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デルタ関数の公式 (1)

怒涛の更新ですね!(笑)

先ほどの静電場の記事で使用したデルタ関数の公式をさっそく証明しておきます。

\[
\nabla^2 \frac{1}{r} - -4\pi \delta({\bf r})
\]

証明と言っても、超関数なので、数学的に厳密な証明は僕には無理なので(汗)、
物理を理解する上で納得できる程度の証明という意味で・・・

原点以外(r≠0)では、左辺が 0 になる。

原点を中心とする任意の球体内で左辺を積分すると、-4π になる。

の2つを示したいと思います。

証明

これを示すには、ラプラシアンの球座標表示を使うと便利。
r のみに依存するので、rに関する微分の項のみを用いて、

\[
\nabla^2\frac{1}{r} = -\frac{1}{r^2} \frac{\partial}{\partial r}
\left[ r^2 \frac{\partial}{\partial r} \frac{1}{r} \right]
= 0
\]

半径 R の球体 VR(表面:SR)で積分する。

\[
\int_{V_R} \nabla^2 \frac{1}{r} d{\bf r} = \int_{V_R} \nabla\cdot\nabla \frac{1}{r} d{\bf r}
\]

ガウスの定理を用いて、体積積分を表面積分に変換し、
\[
\nabla \frac{1}{r} = -\frac{\bf r}{r^3}
\]
を用いると、

\[
\int_{V_R} \nabla^2 \frac{1}{r} d{\bf r}
= \int_{S_R} \nabla \frac{1}{r} d{\bf S}
= - \int_{S_R} \frac{\bf r}{r^3}\cdot d{\bf S}
= -\frac{4\pi R^2}{R^2}
= -4\pi
\]

以上で、証明終了。
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数学>公式 | コメント(0) | 2012/12/06 00:57

∫ 静電場

さっそく、電磁気学の復習をさらっと・・・

物質中はいろいろと難しいので、後回しにして、
すべて真空中で考えます。
仕事では物質中の方が重要なのですが(汗)、
とりあえず、相対論や場の量子論では真空中でよさそうなので・・・

今回は、静電場の話。

クーロンの法則
点電荷 q (位置x) が 点電荷 q'(位置x') から受ける静電気力は、
各電荷に比例して、距離 r の2乗に反比例する。
(向きまで考えて、単位ベクトル r/r を追加している)
\[
{\bf F} = k_1 q q' \frac{\bf r}{r^3}
\]ただし、\[
{\bf r} = {\bf x} - {\bf x'}
\]

これを電磁気学では、遠隔作用ではなく、「場」を介した近接作用の立場で理解する。
つまり、電荷 q' が xの位置に電場 E を作り、電荷 q は電場 E から力を受けると考える。
\[
{\bf F}({\bf x}) = q{\bf E}({\bf x})
\]\[
{\bf E} = k_1 q' \frac{\bf r}{r^3}
\]

電荷が連続的な密度分布ρ(x')の場合に拡張して、
\[
{\bf E}({\bf x}) = k_1 \int \rho({\bf x'}) \frac{\bf r}{r^3} d{\bf x'}
\]
以上が静電場の基本式。

恒等式
\[
\nabla \frac{1}{r} = -\frac{\bf r}{r^3}
\]
を用いると、

\[
{\bf E}({\bf x}) = -\nabla \phi({\bf x})
\]\[
\phi({\bf x}) = k_1 \int \rho({\bf x'}) \frac{\bf r}{r} d{\bf x'}
\]
と変形できる。

この計算において、∇の演算は観測点 x に対する微分操作であり、
x' に対しては作用しないので、ρ(x')などは定数として扱えることに注意。

恒等式
\[
\nabla \times \nabla \phi = 0
\] より、\[
\nabla \times {\bf E}({\bf x}) = 0
\]
ただし、あくまでも、静電場の場合。
後述する誘導電場が入ると、この限りではない。
後に、電磁誘導の効果を入れたものが、マックスウェル方程式の第3式になる。

ストークスの定理から、任意の閉曲線C(内部の面をSとする)に対して、
\[
\int_C {\bf E}\cdot d{\bf s} = \int_S (\nabla\times{\bf E}) \cdot d{\bf S} = 0
\]
となるから、任意の2点間で電場がなす仕事は経路に依存しない。
つまり、電場は、保存力場であり、
位置エネルギー的な意味でのポテンシャルが定義できる。
φは静電場 E を与える静電ポテンシャル

そして、こんな論理展開は普通ないとは思うのですが、
答を知っているので、最速で行くために、
いきなり、電場の発散を計算します。

\[
\nabla\cdot{\bf E} = -\nabla\cdot\nabla\phi = -\nabla^2 \phi
\]
となり、
\[
\nabla\cdot{\bf E} = -k_1 \int \rho({\bf x'}) \nabla^2 \frac{1}{r} d{\bf x'}
\]

ラプラシアンの部分は、デルタ関数を用いて、以下のように書き直せる。
(証明はこちらの記事
\[
\nabla^2\frac{1}{r} = -4\pi\delta({\bf r})
\]

これを用いて、
\[
\nabla\cdot{\bf E}({\bf x}) = 4\pi k_1 \rho({\bf x})
\]

これがマックスウェル方程式の第1式。

以上で、静電場は終了。
次は、静磁場を復習します。


参考文献
砂川重信 岩波物理テキストシリーズ「電磁気学」
J.D.Jackson Classical Electrodynamics

追記(2013/1/21)
今後の記事との統一性のために、
div, grad, rot をすべて、を用いた表記に変更しました。
物理>電磁気学 | コメント(0) | 2012/12/05 18:53

∫ 電磁気学を復習中

現在、古典電磁気学を復習中!

事の経緯はというと・・・
JJサクライで場の量子論の初めのところを勉強していたら、
サクライ先生は、ヘヴィサイド・ローレンツ単位系を採用しているのですが、
僕は、マックスウェル方程式をMKSA単位系で暗記しているのです。

今回に限ったことではなくて、
電磁気学の単位系問題には、いつも悩まされるんですよね(><:

単位系が変わると、実際の単位が変わるだけならいいのですが、
電磁気学の場合、式の形自体が全然変わってくるので、
頭が混乱することこの上ないんですよ(涙)

今まで、CGS系などに遭遇しても、どこ吹く風で、
見て見ぬふりを通してきましたが(汗)、
やはり一度、単位系問題をしっかり克服しておきたいところ!

というわけで、電磁気を軽く復習しつつ、
すべての単位系に対応したマックスウェル方程式を導出してみようと思います。
(そういうものが存在するんです)

いろいろな文献を参考にしましたが、単位系については、
アメリカの標準的教科書であるジャクソンの「古典電磁気学」のAppendixが分かりやすそう!

この本、練習問題が極悪非道ということで、
アメリカの学生からはたいそう嫌われている教科書らしいのですが、
ちらっとつまみ読みした限りでは、なかなかの名著っぽい雰囲気ですね。
一度、しっかりと読んでみたいものです。

今回は、手早く進めたいので、以前に読んだ砂川先生の「電磁気学」で復習中です。
あらためて読んでみると、以前には理解できなかった面白い内容がたくさん詰まってますね。
電磁気学は奥が深いです・・・
まだまだ、表層しか理解できてないなあと感じますね。
物理>電磁気学 | コメント(0) | 2012/12/03 23:39

共変と反変 (2)

前回の記事で、「共変」と「反変」について、まとめてみましたが、
似たような数式だらけになってしまって、非常に見にくくなってしまったので(いつものこと・・・汗)、
もう一度、僕が理解している範囲で、エッセンスだけを抜き出してみたいと思います。
(あくまでも、僕の理解ですから、要注意・・・)

ベクトルの成分とは、基底で展開した係数のこと。

(ベクトル) = (成分1)×(基底1) + (成分2)×(基底2)+・・・

つまり、基底を決めてやれば、成分が決まる。

ここまではベクトルの一般的な話なので、よいとして・・・
ここで、基底を別の基底に変換することを考える。

例えば、基底を2倍に変換して、左辺のベクトルを保存するためには、
当然、成分を1/2にする必要があるであろう。

もっと一般的な場合でも、基底にある変換を施して、ベクトルを保存するためには、
成分にその逆変換を施す必要がある。

つまり、成分は、基底の逆の変換を受ける。
そこで、この成分をベクトルの「反変成分」と呼ぶ。



次に、もともとの基底に対して、新たに、双対基底という別の基底を導入する。

双対基底とは、このような条件を満足する基底。(・は内積を表す)

(基底1)・(双対基底1) =(基底2)・(双対基底2)=・・・= 1

(基底1)・(双対基底2)=(基底2)・(双対基底1)=・・・= 0

たとえば、(双対基底1)は、
(基底1)以外のすべての基底(基底2)、(基底3)・・・と直交する方向を持ち、
(基底1)との内積が1になるような大きさを持つ。


同様にして、(双対基底2)、(双対基底3)、・・・を順次作ることができる。



このような双対基底を作っておいて、
基底を別の基底に変換したら、双対基底はどのように変換されるかを考える。

(基底1)・(双対基底1) =(基底2)・(双対基底2)=・・・= 1

の内積の値が保たれなければならないから、
基底が2倍されたら、双対基底は1/2になるというように、

双対基底は、基底とは逆の変換を受けることが分かる。



ここで、今度は、双対基底に対して、ベクトルを展開してみる。

(ベクトル)= (成分1)×(双対基底1)+(成分2)×(双対基底2)+・・・

そして、基底の変換によって、この成分はどのような変換を受けるかを考えてみる。

前述の議論から、

成分は、双対基底の変換と逆の変換を受け・・・

その双対基底はというと、基底の変換と逆の変換を受けるので、

結局、この成分は、「逆の逆」ということで、
基底の変換と同じ変換を受けることになる。

そこで、この成分を「共変成分」と呼ぶ。



ここまでをまとめると・・・

基底に対して展開した成分   ・・・ 基底と逆の変換を受ける → 反変成分
双対基底に対して展開した成分 ・・・ 基底と同じ変換を受ける → 共変成分


なぜ、このところ、「共変」と「反変」のことばかり書いているのかというと・・・

実は、内山先生の「相対性理論」にあるこの記述、

或る物理量Aを反変ベクトルにより表すか、共変ベクトルを用いて表すかは、
そのときの都合で、どうでもよい。

(第II章 8節 テンソルの等式、和、差、積と縮約)

がよく理解できなかったからなのです。

ランダウ・リフシッツの「場の古典論」にも似たような記述があり、
結局、共変で表しても、反変で表しても、
どっちでもお好きなように・・・ってことのようなのです。

お好きなようにと言われても、
変換が真逆なんだから、本当にどっちでもいいんかいな?
と思って、まったく腑に落ちなかったわけなのですが、
ようやく、意味が分かりました。

基底で展開した成分で考えるのか、
それに双対な基底で展開した成分で考えるのか

の違いってことですね!
どっちで考えても、もとのベクトルは同じ。

そして、双対基底も基底の一つなのだから、
こちらを主たる基底と考えてしまえば、
もともとの基底は、それに双対な基底になります。

「双対」というのは、「相方」みたいな関係で、
相方は、自分にとっての相方だけど、
自分は、実は、相方にとっての相方ってことです(笑)

というわけで、双対基底の方を主たる基底にとってしまえば、
共変成分と呼んでいたものが反変成分になり、
反変成分と呼んでいたものが共変成分になる。


ってことで、どっちでもよいということになります!

というのが僕の理解したところ。

共変成分から反変成分、反変成分から共変成分へ変換するのは、
「計量テンソル」というものを導入すると、自在にできるようです。

次回は、計量テンソルについて。


参考文献
岡部洋一 講義資料「座標変換」
http://www.moge.org/okabe/temp/Riemann/index.html
数学>テンソル | コメント(0) | 2012/12/03 19:42
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