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4元運動量

次は、運動量を考えます。

運動量 = 質量 × 速度

ですから、4元運動量は、

4元運動量 = 質量 × 4元速度

と定義します。

つまり、
\[
p^\mu = m u^\mu = m\frac{dx^\mu}{d\tau}
\tag{1}
\]
と定義。

ここで、質量はローレンツ不変量と考えるので、
4元運動量も4元(反変)ベクトルである。

以前は、質量は速度に応じて増大すると考えることが多かったようですが、
(子供の頃、読んだブルーバックスではそうなっていた)
最近は、質量はローレンツ不変と考えるのが主流のようです。

時間成分と空間成分は、
\[
p^\mu = (\gamma mc, \gamma m{\bf v}) = (\gamma mc, \gamma {\bf P})
\tag{2}
\]
となる。

\({\bf P} = m{\bf v} \) は、ニュートン力学における3次元的な運動量。

4元速度と同様、γが掛かっているために、
光速に近づくにつれ、4元運動量の各成分も無限大に発散する。

このことが、後に、いくら加速しても光速の壁を破ることができない!
ということに関連していきます。



参考文献
[1] 内山龍雄「相対性理論」(岩波物理テキストシリーズ)
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/31 13:04

4元加速度

次に、加速度を考えます。

4元加速度は、4元速度を固有時で微分したもので定義。
\[
a^\mu = \frac{du^\mu}{d\tau} = \frac{d^2x^\mu}{d\tau^2}
\tag{1}
\]

4元速度の大きさの式
\[
u^\mu u_\mu = c^2
\tag{2}
\]
を固有時で微分すると、
\[
u^\mu \frac{du_\mu}{d\tau} = u^\mu a_\mu = 0
\tag{3}
\]
が得られる。

すなわち、4元速度と4元加速度は直交する。

4元速度の大きさが一定ということは、
ベクトルの長さは変わらず、向きだけが変わるようなイメージ。
このような場合、ベクトルの微小な差分は必ず、
元のベクトルに垂直方向になります。

等速円運動の場合の加速度が必ず、
中心方向(つまり進行方向に垂直)を向くことを想像すると、
分かりやすいですね!


参考文献
[1] 内山龍雄「相対性理論」(岩波物理テキストシリーズ)
[2] 前野昌弘 相対論2010年度講義録
  http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/rel2010/tokushu.pdf
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/30 19:13

4元速度

固有時を導入して、運動状態を記述できるようになったので、
次は速度を定義します。

速度は、位置を時間で微分する代わりに、固有時で微分して、
\[
u^\mu = \frac{dx^\mu}{d\tau}
\tag{1}
\]
と定義。

明らかに4元(反変)ベクトルで、4元速度と呼ぶ。

通常の3次元速度とどういう関係になってるかを調べる。
3次元速度は、
\[
v^i = \frac{dx^i}{dt}
\tag{2}
\]
ここで、i = 1,2,3 であり、vi は反変ベクトルではない。

前記事で見た通り、
\[
d\tau = dt / \gamma
\tag{3}
\]
であるから、(1)式の空間成分は、
\[
u^i = \gamma \frac{dx^i}{dt} = \gamma v^i
\tag{4}
\]
となる。
つまり、4元速度(空間成分)は、通常の3次元的な速度にγを乗じたもの。

この違いは、光速に近づくと、結構大きな違いになる。
光速に近づくと、γは無限大に発散するので、
3次元速度は光速を超えないが、4元速度の空間成分は限りなく大きくなる。

次に、時間成分を見てみる。
やはり、(3)式を利用すると、
\[
u^0 = c \frac{dt}{d\tau} = \gamma c
\tag{5}
\]

ということで、まとめると、
\[
u^\mu = (\gamma c, \gamma {\bf v} )
\tag{6}
\]
となる。

ここで、4元速度の大きさ(ノルム)を計算してみると、
\[
u^\mu u_\mu = \gamma^2 (c^2 - v^2) = c^2
\tag{7}
\]
となり、4元速度の大きさは定数となる。

3次元速度がいくら速くなっても、4元速度の大きさが一定というのは、
一見奇異に感じますが、実は、この「大きさ」というのが
ユークリッド内積で定義されたノルムではなく、
ミンコフスキー内積で定義されたノルムであることがポイント!

ミンコフスキー的なノルムは、
時間成分の2乗と空間成分の2乗の差の形になっているので、
空間成分である3次元速度がいくら大きくなっても、
時間成分の方も同じように大きくなっていけば、
差は一定というわけです。


参考文献
[1] 内山龍雄「相対性理論」(岩波物理テキストシリーズ)
[2] 前野昌弘 相対論2010年度講義録
  http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/rel2010/tokushu.pdf
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物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/30 12:43

固有時

相対論的力学に入ります。

相対論以前は、運動を記述するのに、
\[
x(t), y(t), z(t)
\]
というように時刻をパラメータにして記述していたが、
相対論では、時刻は見る座標系によって異なってくるので、
座標系によって変化しないローレンツ不変量をパラメータに選ぶのが望ましい。
\[
x^\mu(\tau)
\]

そこで、以下のような条件を満たすパラメータτを考える。
\[
c^2 d\tau^2 = g_{\mu\nu} dx^\mu dx^\nu = c^2 dt^2 - dx^2 -dy^2 - dz^2
\tag{1}
\]
これは明らかにローレンツ不変。

変形すると、
\[
d\tau = dt \sqrt{1
- \frac{1}{c^2}
\left[
\left(\frac{dx}{dt}\right)^2
+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2
+\left(\frac{dz}{dt}\right)^2
\right]}
\]

すなわち、
\[
d\tau = dt \sqrt{1-\beta^2} = \frac{dt}{\gamma}
\tag{2}
\]
となる。

物体が静止している座標系から見た場合は、β= 0 であるから、
\[
d\tau = dt
\tag{3}
\]
つまり、τは、物体に張り付けた時計の刻む時刻を表していることになる。
一方で、τはローレンツ不変量であるから、どの座標系から見ても共通の尺度になっている。

という意味で、このτを固有時と呼ぶ。

物体が動いている場合は、以前の記事で見たように、
時計の遅れが生じるので、τの変化は遅くなっていく。

どれぐらい遅くなるかを表す式は、今回の(2)式と一致している。


参考文献
[1] 内山龍雄「相対性理論」(岩波物理テキストシリーズ)
[2] 前野昌弘 相対論2010年度講義録
  http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/rel2010/tokushu.pdf
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物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/29 11:55

速度の合成則

相対論的力学で使う予定なので、速度の合成則を見ておきます。

地面に対して速度 v1 で走るトラックの荷台から、
トラックに対して速度 v2 で進行方向にボールを投げると、
ボールは地上から見ると、どんな速度で飛んでいくでしょうか?

という話。

非相対論的な話では、当然、v1 + v2 ですが、
相対論ではそうはなりません!

たとえば、v1 も v2 も 光速の2/3と仮定すると、
単純に足してしまえば、光速を超えてしまいますからね。

というわけで、計算してみます。
以下のように仮定。

地上を S 系、トラックを S' 系とする。
速度として、\( \beta = v/c \) を用いることにして、
S' は S に対して、速度 v1 で動いているから、
ローレンツ変換より、
\[
x' = \gamma_1 (x - \beta_1 ct ) \\
t' = \gamma_1 (t - \beta_1 x/c) \\
\tag{1}
\]
ただし、\(\gamma_1 = 1/\sqrt{1-\beta_1^2}\)

ボールは、S' に対して、速度 v2 で動いている。
\[
x' = v_2 t' = \beta_2ct'
\tag{2}
\]
ボールは、S に対して、速度 v で動いているとすると、
\[
x = vt = \beta ct
\tag{3}
\]

(1)を(2)に代入して、
\[
x-\beta_1ct = \beta_2c(t-\beta_1x/c)
\]
\[
x = \frac{\beta_1+\beta_2}{1+\beta_1\beta_2} ct
\]

(3)と比較して、
\[
\beta = \frac{\beta_1+\beta_2}{1+\beta_1\beta_2}
\tag{4}
\]
これが、速度の合成則

試しに、光速の2/3の場合、β1 = β2 = 2/3 を入れてみると、
合成速度は、β = 12/13 < 1 となり、微妙に光速を超えない。

いかなる場合も光速を超えないことを示すには、
\[
1-\beta = \frac{(1-\beta_1)(1-\beta_2)}{1+\beta_1\beta_2}
\tag{5}
\]
と変形する。

合成前の速度が光速を超えない
0 < β1 < 1, 0 < β2 < 1 とすると、
β < 1 となる。

β1, β2 が負の場合は、
\[
1+\beta = \frac{(1+\beta_1)(1+\beta_2)}{1+\beta_1\beta_2}
\tag{6}
\]
を用いて、同様に示すことができる。
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/27 13:30
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