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∫ ブラケットと演算子の積の結合則

ブラケットと演算子の混ざった積の表現には、
すべて結合則が成立することが仮定される。

演算子の積の結合則
XYZ = (XY)Z = X(YZ)

は、演算子の積を普通に合成写像で定義してやれば、
結合則が成立するのは、自明として理解できますが、

ブラケットと演算子が混ざった積の場合の結合則
<α|X|β> = ( <α|X )・|β> = <α|・( X|β> )

は、よくよく考えてみると、そんなに自明ではない気がします。

つまり、演算子Xをまず、ブラに施してから内積を取るのと、
ケットに施してから内積を取るのとが本当に同じ意味になりえるのか?
という疑問を感じてしまいました。

ここ以降は、サクライに書かれている内容ではなくて、
自分で勝手に考えた考察ですので、ご注意ください!


普通の数学で使う内積表現では、この等式は、
(X+α, β) = (α, Xβ)
に対応していると考えられます。
つまり、ブラに施す方は、随伴演算子になってるんですね。
それがブラケット表示では、Xのまま、このように表記できると考えられます。

前記事を思い出すと、
X |α> ← DC → <α| X+
でした。
この関係を使って、
X = Y+となる演算子Yを考えると、
Y |α> ← DC → <α| Y+ = <α| X
となり、
( <α| X )・|β> のブラとケットを交換したものを考えると、

( <α| X )・|β> = [ <β|・(Y |α> ) ]*   (1)

一方、
<α|・( X |β> ) のブラとケットを交換したものを考えると、

<α|・( X |β> ) = [ (<β| X+)・|α>]*   (2)

ここで、結合則が成立するならば、(1)と(2)は同じはずであるから、
任意のα、βに対して成り立つことから、
Y = X+

2つの関係を合わせると、
(X+)+ = X
となり、双対の双対はもとに戻るということがわかる。

そして、(1)と(2)は、
<α| X |β> = [ <β| X+ |α>]*
と書ける。

この2つの性質が満たされるように約束すると、
自然に結合則が成立するようになるのではないのだろうかと
考えています。

独自考察なので、間違ってるかもしれませんが、
この結合則の要請がDiracの考えたブラケット記法のミソではないかな
と思うのですが、どうなんでしょう?
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物理>量子力学 | コメント(2) | 2012/04/17 01:14

∫ ブラケット・内積

さっそく、J.J.サクライを元に、ポイントを整理していこうと思います。
あくまでも、自分用のまとめなので、
自分がまとめておきたいことだけですけどね。

まずは、ブラケットの概念と内積のことについて。

量子力学的状態をケットというベクトル |α> で表す。

ケットに双対なブラというベクトル <α| を考える。

|α> ← DC → <α|   DCはdual correspondence (双対)

重要なのが・・・

c|α> に双対なブラは、c*<α| (cはスカラー)

双対空間へ行くと、スカラー倍の因子は複素共役になる!

c|α> ← DC → c*<α|


演算子Xに対して、
X |α> と <α| X が双対とは限らない!

X |α> に対して、<α| X+ が双対になるような演算子 X+を考え、
随伴演算子と呼ぶ。
X |α> ← DC → <α| X+

X = X+ となる演算子をエルミート演算子と呼ぶ。

この随伴演算子の定義は、普通の数学でよく見る内積を使った定義
(X+α, β) = (α, Xβ)
と違っていて、違和感があったのですが、
それについて考えたことは、次回の記事で述べます。



内積 <α|β> を以下の性質をもつものとして定義する。

(1) 交換すると、複素共役になる。
<α|β> = <β|α>*
(2) 自己の内積は非負である。
<α|α> ≧ 0

これは、おそらく、普通の数学の内積と同じ定義ですね。
ちなみに、(2)の前提として、自己の内積が実数になるというのは、
(1)で |α>=|β> にしたときを考えると、自明。

√<α|α>をノルムと考えて、通常、量子力学的状態は規格化しておく。

さらに、<α|β> = 0 を直交状態と考えて、
正規直交系を考えることができる。
物理>量子力学 | コメント(0) | 2012/04/14 00:55

∫ J.J.サクライ「現代の量子力学」

年初の目標にも書きましたが、
J.J.サクライ先生の「現代の量子力学」が面白すぎて、感動の連続です!

全450ページのうち、まだ100ページぐらいを読み終えたところですが、
ほんと、こんなに分かりやすい教科書は類を見ないですね!
名著の呼び声が高いのは知ってましたが、ここまですばらしいとは・・・

最近は、著者の哲学がしっかりしている本しか読む気がしないのですが、
哲学だけなら、ランダウリフシッツもディラックもすばらしいです。
サクライ先生のすごいところは、哲学があるだけでなく、
説明がとてもうまく、親切なところ。


ランダウ先生などは、分かる人だけ分かればよろしいというスタンスですが(笑)、
サクライ先生は、ここぞというところは必ず、説明がついてます。

「読者がよく勘違いするのは・・・」という説明を読んで、
「そうそう、勘違いしてました!」と思わずうなずいてしまったり。

ちょっとした式変形でも、たとえ導出を省略した場合でも、
「ユニタリー性から」などの導出の根拠となる説明が必ず入っているので、
非常に分かりやすいです。

もちろん、皆さんが名著と言っているように、
内容そのものもすばらしくて、目からうろこなことばかりです。

というわけで、きちんと理解しておきたいので、
自分がまとめておきたいポイントを記事で
整理していこうかなと思ってます。
物理>量子力学 | コメント(0) | 2012/04/09 00:36

正準変換(つぶやき)

解析力学は何度か勉強したのですが、いつも挫折するのがここ(汗)

オイラーラグランジュの方程式と変分原理をやって、
ハミルトニアンを登場させるところまでは理解できるのですが、
そこからがかなり抽象的になって、理解しにくいんですよね。

ここまでは一応、座標は粒子の空間的な位置を表し、
運動量は粒子の速度を表すような描像が成り立つ世界。

しかし、正準変換を行うと、
もう「座標」とか「運動量」とかは言葉上の問題になって、
必ずしも、座標が位置を表し、運動量が速度を表す
とは限らなくなってきて、
とたんに、わけのわからない世界になってきます。

しかし、量子力学や場の量子化をやるのに、
ここを理解しないと話になりません。。。

古典力学と量子力学の対応を理解するのに、
ハミルトン・ヤコビの方程式を理解したいのですが、
なかなか、そこに行きつけない。。。

今度こそは、突破してみたい!と勉強中です。
物理>古典力学 | コメント(0) | 2012/04/03 00:45

汎関数微分

以前やると言っていた場の量子化の方ですが、
決して、あきらめたわけではありません(汗)

シッフ先生の教科書で、「汎関数微分」なるものが
どうしても理解できず、ずっと悶々としていました。。。

ピンと来ないまま、先へ進むのも嫌ですしね~。
それで、いろいろなサイトを巡っていたのです。

いつも勉強させていただいている
「EMANの物理学」さんの記事
「物理のぺーじ」さんの記事を読んで、
悶々としていたものが氷解しました!

分かってしまえば、非常に単純な話で、さほど難しいことは言ってないようです。
といっても、自分なりの理解なので、本当に理解できてるかどうか怪しいのですが・・・
とりあえず、この理解をもとにシッフを読み直してみたら、
よく理解できました。
シッフ先生は、わりと「理解している人目線」で書かれてますからね(笑)

とりあえず、自分なりの理解をもとに、整理しておきます。


まずは、汎関数とは何か?

ある関数 f(x) が何らかの形で入っている関数 F(x) をある区間で定積分したようなもの

\[
I[f] = \int F(f(x), \cdots)(x) dx
\tag{1}
\]

を考える。
定積分というのがポイントで、I[f] には、変数 x は含まれていない
つまり、この値は、x の値によってではなく、
関数 f(x) の形が変わることによって、変化する。
このようなものを「汎関数」という。

たぶん、汎関数の定義は積分に限らず、
もっと広い意味での定義ができるんでしょうけど、
ここでは、積分のもののみが分かればいいので、
積分によるものに限ることにします。


そこで、汎関数微分とは、
関数 f(x) の形がほんの少しだけ変化したとき、
汎関数 I[f] の値がどれだけ変化するかという変化率

みたいなもの。

通常の微分とイメージは同じであるが、
普通の微分と違うのは、変化するのが一つの数ではなく、
関数なので、各点xで別の値をとるものが集まった集合であるという点。

つまり、各点xでの微小区間における微分を考えて、
それらを区間全体で積分してやってはじめて、最終的な微分量が分かる。

そこで、ある点 xi における微小区間Δx において、
f(x)をδf(x)だけ変化させた時の汎関数の変化量を δIiとする。

無限に微小な区間を想定すれば、δf(x)は、関数ではなく、
x = xiにおける数値δf(xi)で代表させてしまっても問題ないので、
変化率を Ai として、

\[
\delta I_i = A_i \delta f(x_i) \Delta x
\tag{2}
\]

と書ける。
ここで、Δx が入ってるのは、微小区間として後で積分をすることを考えているから。

トータルの変化 δI は、これを区間全体で足し合わせたものだから、

\[
\delta I = \sum_i \delta I_i = \sum_i A_i \delta f(x_i) \Delta x
\tag{3}
\]

微小区間を無限小にすると、積分になって、

\[
\delta I = \int A(x) \delta f(x) dx
\tag{4}
\]

変化率Aは、各区間で値が変わるので、当然、x の関数 A(x) になる。
この A(x) がIのfに対する汎関数微分であり、[δI/δf ](x) と書く。

つまり、
\[
\delta I = \int \frac{\delta I}{\delta f}(x) \delta f(x) dx
\tag{5}
\]

どうしても、両辺の次元が dx の分だけ違ってて、気持ち悪いのですが、
こういう定義なんだからしかたないと思うことにしました(笑)
数学>解析 | コメント(2) | 2012/04/02 00:28
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