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∫ 基底の完全性

前回の結果から、
エルミート演算子の固有ケットが完全正規直交系をなすので、
任意の状態ケットをこの固有ケットを基底として展開することができる。

\[
|\alpha\rangle = \sum_{a'} c_{a'} |a'\rangle
\]

左から < a" | を掛けると、固有ケットの正規直交性から
\[
c_{a'} = \langle a'|\alpha \rangle
\]

これを元の展開式に代入すると、
\[
|\alpha\rangle = \sum_{a'} |a'\rangle \langle a' |\alpha \rangle
\]
と書ける。

この式を
\[
|\alpha\rangle = \left[ \sum_{a'} |a'\rangle \langle a' | \right] \alpha \rangle
\]
というように見てやると、

$\sum_{a'} |a'\rangle \langle a' |$ が恒等演算子に見えてくる。

つまり、
\[
\sum_{a'} |a'\rangle \langle a' | = 1
\]

この式は、基底の完全性を表す式である。
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物理>量子力学 | コメント(0) | 2012/05/29 00:52

∫ 固有ケットによる完全正規直交系

JJサクライの量子力学の続きです。

エルミート演算子は、次の2つの重要な性質を持つ。

固有値は実数である。

異なる固有値に対する固有ケットは互いに直交する。

証明

エルミート演算子 A の任意の2つの固有値を a' 、a" 
固有ケットを |a'>、|a"> とすると、エルミート性から、

< a" | A | a' > = < a' | A | a">*

|a'> 、|a">は固有ケットだから、

a' < a" | a' > = a"* < a' | a" >*

すなわち、

(a' - a"*) < a" | a' > = 0

固有値が等しい時 ( a' = a" ) を考えると、

a' = a'*

となり、固有値は実数である(性質1)

固有値が異なる時 ( a' ≠ a" ) を考えると、

< a' | a" > = 0

となり、異なる固有値に対する固有ケットは互いに直交する(性質2)

以上で、証明終了。

固有ケットのノルムは任意だから、規格化してやると、
エルミート演算子の固有ケットは、完全正規直交系をなすことになる。

< a' | a" > = δa'a"

ここで、完全性については、物理的要請のようです。
物理>量子力学 | コメント(0) | 2012/05/29 00:52

∫ 老後に数学

物理への興味の持ち方は、人によっていろいろだと思うのですが、
僕の場合は、
ロケットは、どうやって飛ぶの?
パソコンの中は、どうやって動いているの?

みたいな具体的な興味というよりは、むしろ、

物質って、何?
光って、何?
宇宙って、何?
時間って何?

ダークマターって???
ダークエネルギーって、何それ?????

自然界はどんな秩序で成り立ってるの?

といった自然の神秘に対する根源的な問いへの興味が大きいのです!

というわけで、当然、数への神秘にも、すごく魅了されているわけです。
より根源的で抽象的な論理や概念を追求する数学にも多大なる興味があるわけで、

いつかは、数論、群論、環論、多様体などなど。。。
しっかりと学んでみたいものです。
中学時代から気になっている「ガロア理論」。
(「角の三等分線は絶対に作図できない」というのがどうも昔から気になっていて・・・)
最近、興味を持った「ゼータ関数」と素数の話。

いろいろと、興味は尽きないわけなのですが、
やはり、今は物理の方により興味があるので、
数学は、物理の勉強に必要な最小限をなんとか習得していくというスタイルです。
必要最小限とはいっても、これがかなり必要なので、
実は全然、最小限という感じではないんですけど・・・汗

そういうわけで、物理がある程度満足(理解ではない)できた後に、

老後にでも、数学をやるしかないか!

と思ったりしているのですが、最大の問題はですね・・・

老後の固くなった頭で、数学なんか理解できるのか!?

ということ(笑)

計画段階で、何か既に間違っている気がしないでもありません(笑)
数学>雑感 | コメント(4) | 2012/05/16 00:09

一階偏微分方程式

仕事で、簡単な一階偏微分方程式を解かなくてはいけなくて、
特性曲線を使って解く方法を復習しています。

簡単な例。
\[
u_t + cu_x = 0
\]
を満たす u(x,t) を求める。

(x, t) 平面上に
\[
x = x(t)
\]
で表される特性曲線Γなるものを考えて、
その曲線Γ上での u の変化を考える。

曲線Γ上に限ると、t を dt だけ変化させると、
x の変化 dx も自動的に次のように決まる。
\[
dx = \frac{dx}{dt}dt
\]

その時の u の変化 du は、
\[
du = u_x dx + u_t dt
= \left[ u_x \frac{dx}{dt} + u_t \right] dt
\]
ここで、特性曲線Γを
\[
\frac{dx}{dt} = c
\]
を満たすように決めると、
元の偏微分方程式より、[・・・] = 0 になって、
\[
du= 0
\]
つまり、u は、特性曲線Γ上では、定数となる。

特性曲線の式は、
\[
\frac{dx}{dt} = c
\]
から、
\[
x - ct = \xi ({\rm const.})
\]
と表されるので、u(x,t) の一般解は、
\[
u(x,t) = f(\xi) = f(x-ct)
\]
となる。

ここで、f (ξ)は、任意の関数。

もし、係数 c が c(u) のようにuに依存した関数になっていた場合、
すなわち、
\[
u_t + c(u) u_x = 0
\]
といったような場合でも、まったく同じ論理が使えて、
結局、特性曲線上では u が一定になるので、
c(u)も定数になって、
特性曲線は、
\[
x - c(u) t = \xi ({\rm const.})
\]
という直線になり、一般解は、
\[
u(x,t) = f(x - c(u)t)
\]
と表せる。
ただし、陰関数表示になっているので、
陽的な表示が欲しい場合は、ここから、u について解かなければならない。
数学>微分方程式 | コメント(0) | 2012/05/15 00:08

オイラーの公式 (4)

オイラーの公式のテーラー展開を使わない証明法を
いろいろ探しています。

今回は、正攻法で攻めてみようかなと思って、自分で考えた方法を紹介します。
ひょっとしたら、数学的に間違ってる個所もあるかもしれませんし、
逆に、ひょっとしたら、有名な方法なのかもしれません。
勉強不足なので、間違えていても、ご了承ください。

まずは、eixの正体が分からないと考えて、
eixを実部と虚部に分けて、
それぞれを実数関数 f (x)、g(x)で表す。

eix = f (x) + i g(x)

微分すると、
{eix}' = f' (x) + i g'(x)

一方で、指数関数として微分すると、
{eix}' = i eix = i { f (x) + i g(x) }
だから、
{eix}' = - g(x) + i f (x)

実部と虚部を比較して、

f '(x) = - g(x)
g'(x) = f (x)


という連立一階の微分方程式が出てきます。

この解は、いかにも

f (x) = cos x
g (x) = sin x


っぽいですよね!
これを証明できればいいわけです。

たぶん、微分方程式の解の一意性の定理から、
一個解が見つかっているならば、その解しかありえない!
と言って、煙に巻いてしまうこともできるのかもしれませんが(笑)、
一応、解は分からないという前提で話を進めます。

こういうのは正攻法では、たぶん、

関数を v = [ f, g ] とベクトル化して、
係数行列 A = | 0 -1 | を導入して、
         | 1 0 |

dv/dt = A v

と表し、Aの固有値と固有ベクトルを求めて、
ξ(x) = a f(x) + b g(x)
η(x) = c f(x) + d g(x)

といった2つの線形結合からなる関数の独立した微分方程式に分離する
というようなことをやるんだと思うのですが、

それをやると、おそらく、
f(x) = eix + e-ix
g(x) = eix - e-ix

といったような答になりそうな気がして、
結局、オイラーの公式を使わなければ、
cos x, sin xに行きつけなくなりそうな気がします。

そこで、別の方法を取ります。

以前に、この記事で紹介した山本義隆先生の「物理入門」で
オイラーの公式を用いずに、単振動の運動方程式を
見事に解いていた方法を使わせていただきます。

まずは、連立微分方程式の第1式に f(x)、第2式に g(x) を掛けて、足すと、

f (x) f '(x) + g (x) g '(x) = 0

これを x で積分すると、置換積分を使って、たとえば、

∫f (x) f '(x) dx = ∫y dy = y2/2 + C = {f (x)}2/ 2 + C

などとできて、結局、

{f (x)}2 + {g (x)}2 = C  (Cは定数)

という関係式が得られる。

この式から、(f(x), g(x)) は、
原点を中心とする半径 A = √C 上の円周上の点となるから、
θというパラメータを用いて、

f (x) = A cos θ(x)
g (x) = A sin θ(x)


と表せる(θはxに依存する関数)
(cos と sin を逆にすることができる任意性は、
θをπ/2-θとする自由度に含まれている)

これで、だいぶ近づいてきました!
(あとは、θ(x)の形を求めればOK!)

f(x)、g(x)を微分すると、合成関数の微分を使って、

f '(x) = - A θ'(x) sin θ(x) = - θ'(x) g (x)
g '(x) = A θ'(x) cos θ(x) = θ'(x) f (x)


元の連立微分方程式を満たすためには、

θ'(x) = 1

でなければならない。積分して、

θ(x) = x + x0 (x0は定数)

f (x) = A cos (x + x0)
g (x) = A sin (x + x0)


あとは、 x=0 の時の条件で、定数を決める。

e0 = 1 だから、 f(0) = 1、 g(0) = 0

g(0) = 0 で、A≠0 だから、x0 = nπ (nは整数)

f(0) = 1 より、次のいずれかである。

(i) x0 = 2nπ、A = 1

(ii) x0 = (2n+1)π、A = -1


いずれの場合も、

f (x) = cos x
g (x) = sin x


となるので、めでたく、証明ができました!

テーラー展開を使わない証明方法は、こんなところです。
やっぱり、テーラー展開を使った証明が一番わかりやすいんですけどね(笑)
数学>高校+α | コメント(0) | 2012/05/11 00:36
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