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リーマンのゼータ関数 (4)

もう書くの飽きてきたのですが、
一応、ζ(4)の証明が当初の目的だったので、
最後まで責任持って書いておきます(笑)

\[
\zeta(4) = 1 + \frac{1}{2^4} + \frac{1}{3^4} + \frac{1}{4^4} + \cdots = \frac{\pi^4}{90}
\]
を証明します。

前回記事での sin x の2通りの級数展開
\[
\sin x = x - \frac{x^3}{3!} + \frac{x^5}{5!} - \cdots
\tag{1}
\]
\[
\sin x = x \left\{1-\frac{x^2}{\pi^2}\right\} \left\{1-\frac{x^2}{(2\pi)^2}\right\} \cdots
\left\{1-\frac{x^2}{(n\pi)^2}\right\} \cdots
\tag{2}
\]
において、今度は、5次の係数を比較します。

(1)の係数は、簡単で 1/5! = 1/120

問題は、(2)の係数で、今回はちょっと複雑。
x5になるようにするには、x2の部分を2つ取る組み合わせを
考えなければなりません。

そうすると、係数は、
\[
\sum_{m>n} \frac{1}{m^2n^2\pi^4}
\]

となります。 これらが等しいのだから、
\[
\sum_{m>n} \frac{1}{m^2n^2} = \frac{\pi^4}{120}
\tag{3}
\]
ということがまずわかります。

ここで、すべてのm,nについて和を取ったもの
\[
\sum_m \sum_n \frac{1}{m^2n^2}
\]
を考えると、
\[
\sum_m \sum_n = \sum_{m=n} + \sum_{m>n} + \sum_{m < n}
\tag{4}
\]
と分けることができて、

\[
\sum_{m=n} \frac{1}{m^2n^2} = \sum_n \frac{1}{n^4} = \zeta(4)
\]
\[
\sum_{m < n} \frac{1}{m^2n^2} = \sum_{m > n} \frac{1}{m^2n^2} = \frac{\pi^4}{120}
\]
だから、(4)式は、
\[
\sum_m \sum_n \frac{1}{m^2n^2} = \zeta(4) + 2\times \frac{\pi^4}{120}
\tag{5}
\]
となります。

一方、この式の左辺は、
\[
\sum_m \sum_n \frac{1}{m^2n^2} =
\left( \sum_m \frac{1}{m^2} \right)
\left( \sum_n \frac{1}{n^2} \right)
= \zeta(2)^2
= \frac{\pi^4}{36}
\tag{6}
\]
と計算できます。

ζ(2)の値は、前回記事で証明済の値を用いました。

最後に、(5)と(6)を等しいとおいて、
\[
\zeta(4) = \frac{\pi^4}{36} - \frac{\pi^4}{60} = \frac{\pi^4}{90}
\]
となり、めでたく証明終了!
これで、ゼータ関数の記事は終わりです。

参考にしたサイト
http://homepage3.nifty.com/aya_js/math/math01.htm
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数学>特殊関数・直交多項式 | コメント(0) | 2011/05/31 19:13

∫ 量子光学

例のボルチモアの学会では、最近話題になっている
「シュレディンガーの猫」の量子テレポーテーションに、
東大が成功したという発表もありました。

僕は専門外なので、さっぱり理解できませんでしたが^^;
一応、光関係の分野ではあるんですよ(汗)
この学会自体が光関係の学会です。

量子光学は、難しそうだから、ずっと敬遠してたのですが、
光の分野に身を置いている以上、
やはり、一度は勉強しておいた方がいいかなと思って、
以前の記事でも書いた展示会の洋書ブースで、
いろいろ、教科書を物色してみました。

量子光学というのは、光を古典電磁気学で理解するのではなく、
量子力学の枠組みで理解する学問。
具体的には、電磁場を量子化して、「光子」(光の粒)という描像で
考えるところが肝だと理解しているのですが、
案外、場の量子化の部分をきちんと書いている本が少ない気がしました。

いきなり、「光子」ありきで説明されても、僕は理解できないので、
場の量子化からきちんと説明されている本がよいと思い、
この本を購入してみました。

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ちなみに、日本語版も出ているようですが、版が古いようですし、
帰りの飛行機でさっそく、読みたかったので、洋書を買いました。

光の量子論
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シカゴの乗り継ぎが6時間以上あったので、
フードコートでビール片手に、ガシガシ計算してたのは、
傍から見ると、ちょっと異様な光景だったかも(汗)

それはさておき、
なかなか、定評のある本のようです。
まだ、量子化する前の部分を読んでますが、
説明がしっかりと書かれていて、論旨がすごく分かりやすいです。
数式も多くて、大変そうですが、その分、骨太に理解できそうな気がして、
読み進めるのが楽しみです。

この先、ついていけるかどうかは、はなはだ不安ではありますが・・・
それに、いろいろ手を出し過ぎて、
収拾がつかなくなってきてる気もしますね(汗)
物理>量子力学 | コメント(0) | 2011/05/28 00:09

リーマンのゼータ関数 (3)

\[
\zeta(4) = 1 + \frac{1}{2^4} + \frac{1}{3^4} + \frac{1}{4^4} + \cdots = \frac{\pi^4}{90}
\]
のオイラーの証明ですが、その前に、
\[
\zeta(2) = 1 + \frac{1}{2^2} + \frac{1}{3^2} + \frac{1}{4^2} + \cdots = \frac{\pi^2}{6}
\]
の証明の方が簡単なので、こちらから先に。

これは、バーゼル問題と言われて、
時の数学者が必死で取り組んでいたそうです。

まずは、sin x のテーラー展開を考えます。
\[
\sin x = x - \frac{x^3}{3!} + \frac{x^5}{5!} - \cdots
\tag{1}
\]

実は、もうひとつ、sin x の展開方法があるそうで、
これが無限積展開というもの。

たとえば、x=1,2,3 に零点を持つ3次式 f(x) が、
\[
f(x) = a(x-1)(x-2)(x-3)
= b(1-x) \left(1-\frac{x}{2}\right) \left(1-\frac{x}{3}\right)
\]
という風に書けるように(a,bは定数)、

sin x も x = ±nπ(n = 0,1,2,・・・) に零点を持つので、
\[
\sin x = x \left(1-\frac{x}{\pi}\right) \left(1+\frac{x}{\pi}\right)
\left(1-\frac{x}{2\pi}\right) \left(1+\frac{x}{2\pi}\right) \cdots \\
\left(1-\frac{x}{n\pi}\right) \left(1+\frac{x}{n\pi}\right) \cdots
\]
と書けるんだそうで、2つずつ、まとめると、
\[
\sin x = x \left\{1-\frac{x^2}{\pi^2}\right\}
\left\{1-\frac{x^2}{(2\pi)^2}\right\} \cdots
\left\{1-\frac{x^2}{(n\pi)^2}\right\} \cdots
\tag{2}
\]

(1)、(2)の2通りの展開を見比べて、係数を比較すると、証明したい式が現れるという仕掛け。

たとえば、x3の係数を比較すると、

(1)の係数は、-1/3! = -1/6

(2)の係数はというと、初めのxにどれか一つのx2の因子を掛けると、x3になるから、
\[
-\frac{1}{\pi^2} - \frac{1}{(2\pi)^2} - \cdots -\frac{1}{(n\pi)^2} - \cdots \\
= -\frac{1}{\pi^2} \left[ 1 + \frac{1}{2^2} + \frac{1}{3^2} + \cdots \frac{1}{n^2} + \cdots \right]
\]

これらを等しいと置くと、
\[
1 + \frac{1}{2^2} + \frac{1}{3^2} + \cdots + \frac{1}{n^2} + \cdots = \frac{\pi^2}{6}
\]
となり、ζ(2)の方は証明完了!

言われてみると単純ですが、いきなり sin が登場なんて、
凡人には到底思いつきませんね!

それに、こういう無限積展開が可能ということは、
厳密には証明していかなければならないので、実際はもっと大変です。

ζ(4)の方は、x5の係数を比較すると、出てくるのですが、
これは、少し複雑になりますので、次回に(余力があれば・・・)

いろいろなサイトを参考にさせていただきましたが、
特にこのサイトが分かりやすくて、参考になりました。
このサイトでは、ζ(2n)の一般形まで証明していて、頭が下がります。
http://homepage3.nifty.com/aya_js/math/math01.htm
数学>特殊関数・直交多項式 | コメント(0) | 2011/05/26 13:15

リーマンのゼータ関数 (2)

件の積分
\[
I = \int_0^\infty \frac{x^3}{e^x -1} dx = \frac{\pi^4}{15}
\]
の証明ですが、いろいろネットで探しているうちに、
数学的厳密性にこだわなければ、わりと簡単に理解できるものだったので、
何回かに分けて証明しておきます。

まず、$1 / (e^x - 1)$ の分母分子に $e^{-x}$ を乗じると、
$x > 0$ では、$|e^{-x}| < 1$ だから、

\[
\begin{array}{l}
\frac{1}{e^x-1} \\
= \frac{e^{-x}}{1-e^{-x}} \\
= e^{-x} + e^{-2x} + e^{-3x} + \cdots \\
= \sum_{n=1}^\infty e^{-nx}
\end{array}
\]
という無限等比級数に変形できるので、
\[
I = \sum_{n=1}^\infty \int_0^\infty x^3 e^{-nx} dx
\]
となります。

ここで、Σと∫の順序を入れ替えて、項別積分するためには、
ほんとは、一様収束性を確認しなければなりませんが、
数学的厳密性にはこだわらないってことで、省略^^;

次に、積分の部分の計算をしたいのですが、
一般的に、
\[
I_{n,k} = \int_0^\infty x^k e^{-nx} dx
\]
の値を求めておくことにします。
部分積分を使う方法です。

\[
\begin{array}{lll}
I_{n,k} &=& \int_0^\infty x^k e^{-nx} dx \\
&=& -\frac{1}{n} \int_0^\infty x^k \frac{d}{dx} e^{-nx} dx \\
&=& -\frac{1}{n} [x^k e^{-nx} ]_0^\infty
+ \frac{k}{n} \int_0^\infty x^{k-1} e^{-nx} dx \\
&=& \frac{k}{n} I_{n,k-1}
\end{array}
\]

同様に、部分積分を繰り返して、
\[
I_{n,k} = \frac{k!}{n^k} I_{n,0}
\]

ここで、
\[
I_{n,0} = \int_0^\infty e^{-nx} dx = \frac{1}{n}
\]
であるから、
\[
I_{n,k} = \frac{k!}{n^{k+1}}
\]

求めたい積分にこの式を用いると、
\[
I = \sum_{n=1}^\infty I_{n,3} = 6\sum_{n=1}^\infty \frac{1}{n^4} = 6\zeta(4)
\]
となり、リーマンのゼータ関数が登場するわけです!

このゼータ関数の特殊値ζ(4)は、
\[
\zeta(4) = \frac{\pi^4}{90}
\]
となることをオイラーが証明していて、それを用いると、
\[
I = \frac{\pi^4}{15}
\]
となり、証明終了!

次回は、このオイラーの証明について、見ていきます。
数学>特殊関数・直交多項式 | コメント(0) | 2011/05/19 18:24

リーマンのゼータ関数 (1)

今、気になっているのがリーマンのゼータ関数!

興味を持った経緯は、またあらためて書きますが、
この積分の証明が知りたくなったのがきっかけ。
\[
\int_0^\infty \frac{x^3}{e^x -1} dx = \frac{\pi^4}{15}
\]

さしづめ、複素積分にして、留数定理か何かを使うんだろうと思ったら、
そう簡単でもなさそう。。。
いろいろネットで探してみたら、
リーマンのゼータ関数を使うということが分かりました。

また、めんどくさいことになったなと思いつつ(笑)、
さらに調べていたら、
これがなんともミステリアスな関数!

数学者が一度ハマったら、一生抜け出せなさそうな関数ですね(笑)

端的に言うと、
\[
1 + \frac{1}{2^2} + \frac{1}{3^2} + \frac{1}{4^2} + \cdots
\]
\[
1 + \frac{1}{2^4} + \frac{1}{3^4} + \frac{1}{4^4} + \cdots
\]

といった数列を延々と足していくと、いったい、どんな数になるの?という話。

指数を一般のsにしたものをリーマンのゼータ関数と言うらしい。
つまり、

\[
\zeta(s) = 1 + \frac{1}{2^s} + \frac{1}{3^s} + \frac{1}{4^s} + \cdots = \sum_{n=1}^\infty \frac{1}{n^s}
\]

簡単そうに見えて、この級数の答を得るのは、大変難しかったようで、
上のs=2やs=4の時のような特殊な値については、
数学者オイラーが大変な苦労の末、答を見つけ出したようです。

さらに解析接続によって、定義域を複素平面上に拡張すると、
負の整数sに対して、
\[
\zeta(-1) = 1 + 2 + 3 + 4 + \cdots = -\frac{1}{12}
\]
とか、
\[
\zeta(-2) = 1 + 2^2 + 3^2 + 4^2 + \cdots = 0
\]
とか、恐ろしいことになってくるようです。

さらに、このゼータ関数には、素数の分布に関する大きな知見が含まれていて、
150年以上たってもいまだ証明されていない難題である
「リーマン予想」も、このゼータ関数の零点に関する話。

まあ、そんな深みに入るつもりは毛頭なくて、
ただ、初めの積分の証明がわかればいいんですけど、
なんとも摩訶不思議な世界ですね。
数学>特殊関数・直交多項式 | コメント(2) | 2011/05/18 22:57
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