sum a_n$ が収束すると仮定すると、(3) より $\sum b_n$ も収束するので、矛盾。
(証明終了)

正項級数 $\sum a_n$ に関して、

(1) $\sqrt[n]{a_n} \leq k \ ( 0 \leq k < 1 )$ ならば、$\sum a_n$ は収束。

(2) $\sqrt[n]{a_n} \geq k \ ( k > 1 )$ ならば、$\sum a_n$ は発散。

(3) $a_{n+1}/a_n \leq k \ ( 0 \leq k < 1 )$ ならば、$\sum a_n$ は収束。

(4) $a_{n+1}/a_n \geq k \ (k > 1 )$ ならば、$\sum a_n$ は発散。

ただし、条件は初めの有限項を除く
ある $n_0$ 以上のすべての n に対して言えればよい。


(証明概略)
$b_n = k^n$ として、上の性質を用いる。
(証明終了)

ratio test

正項級数 $\sum a_n$ に対して、\[
l = \lim_{n\rightarrow\infty} \frac{a_{n+1}}{a_n}
\]が存在する時、$l < 1$ ならば収束、$l > 1$ ならば発散する。


(証明概略)
$l < 1$ ならば、$l < k < 1$ なる k が存在し、
ある $n_0$ 以上のすべての n に対して、$a_{n+1}/a_n < k$。
$l > 1$ ならば、$l > k > 1$ なる k が存在し、
ある $n_0$ 以上のすべての n に対して、$a_{n+1}/a_n > k$。
(証明終了)

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/27 07:50

複素微分

テイラーの定理はそろそろ終わりにして、
初等関数の定義をしていくために、
複素関数の微分を考えていきます。

複素微分(定義)

複素数体 C の開集合 D で定義された複素数値関数 f は、
一点 $a \in D$ における導値\[
f'(a) = \lim_{h\neq 0, h\rightarrow 0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h}
\tag{1}
\]が存在する時、複素微分可能であるという。
D の各点で複素微分可能である時、f は D で正則であるという。


基本的に、実関数を複素関数に拡張するには、
R2 を C と同一視して、R2 → R2 の関数と考えればよい。
R2 → R2 の場合の微分の定義は、\[
f(a+h) - f(a) = f'(a) h + o(|h|)
\tag{2}
\]であった。

しかし、R2 の場合は、f'(a) は 任意の 2x2 行列でよかったが、
複素の場合は、$f'(a) = \alpha + \beta i$ という形の2成分しか持ちえないため、
それによる制約を受けることになる。

複素数を $z = (x,y)^T$ として、$f'(a)z$ を R2 上の一次変換と考えると、\[
f'(a) z = (\alpha + \beta i)(x + yi) = (\alpha x - \beta y) + i(\beta x + \alpha y)
\tag{3}
\]より、一次変換の行列表現は\[
f'(a) = \left[
\begin{array}{cc}
\alpha & -\beta \\
\beta & \alpha
\end{array}
\right]
\tag{4}
\]という形で表される。
このような形で表される変換を複素一次変換と呼ぶ。

また、$r = \sqrt{\alpha^2 + \beta^2}$ と定義すると、行列は\[
f'(a) = r\left[
\begin{array}{cc}
\cos\theta & -\sin\theta \\
\sin\theta & \cos\theta
\end{array}
\right]
\tag{5}
\]と表せるから、複素一次変換は等角写像となる。

$f(z) = u(x,y) + iv(x,y)$ と書くことにすると、\[
f'(a) = \left[
\begin{array}{cc}
u_x & u_y \\
v_x & v_y
\end{array}
\right]
\tag{6}
\]となるから、\[
u_x = v_y \\
u_y = -v_x
\tag{7}
\]なる関係式として表現することもできる。
これをコーシー・リーマンの関係式と呼ぶ。

まとめると・・・
複素微分可能ならば、R2として微分可能であるだけでなく、
導値は、複素一次変換となり、コーシーリーマンの関係式を満たす。

逆に、R2として微分可能であり、かつ、
複素一次変換となっていれば、結局 (1) を満たすので、複素微分可能である。

同様に、R2として微分可能であり、かつ、
コーシー・リーマンの関係式を満たせば、複素微分可能である。

従って、以下が言える。

以下の3つの条件は同値である。
(a) 複素微分可能である。
(b) R2 として微分可能であり、コーシー・リーマンの関係式を満たす。
(c) R2 として微分可能であり、複素一次変換である。



和・差・積・商の微分公式はすべて R2 と同様に成立する。
(証明概略)
R2 と全く同じ。

合成関数の連鎖律も R2 と同様に成立する。
(証明概略)
それぞれの関数の微分において、コーシー・リーマンの関係式が成立すれば、
合成したものもコーシー・リーマンの関係式が成立することが
行列の積を用いて、簡単に示される。


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/13 18:33

2変数のテイラーの定理 (2)

実際に、テイラー展開を求める練習をしておきたいので、
[1] に掲載されている練習問題を解いてみます。

以下の実関数の $x=y=0$ の周りでのテイラー展開を求めよ。\[
f(x,y) = \frac{1}{1-x-y+xy}
\tag{1}
\]


続きを読む
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/13 00:24

2変数のテイラーの定理 (1)

多変数のテイラーの定理は表現が分かりにくかったので、
2変数の場合に限定して書き下した表式を求めておきます。

2変数関数を $f(x,y)$ と書くことにして、
$f(x+h, y+l)$ の式を求めることにする。
Ck 級を仮定すると、
k 階までの偏微分の順序が可換になるから、
たとえば、$f_{xxy} = f_{xyx} = f_{yxx}$ などとなる。

その結果、m 次微分 $d^m f$ を考えると、
x について r 回、 y について m-r 回偏微分する項は $_mC_r$ 個あり、
それらがすべて等しくなるから、\[
(d^m f)_{(x,y)}(h, l) = \sum_{r=0}^m \frac{m!}{r! (m-r)!} \frac{\partial^m f}{\partial x^r \partial y^{m-r}}(x,y) h^r l^{m-r}
\tag{1}
\]と書ける。

この表現を使うと、2変数のテイラーの定理は以下のように書ける。

2変数のテイラーの定理

f(x,y) を $R^2$ の開集合 U 上で Ck 級 (k≧1) の実数値関数とする。
二点 (x, y), (x+h, y+l) を結ぶ線分 L が U に含まれるとき、
0 < θ < 1 となる実数 θ が存在して、\[
f(x+h, y+l) = \sum_{m=0}^{k-1} \sum_{r=0}^m \frac{1}{r! (m-r)!} \frac{\partial^m f}{\partial x^r \partial y^{m-r}}(x,y) h^r l^{m-r} \\
+ \sum_{r=0}^k \frac{1}{r! (k-r)!} \frac{\partial^k f}{\partial x^r \partial y^{k-r}}(x+\theta h, y+\theta l) h^r l^{m-r}
\tag{2}
\]となる。


二項定理を使うと、もう少し簡単な以下の表現に改めることができる。

\[f(x+h, y+l)
= \sum_{m=0}^{k-1} \frac{1}{m!} \left( h \frac{\partial}{\partial x} + l \frac{\partial}{\partial y} \right)^m f(x,y) \\
+ \frac{1}{k!} \left( h \frac{\partial}{\partial x} + l \frac{\partial}{\partial y} \right)^k f(x + \theta h, y + \theta l)
\tag{3}
\]


と言っても、結局、具体的に計算する時は(2) で計算するしかないようにも思うのですが、
まあ、(3) の方が覚えやすいです(笑)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/09 12:38

多変数のテイラーの定理 (2)

多変数のテイラーの定理

f を $R^n$ の開集合 U 上で Ck 級 (k≧1) の実数値関数とする。
二点 x, x+h を結ぶ線分 L が U に含まれるとき、
0 < θ < 1 となる実数 θ が存在して、\[
f(x+h) = f(x) + \sum_{m=1}^{k-1} \frac{1}{m!} (d^mf)_x(h) + \frac{1}{k!}(d^kf)_{x+\theta h}(h)
\tag{1}
\]となる。


証明概略
$\phi(t) = f(x+th)$ とおくと、[0,1] で Ck 級となるから、
一変数のテイラーの定理を用いて、\[
\phi(1) = \phi(0) + \sum_{m=1}^{k-1} \frac{1}{m!} \phi^{(m)}(0) + \frac{1}{k!}\phi^{(k)}(\theta)
\tag{2}
\]となる 0 < θ < 1 が存在する。

前記事の補題より、\[
\phi^{(m)}(0) = (d^mf)_x(h)
\tag{3}
\]\[
\phi^{(k)}(\theta) = (d^kf)_{x+\theta h}(h)
\tag{4}
\]であるから、これらを (2) に代入すると、(1) を得る。
(証明終了)

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2015/10/07 20:07
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