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相対論的力学

電磁気学も飽きてきたので、相対論的力学に入ろうと思います。

だいぶ前に、全体の流れを理解できた気になってたのですが、
その時に、ちゃんと紙にまとめておくのを忘れてました・・・

また一から出直しです・・・涙
まあ、思い出す機会をいただけたということで・・・^^;

電磁気学の方は、マックスウェル方程式がもともとローレンツ共変性を満たしているので、
単純に数学的に書き換えていくだけで、
相対論形式にまとめ上げることができました。

しかし、力学の方は、もともとニュートン力学が相対論的には成り立たないので、
(ニュートン力学では、どんどん加速していけば、光速を超えてしまう)
どこかで必ず、修正を施さないといけません。

その修正ポイントをどのように自然に導入するかってところが難しいですね・・・

いろいろな本を読みましたが、どうもこれだ!と思えるものには
出会っていません。

まあ、原理なのだから、実験結果をうまく説明できさえすれば、
天下りでもいいわけなんですけどね。

内山先生の本[1]では、電磁気学におけるローレンツ力の表式から類推して、
すべての力にその原則を適用するという形で導入しています。
これが一番よさそうですね!

残念ながら、ちゃんと理解できていないのですが、
この際、ちゃんとフォローできるといいなと思っています。

相対論的力学全体のイメージを理解するには、
いろもの物理学者の前野先生のサイト[2]の説明が抜群に分かりやすかったです!
非常におすすめです!

このブログでも、このサイトを大いに参考にさせていただきながら
勉強を進めていきたいと思っています。


参考文献
[1] 内山龍雄「相対性理論」(岩波物理テキストシリーズ)
[2] 前野昌弘 相対論2010年度講義録
  http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/rel2010/tokushu.pdf
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/23 12:55

電磁場のローレンツ変換の思考実験 (3)

前記事の結果を思考実験にあてはめてみます。

field-Lorentz-transformation-04.png

図を描き直すのが面倒なので、前の図を流用します。
(注:SI単位のままです)

この新しく現れた青い矢印の電場を求めます。

この式に着目。(前記事の(9)式)
\[
{\bf E}'_\perp = \gamma \left( {\bf E}_\perp + \frac{\bf v}{c}\times{\bf B}_\perp \right)
\tag{1}
\]

ここで、S' 系(電荷が静止した系)では、電場は存在していないから、
\[
{\bf E}'_\perp = 0
\tag{2}
\]
として、S系(電荷が運動している系)から見た電場と磁場の関係は、
\[
{\bf E}_\perp = -\frac{\bf v}{c}\times{\bf B}_\perp
\tag{3}
\]
となる。

というわけで、ちょうど、磁場によるローレンツ力を打ち消すように電場が働くということを
示すことができました!

これにより、S系から見ても、電荷は静止していることを説明することができますね!
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/23 12:29

電磁場のローレンツ変換の思考実験 (2)

思考実験の計算をしていこうと思います。

単位系の係数が面倒なので、
ここからは、へヴィサイド・ローレンツ単位系を使うことにします。
(前回の図中のローレンツ力は、うっかりSIで書いてしまいましたが、
修正するのが面倒なので、そのままで・・・)

まずは、電磁場のローレンツ変換の式を求めていくことから。

慣性系 S と S' を考えて、
S' 系は S 系に対して、速さ v で x 軸正方向に動いているとする。

電磁場テンソルは、
\[
f^{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E_x & -E_y & -E_z \\
E_x & 0 & -B_z & B_y \\
E_y & B_z & 0 & -B_x \\
E_z & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{1}
\]

共変で書いても、反変で書いても、どちらでもいいのですが、
ここでは反変でやることにします。

反変テンソルのローレンツ変換は、
\[
f'^{\mu\nu} = a^\mu{}_\lambda a^\nu{}_\rho f^{\lambda\rho}
\tag{2}
\]

ローレンツ変換の係数は、
\[
A = [a^\mu{}_\nu] = \left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\tag{3}
\]

(2)を行列表示すると、
\[
F' = AFA^T
\tag{4}
\]
ただし、\( F = [f^{\mu\nu}] \)とする。

成分で表すと・・・
\[
\left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E'_x & -E'_y & -E'_z \\
E'_x & 0 & -B'_z & B'_y \\
E'_y & B'_z & 0 & -B'_x \\
E'_z & -B'_y & B'_x & 0
\end{array}
\right]\\
=
\left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E_x & -E_y & -E_z \\
E_x & 0 & -B_z & B_y \\
E_y & B_z & 0 & -B_x \\
E_z & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\tag{5}
\]

これを成分ごとに計算すればよい(面倒だな・・・笑)

さすがに、ここで計算するのは面倒なので、紙で計算しました(笑)
結果は、こうなる。

\[
\left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E_x & -\gamma(E_y-\beta B_z) & -\gamma(E_z + \beta B_y) \\
E_x & 0 & -\gamma(B_z - \beta E_y) & \gamma(B_y + \beta E_z) \\
\gamma(E_y - \beta B_z) & \gamma(B_z - \beta E_y) & 0 & -B_x \\
\gamma(E_z + \beta B_y) & -\gamma(B_y + \beta E_z) & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{6}
\]

結局、電磁場は
\[
\begin{array}{lll}
E'_x &=& E_x \\
E'_y &=& \gamma(E_y - \beta B_z) \\
E'_z &=& \gamma(E_z + \beta B_y)
\end{array}
\tag{7}
\]
\[
\begin{array}{lll}
B'_x &=& B_x \\
B'_y &=& \gamma(B_y + \beta E_z) \\
B'_z &=& \gamma(B_z - \beta E_y)
\end{array}
\tag{8}
\]
と変換される。

動いている方向の電磁場は変化しないんですね!
それと垂直な方向の電磁場がミックスされて変換を受けるようです。

垂直な方向(y,z方向)の成分をまとめて、\({\bf E}_\perp \)、\({\bf B}_\perp \) と書くことにすると、
\[
\begin{array}{lll}
E'_x &=& E_x \\
{\bf E}'_\perp &=& \gamma\left({\bf E}_\perp + \frac{\bf v}{c}\times{\bf B}_\perp \right)
\end{array}
\tag{9}
\]
\[
\begin{array}{lll}
B'_x &=& B_x \\
{\bf B}'_\perp &=& \gamma\left({\bf B}_\perp - \frac{\bf v}{c}\times {\bf E}_\perp \right)
\end{array}
\tag{10}
\]
とまとめることができる。

こうすると、(9)式の方に、磁場によるローレンツ力の形 v×B / c が
出てきてるではないですか!
これは、いい感じです。

この結果を使って、次回、思考実験にあてはめていきたいと思います。


参考文献
[1]岡村弘之 講義ノート「相対論」第11回
http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/~okamura/saitama-u/work/relativity/note-11.pdf
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物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/21 13:19

電磁場のローレンツ変換の思考実験 (1)

特殊相対論の思考実験、第二弾!

以前、この記事で一度計算してみたいと言っていたやつです。

相対論というと、どうしても亜光速で運動するような、
現実にありえないような状況でしかその効果が見られない
と思われがちなのですが、
実際に日常的な速度でも相対論を使わないと説明できない現象があります。

話のネタは、砂川先生の「電磁気学」に掲載されているものです。
これを読んだとき、なるほどなあ・・・と思ったのですが、
このテキストは相対論は範囲外であるため、定性的な話しか載ってませんでした。

そこで、せっかく相対論を勉強したので、
定量的に計算してみようかと思っているわけです。

状況は、以下の通り。

field-Lorentz-transformation-01.png

上図のように、荷電粒子 q が静止しているとします。
座標軸を図のように取り(のちの都合上、プライムをつけています)、
z' 軸下向きに静磁場 B がかけられています。

磁場は、静止した電荷には何の力も及ぼさないため、
静止した電荷は、そのまま静止し続けます。

次に、下図のように左方向( x' 軸負の方向)に速さ v で動く観測者から
この状況を観測することにします。

field-Lorentz-transformation-02.png

ここで注意すべきなのは、速さ v は日常的な速度で構いません。
(光速に近い速度である必要はありません)

すると、観測者にとって静止した系(xyz とします)から見ると、
下図のように、電荷が右向き(x 軸正の方向)に速さ v で運動しているように見えるでしょう。

field-Lorentz-transformation-03.png

今度は、磁場中を電荷が運動しているわけなので、
磁場から赤の矢印で示したようなローレンツ力を受けます。
そして、円運動を描きながら進み、奥に立てたスクリーンに衝突するでしょう。

電荷に対して静止している観測者から見ると、
電荷はスクリーンに衝突しないのに、
動いている観測者から見ると、
電荷はスクリーンに衝突することになり、

観測者によって、事象が変化するという
非常に不可解なことが起きてしまいますね。

この謎を相対論では、うまく説明できます。

相対論では、電場と磁場を独立な存在として考えず、
電磁場テンソルとして考える
んでしたね。

観測する座標系が変わると、それに応じて、
電磁場テンソルはローレンツ変換されます。

それにより、もともとは電場成分はゼロで、磁場成分しかなかったものが、
ローレンツ変換によって、電場成分もゼロではなくなります。

下図の青矢印のような電場成分が現れて、
電荷に磁場からの力とは逆向きにローレンツ力を及ぼすと考えれば、
それらが釣り合って、静止している

と説明できるわけです。

field-Lorentz-transformation-04.png

次回から、実際にそんなにうまくいくものなのか、
計算してみようと思います。
(これから計算するので、どうなるか分かりませんが・・・)

参考文献
[1] 砂川重信「電磁気学」(岩波物理テキストシリーズ)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/18 01:31

相対論的電磁気学まとめ

ようやく、導出しておきたかった式はほぼ終了しましたので、
相対論的電磁気学で得られた式をまとめておきます。

4元電流
\[
j^\mu = (c\rho, {\bf j})
\tag{1}
\]

4元ポテンシャル
\[
A^\mu = (\alpha\phi/c, {\bf A})
\tag{2}
\]

電磁場テンソル
\[
f_{\mu\nu} = \partial_\mu A_\nu - \partial_\nu A_\mu
\tag{3}
\]
\[
f_{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & \alpha E_x/c & \alpha E_y/c & \alpha E_z/c \\
-\alpha E_x/c & 0 & -B_z & B_y \\
-\alpha E_y/c & B_z & 0 & -B_x \\
-\alpha E_z/c & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{4}
\]

ゲージ変換
\[
A'^\mu = A^\mu - \partial^\mu \chi
\tag{5}
\]

マックスウェル方程式(ポテンシャル)
\[
\Box A^\mu - \partial^\mu ( \partial_\nu A^\nu ) = 4\pi k_2\alpha j^\mu
\tag{6}
\]

マックスウェル方程式(場)
\[
\partial_\mu f^{\mu \nu} = 4\pi k_2\alpha j^\nu
\tag{7.1}
\]\[
\partial_\mu f_{\nu\lambda} + \partial_\nu f_{\lambda\mu} + \partial_\lambda f_{\mu\nu} = 0
\tag{7.2}
\]

ローレンツ条件
\[
\partial_\mu A^\mu = 0
\tag{8}
\]

電荷保存
\[
\partial_\mu j^\mu = 0
\tag{9}
\]

以上、こんなものでしょうか。

注意として、ミンコフスキー計量の符号は一貫して、
\[
[g_{\mu\nu}] = [g^{\mu\nu}] = {\rm diag}(1,-1,-1,-1)
\tag{10}
\]
を採用しています。

他に、相対論的電磁気学で学んでおくこととして、
マックスウェルの張力テンソルとか、
電磁場のエネルギーや運動量の話がありますが、
とりあえず、まだ理解してません(汗)
また、おいおい勉強していきます。

ちょっと飽きてきたので、相対論的力学の方に行こうかなと思ってるのですが・・・
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/16 12:49
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