スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --:--

∫ 静磁場 (2)

静磁場の続き。

磁場の回転を計算する。
\[
\begin{eqnarray}
& & \nabla \times {\bf B} \\
&=& \nabla \times \nabla \times {\bf A} \\
&=& \nabla (\nabla \cdot {\bf A}) - \nabla^2 {\bf A}
\end{eqnarray}
\tag{1}
\]

これに、前回得られたベクトルポテンシャルの表式
\[
{\bf A}({\bf x}) = k_2\alpha \int \frac{{\bf j}({\bf x'})}{r} d{\bf x'} \tag{2}
\]
を代入して、計算する。

まず、第一項については、
\[
\nabla\cdot \frac{\bf j}{r} = {\bf j}\cdot \nabla \frac{1}{r}
= -{\bf j}\cdot \nabla'\frac{1}{r} \tag{3}
\]

最後の変形では、
\[
\nabla \frac{1}{r} = -\nabla' \frac{1}{r} \tag{4}
\]
を用いた。
(∇' は x' に関する微分操作)

\[
\begin{eqnarray}
& & \nabla\cdot {\bf A} \\
&=& k_2\alpha \int \nabla\cdot \frac{\bf j}{r} d{\bf x'} \\
&=& -k_2\alpha \int {\bf j}\cdot \nabla'\frac{1}{r} d{\bf x'}
\end{eqnarray}
\tag{5}
\]

部分積分を用いて、無限遠では、j=0と仮定すると、表面積分の項は消えて、
\[
\nabla\cdot{\bf A} = -k_2\alpha \int \frac{\nabla'\cdot{\bf j}}{r} d{\bf x'} \tag{6}
\]

う~ん、なんか、ここ、式としては理解できてますが、
どうも、あんまり腑に落ちません(汗)
「無限遠で j=0」ということがそんなに本質的なことなんだろうか???
それはさておき、次へ進みます。

ここで、定常電流(時間依存しない)のみを考えることにすると、
\[
\nabla'\cdot{\bf j} = 0 \tag{7}
\]
となるから、第一項はゼロとなる。

第二項は・・・
\[
\nabla^2{\bf A} = k_2\alpha \int {\bf j} \nabla^2\frac{1}{r} d{\bf x'} \tag{8}
\]

以前、証明したデルタ関数の公式
\[
\nabla^2 \frac{1}{r} = -4\pi\delta({\bf r}) \tag{9}
\]
を用いると、最終的に、磁場の回転は、
\[
\nabla \times {\bf B}({\bf x}) = 4\pi k_2\alpha {\bf j}({\bf x}) \tag{10}
\]
となる。

さらに電荷保存則を満たすために、
マックスウェルの変位電流の項が付け加えられることになるが、
それについては、次回。

参考文献
砂川重信 岩波物理テキストシリーズ「電磁気学」
J.D.Jackson Classical Electrodynamics
スポンサーサイト
物理>電磁気学 | コメント(0) | 2013/01/28 23:41

静磁場 (1)

電磁気学を復習しながら、
単位系に依存しないマックスウェル方程式を導くシリーズ。

前回は、「静電場」について書きましたが、
今回は、静磁場について。

静電場は、電荷と電荷の間に働く力を生み出すものであるが、
静磁場は、電流と電流の間に働く力を生み出す。

「場」の考え方では・・・

電流(密度) jj' の間に働く力を
(i) 場所 x' にある電流 j' が電流 j の場所 x に、磁場 B を作り、
(ii) 電流 j は、磁場 B から力 F を受ける。
と二段階に分けて考える。

(ii)は、アンペール力の式
\[
{\bf F} = \frac{1}{\alpha} {\bf j}\times{\bf B} \tag{1}
\]
で表され、磁場の大きさの定義を与える。

MKSAでは、ここに比例定数がないので、違和感がありますが、
磁場の大きさ(単位)の決め方は自由なので、
ここに比例定数があってもいいんですね。

同様に、電場の定義においても、比例定数を入れて、
\[
{\bf F} = \frac{1}{\beta} q{\bf E} \tag{2}
\]
とすることもできそうですが、
こちらにも比例定数の自由度を持たせた単位系は、歴史的に存在しないのか、
こちらは、比例定数を暗黙のうちに、1としています。

話をアンペール力の式に戻して、
電荷 q が速度 v で運動している場合には、${\bf j} = q{\bf v}$ となるので、
ローレンツ力の式にも同様の比例定数がつきます。
\[
{\bf F} = \frac{1}{\alpha} q{\bf v}\times{\bf B} \tag{3}
\]

(i)の方は、ビオ・サバールの法則で与えられる。
\[
{\bf B}({\bf x}) = k_2\alpha \int {\bf j}({\bf x'}) \times \frac{\bf r}{r^3} d{\bf x'} \tag{4}
\]\[
{\bf r} = {\bf x} - {\bf x'}
\]

比例定数の置き方がちょっと変に見えますが、
電流どうしに働く力を考えるた時、(4)を(1)に代入すると、
係数αが消えて、係数 k2のみになるようにしています。
(Jacksonの本の表記に倣っています)

ここで、
\[
\nabla \times \frac{\bf j}{r} = \nabla \frac{1}{r}\times{\bf j} = {\bf j} \times \frac{\bf r}{r^3} \tag{5}
\]
は、xに関する微分で、x'には作用しないことに注意!)
を用いると、(4)は、
\[
{\bf B}({\bf x}) = \nabla \times {\bf A}({\bf x}) \tag{6}
\]\[
{\bf A}({\bf x}) = k_2\alpha \int \frac{{\bf j}({\bf x'})}{r} d{\bf x'} \tag{7}
\]
というように、磁場はベクトルポテンシャルを用いて表すことができる。

恒等式
\[
\nabla\cdot\nabla\times{\bf A} = 0
\]
より、
\[
\nabla \cdot {\bf B}({\bf x}) = 0 \tag{8}
\]

この式は、マックスウェル方程式の一つであり、
単磁荷(モノポール)が存在しないことを示す。

長くなってしまったので、静磁場は2回に分けることにして、続きは次回。

参考文献
砂川重信 岩波物理テキストシリーズ「電磁気学」
J.D.Jackson Classical Electrodynamics
物理>電磁気学 | コメント(0) | 2013/01/24 19:28

∫ 2013年の物理

引き続いて、今年の物理について。

昨年、前半は結構頑張ってたんですけどね。
後半はちょっとたるんで、スローペースになってしまいました^^;

このペースだと、
死ぬまでに、素粒子論と宇宙論について、ある程度の理解に到達したい!
(あくまでも、ある程度ですよ・・・)
という遠大なる野望には、到底届きそうにありません(汗)
今年は、もう少し、ペースを加速したいですね。

今年も、基本的には、

非相対論的量子力学  J.J.サクライ「現代の量子力学」(Modern)
場の量子論      J.J.サクライ「上級量子力学」(Advanced)
相対性理論      内山龍雄「相対性理論」


の3冊を並行して、勉強していこうと思っています。
特に、場の量子論を出来るだけ読み進めたいなあ。

仕事では、光を扱っているので、
「光子」(photon)の概念をしっかりと理解したいのです。
そのためには、今年こそは、電磁場の量子化をしっかりと理解したいところ。

それから、相対論に関しては、一度、アインシュタインの原論文で
アインシュタインのたどった思考過程を勉強してみたいと思っています。
薄い本で、半分以上が内山先生の注釈及び解説なので、読みやすそう。

相対性理論 (岩波文庫)
相対性理論 (岩波文庫)A. アインシュタイン 内山 龍雄

岩波書店 1988-11-16
売り上げランキング : 32164


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


そして、最近、理論物理に詳しい知人と話していて、
「統計力学なんかどうですか?」と勧められました。

統計力学のどのあたりが面白いのかよく分かってなかったのですが、
こんな名著があるそうなんです!

統計力学〈1〉 (新物理学シリーズ)
統計力学〈1〉 (新物理学シリーズ)田崎 晴明

培風館 2008-12
売り上げランキング : 75911


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


調べてみたら、いつも読ませていただいている数々の物理ブログで絶賛されていて、
目からうろこの連続となるような、かなり衝撃的な名著のようです。
アマゾンのレビューが8件あって、オール5というのもすごいですよね!

今はちょっと余裕ありませんが、いつか読んでみたいです。

というわけで、興味は尽きませんが、マイペースで頑張りたいと思います^^;
物理>雑感 | コメント(0) | 2013/01/14 01:34
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。