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ルジャンドル陪関数 (2)

$P_l^m(x)$ と $P_l^{-m}(x)$ は、定数因子の違いを除いて、同じ形の関数となる。

\[
P_l^{-m}(x) = (-1)^m \frac{(l-m)!}{(l+m)!} P_l^m(x)
\tag{1}
\]
証明
定義式
\[
P_l^m(x) = \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l
\tag{1}
\]からダイレクトに証明。
まずは、$m \geq 0$ と仮定しておく。
\[
(x^2-1)^l = (x+1)^l (x-1)^l
\tag{2}
\]として、ライプニッツの公式を適用。
簡単のために、$D \equiv d/dx$ と表記することにして、
\[
D^{l+m} [ (x+1)^l (x-1)^l ]
= \sum_{r=0}^{l+m} \binom{l+m}{r} D^{l+m-r}(x+1)^l \cdot D^r (x-1)^l
\tag{3}
\]
ここで、$n \leq l$ ならば、
\[
D^n (x+a)^l = \frac{l!}{(l-n)!} (x+a)^{l-n}
\tag{4}
\]で、$n > l$ ならばゼロだから、(3)式は
\[
\sum_{r=m}^l \frac{(l+m)!}{(l+m-r)!r!} \frac{l!}{(r-m)!} \frac{l!}{(l-r)!} (x+1)^{r-m} (x-1)^{l-r} \\
= (l+m)! \sum_{r=m}^l \binom{l}{r} \binom{l}{r-m} (x+1)^{r-m} (x-1)^{l-r}
\tag{5}
\]
(1) に代入して、
\[
P_l^m(x) = \frac{(-1)^{m/2}}{2^l l!} (l+m)! \hspace{15em} \\
\times \sum_{r=m}^l \binom{l}{r} \binom{l}{r-m} (x+1)^{r-m/2} (x-1)^{l+m/2+r}
\tag{6}
\]
一方、
\[
P_l^{-m}(x) = \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{-m/2} \frac{d^{l-m}}{dx^{l-m}}(x^2-1)^l
\tag{7}
\]についても同様に展開する。
\[
D^{l-m} [ (x+1)^l (x-1)^l ]
= \sum_{r=0}^{l-m} \binom{l-m}{r} D^{l-m-r}(x+1)^l \cdot D^r (x-1)^l \\
= \sum_{r=0}^{l-m} \frac{(l-m)!}{(l-m-r)!r!} \frac{l!}{(r+m)!} \frac{l!}{(l-r)!} (x+1)^{r+m} (x-1)^{l-r} \\
= (l-m)! \sum_{r=0}^{l-m} \binom{l}{r} \binom{l}{r+m} (x+1)^{r+m} (x-1)^{l-r}
\tag{8}
\]
$r+m$ を改めて、$r$ とおいて、
\[
(l-m)! \sum_{r=m}^l \binom{l}{r-m} \binom{l}{r} (x+1)^r (x-1)^{l+m-r}
\tag{9}
\]
(7)に代入して、
\[
P_l^{-m}(x) = \frac{(-1)^{-m/2}}{2^l l!} (l-m)! \hspace{15em} \\
\times \sum_{r=m}^l \binom{l}{r} \binom{l}{r-m} (x+1)^{r-m/2} (x-1)^{l+m/2-r}
\tag{10}
\]
(6) と (10) を比較すると、証明したい (1) 式が得られる。

$m < 0$ の場合は、$-m > 0$ であるから、(1) 式において、m に -m を入れたものは成立。
\[
P_l^m(x) = (-1)^{-m} \frac{(l+m)!}{(l-m)!} P_l^{-m}(x)
\tag{11}
\]これを変形すると、$m < 0$ においても、(1) 式を得る。
(証明終了)

参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2014/07/08 19:05

調和振動子の行列理論 (5)

昇降演算子の行列要素を計算したい。

以前の議論から、ゼロでない行列要素は、$\langle n-1|a|n\rangle$ および $\langle n|a^\dagger|n-1\rangle$ のみである (*)。
これを求めたい。

前記事から、状態 $|n\rangle$ は規格化されていると仮定すると、
\[
\langle n | a^\dagger a |n\rangle = n
\tag{1}
\]である。さらに、完全性を利用して、
\[
\sum_{n'} \langle n | a^\dagger |n'\rangle\langle n'|a |n\rangle = n
\tag{2}
\]と変形できる。
ここで、上記の(*)に注意すれば、
\[
\langle n | a^\dagger |n-1\rangle\langle n-1|a |n\rangle = n
\tag{3}
\]となる。
これら2つの行列要素は互いに複素共役になっているから、
位相因子を1とすれば、
\[
\langle n | a^\dagger |n-1\rangle = \langle n-1|a |n\rangle = \sqrt{n}
\tag{4}
\]
状態 $|n\rangle$ に作用させたときにどのようになるかという観点で表記すると、
\[
a |n\rangle = \sqrt{n} \ |n-1\rangle
\tag{5.1}
\]\[
a^\dagger |n\rangle = \sqrt{n+1} \ |n+1\rangle
\tag{5.2}
\]
行列で表記すると、
\[
a = \left[
\begin{array}{ccccccc}
0 & 1 & 0 & 0 & & & \\
0 & 0 & \sqrt{2} & 0 & & & \\
0 & 0 & 0 & \sqrt{3} & & & \\
& & & & \cdot & & \\
& & & & & \cdot & \\
& & & & & & \cdot
\end{array}
\right]
\tag{6.1}
\]\[
a^\dagger = \left[
\begin{array}{ccccccc}
0 & 0 & 0 & & & & \\
1 & 0 & 0 & & & & \\
0 & \sqrt{2} & 0 & & & & \\
0 & 0 & \sqrt{3} & & & & \\
& & & \cdot & & & \\
& & & & \cdot & &
\end{array}
\right]
\tag{6.2}
\]
これらを用いて、個数演算子の行列表現を計算すると、
\[
a^\dagger a = \left[
\begin{array}{ccccccc}
0 & 0 & 0 & 0 & & & \\
0 & 1 & 0 & 0 & & & \\
0 & 0 & 2 & 0 & & & \\
0 & 0 & 0 & 3 & & & \\
& & & & \cdot & & \\
& & & & & \cdot & \\
& & & & & & \cdot
\end{array}
\right]
\tag{7}
\]となり、予想通り、固有値が n となる。

参考文献
[1] シッフ「量子力学」(上)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
調和振動子 | コメント(0) | 2014/07/08 12:45

調和振動子の行列理論 (4)

上昇演算子
\[
a^\dagger = -\frac{i}{\sqrt{2m\hbar\omega_c}} ( p + im\omega_c x)
\tag{1.1}
\]下降演算子
\[
a = \frac{i}{\sqrt{2m\hbar\omega_c}} ( p - im\omega_c x)
\tag{1.2}
\]
の積を考える。交換関係 $[x,p] = i\hbar$ を使って計算すると、
\[
a^\dagger a = \frac{H}{\hbar\omega_c} - \frac{1}{2}
\tag{2.1}
\]\[
a a^\dagger = \frac{H}{\hbar\omega_c} + \frac{1}{2}
\tag{2.2}
\]
となる。ここで、ハミルトニアンは
\[
H = \frac{p^2}{2m} + \frac{m\omega_c^2}{2}x^2
\tag{3}
\]である。
$a$ と $a^\dagger$ の交換関係は(2)より明らかに、
\[
[a, a^\dagger] = 1
\tag{4}
\]
また、(2.1)より
\[
H = \left( a^\dagger a + \frac{1}{2} \right) \hbar\omega_c
\tag{5}
\]となり、$|n\rangle$ のエネルギー固有値は
\[
E_n = \left( n + \frac{1}{2} \right) \hbar\omega_c
\tag{6}
\]であったから、$a^\dagger a$ の固有値は $n$ となる。
\[
a^\dagger a |n\rangle = n |n\rangle
\tag{7}
\]このため、$a^\dagger a$ は個数演算子と呼ばれる。

参考文献
[1] シッフ「量子力学」(上)
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
調和振動子 | コメント(0) | 2014/07/08 12:34
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