FC2ブログ

収束点列と閉集合

$A \subset R^n$ において、以下の2つは同値である。
(a) 任意の収束する A の点列の極限は A に含まれる。
(b) A は閉集合である。


(証明概略)
(a)⇒(b)
任意の $a \in \bar{A}$ に対して、a に収束する A の点列が存在する。
仮定(a)より、収束点列の極限は A に含まれるから、$a \in A$。
ゆえに、$\bar{A} \subset A$。
一般の集合に対して、$A \subset \bar{A}$ であるから、$A = \bar{A}$(閉集合)。

(b)⇒(a)
任意の収束する A の点列を考え、極限を a とすると、$a \in \bar{A}$。
A は閉集合であるから、$A = \bar{A}$ より $a \in A$。

(証明終了)


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)

ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2014/04/18 20:17

収束点列と閉包

なんだか、だんだん、深み(というか、ぬかるみ?)にハマってきてますね(汗)

$R^n$ では、「点列コンパクト」と「有界閉集合」が同値であるというのを
書きかけていましたが、証明しているうちに訳が分からなくなってきましたので、
まずは、その前段階の準備をしておきます。

$A \subset R^n$ において、
$a \in \bar{A}$ ⇔ a に収束する A の点列が存在する。

(証明概略)
$\Rightarrow$ $a \in \bar{A}$ であれば、任意の自然数 m に対して、\[
U\left(a, \frac{1}{m+1} \right) \cap A \neq \phi
\]ここから、点 $x_m$ を選んでいけば(選択公理)、a に収束する A の点列が構成できる。

$\Leftarrow$ a に収束する点列 $x_m \in A$ が存在すれば、
任意のεに対して、ある $m_0$ 以降のすべての項は、$x_m \in U(a,\varepsilon)$ となり、
$U(a,\varepsilon) \cap A \neq \phi$。

(証明終了)



参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2014/04/18 19:22

有界と全有界

「全有界」でググると、必ず、被覆を使った定義が出てくるので、
本来はそちらで定義すべきなのかもしれませんが、
杉浦[1]の記述に従って、点列を使った定義で話を進めます。

全有界
任意の点列が収束する部分列を含む。

一般の距離空間では、有界と全有界の概念は必ずしも一致しないらしいのですが、
$R^n$ の部分集合では、同値になるそうです。

有界と全有界
$K \subset R^n$ について、
K は全有界である ⇔ K は有界である

(証明概略)
$\Rightarrow$ K が有界でないとすれば、どんな自然数 m を取っても、$|x_m| > m$ となる $x_m$ が存在。
この点列は、無限大に発散するので、部分列も収束しないから、K は全有界ではない。

$\Leftarrow$ n に関する帰納法。
n = 1 の場合は、ボルツァーノ・ワイヤストラスの定理により、全有界である。
$R^{n-1}$ では成立すると仮定して、$R^n$ の点列 $x_m$ について、
実数列 $x^{(1)}_m$ と $R^{n-1}$ の点列 $x^{(n-1)}_m$ の成分に分けて、$x_m = (x^{(1)}_m, x^{(n-1)}_m)$ と考える。
$R^{n-1}$ の成分は有界だから、帰納法の仮定により収束部分列を持つ。
この収束部分列の実数列成分の中から、ボルツァーノ・ワイヤストラスの定理により、
さらに実数列成分も収束するような部分列を選び出すことができる。
(証明終了)


というわけで、イメージとしては・・・
1次元だと、ボルツァーノ・ワイヤストラスで収束部分列が存在。
2次元の時は、その中からさらに、もう1次元で収束部分列を選べばよい。
3次元の時は、さらにその中からもう一回、収束部分列を選べばよい。
・・・というように、n次元まで選んでいけばよいということですね。
無限個あるのですから、いくらでも選べるわけですね。


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2014/04/17 19:36

点列コンパクト

「コンパクト」という概念をまずは理解したいのです。
とりあえず、「点列コンパクト」から。

点列コンパクト(定義)
$K \subset R^n$ の任意の点列が K の点に収束する部分列を含むとき、
K は点列コンパクトであるという。

この定義を2つに分けると・・・
(1) K の任意の点列は、収束する部分列を含む(全有界という)
(2) 収束部分列の極限は、K に含まれる。


ボルツァーノ・ワイヤストラスの定理より、
R の有界閉区間は、点列コンパクトである。


点列コンパクトの条件 (2) は、以下のように変えられる。
(1) K の任意の点列は、収束する部分列を含む(全有界という)
(2)' K の任意の収束する点列の極限は、K に含まれる。

(証明概略)
(2)' $\Rightarrow$ (2) は明らか。
(1)(2) $\Rightarrow$ (2)'
任意の収束する点列は、収束する部分列を持ち、
部分列の極限は元の点列の極限と必ず一致するはずなので、
任意の収束する点列の極限も K に含まれる。
(証明終了)


上記証明で、杉浦[1]には、(1)(2)⇒(2)' となっていますが、
(1) は (2)' を導くのに必要なんでしょうか?
(点列コンパクトの条件として必要なのは分かります。(2)→(2)' の置換に必要かどうか)

任意の収束する点列では、何の仮定がなくても、
部分列は同じ極限に収束するような気もするのですが、どうなんでしょうか???


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2014/04/17 13:07

開集合・閉集合

n次元数空間 $R^n$ 上の位相に関する概念をいろいろ。

ε-近傍(定義)
$a \in R^n$ を中心とした半径ε(>0) の開球を a のε近傍という。
\[
U(a,\varepsilon) = \{ x \in R^n| |x-a| < \varepsilon \}
\]
内点(定義)
$a \in R^n$ のあるε近傍が $A \subset R^n$ に含まれるとき、a は A の内点という。
あるεに対して、$U(a,\varepsilon) \subset A$

触点(定義)
$a \in R^n$ の任意のε近傍が $A \subset R^n$ と交わるとき、a は A の触点という。
任意のεに対して、$U(a, \varepsilon) \cap A \neq \phi$

下の図で、a は 内点。a と b はどちらも触点。
open-closed-set01.png

内部(定義)
$A \subset R^n$ の内点全体の集合を A の内部といい、 $A^\circ$ と書く。

閉包(定義)
$A \subset R^n$ の触点全体の集合を A の閉包といい、$\bar{A}$ と書く。

開集合(定義)
$A = A^\circ$ となる集合。

閉集合(定義)
$A = \bar{A}$ となる集合。

内部と閉包の包含関係
\[
A^\circ \subset A \subset \bar{A}
\](証明)
任意の $a \in A^\circ$ に対して、あるεが存在して、$a \in U(a,\varepsilon) \subset A$。 ゆえに $A^\circ \subset A$。
任意の $b \in A$ に対して、どんなεを取っても、$b \in U(b,\varepsilon)$ だから、
$U(b,\varepsilon) \cap A \neq \phi$(少なくとも、b が元として存在)。ゆえに $A \subset \bar{A}$。
(証明終了)


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>解析 | コメント(0) | 2014/04/16 12:21
« Prev | HOME | Next »