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二階線形常微分方程式 (1)

次は、二階の線形常微分方程式
\[
y'' + p(x)y' + q(x)y = r(x)
\tag{1}
\]
ある特解 $y_0$ が分かっているとして、
$y = y_0 + z$ で z に変数変換すると、(1 )は、\[
z'' + pz' + qz = 0
\tag{2}
\]となり、z は同次方程式の解である。
つまり、(1) の一般解は、
同次方程式の一般解 + 非同次方程式の特解で表すことができる。

というわけで、まずは、同次方程式について考える。
\[
y'' + p(x)y' + q(x)y = 0
\tag{3}
\]2つの線形独立な特解(基本解と呼ぶ) $y_1(x)$, $y_2(x)$ が分かっているとすると、
その任意定数による線形結合\[
y = c_1 y_1(x) + c_2 y_2(x)
\tag{4}
\]は、同次方程式の一般解である。

実際、初期条件 $x=x_0$ において、$y=y_0$, $y' = y'_0$ を満たす解 $y(x)$ があったとすれば、
必ず、(4)の形で表されることを以下に示す。

$x=x_0$ において、\[
c_1 y_1(x_0) + c_2 y_2(x_0) = y_0
\tag{5.1}
\]\[
c_1 y'_1(x_0) + c_2 y'_2(x_0) = y'_0
\tag{5.2}
\]となる $c_1$、$c_2$ が存在することを確かめる。
ロンスキー行列式\[
W(x) \equiv \left|
\begin{array}{cc}
y_1(x) & y_2(x) \\
y'_1(x) & y'_2(x)
\end{array}
\right|
\tag{6}
\]を定義すると、$W(x_0) \neq 0$ を示せばよい。

$y_1$、$y_2$が同次方程式の解であることから、\[
y''_1 + py'_1 + qy_1 = 0
\tag{7.1}
\]\[
y''_2 + py'_2 + qy_2 = 0
\tag{7.2}
\]
第一式に$y_2$、第二式に$y_1$を乗じて、引き算すると、\[
y_1 y_2'' - y_2 y_1'' + p( y_1 y_2' - y_2 y_1') = 0
\tag{8}
\]より、\[
\frac{dW}{dx} + pW = 0
\tag{9}
\]となり、\[
W(x) = Ce^{-\int p dx}
\tag{10}
\]
W は決してゼロにならないか、恒等的にゼロである。
恒等的に W = 0 であるとすると、\[
y_1 y'_2 - y_2 y'_1 = 0
\tag{11}
\]より、$y_1 = cy_2$ と表されることが分かり、線形独立性に反するから、
結局、W は決してゼロにはならない。

よって、$W(x_0) \neq 0$ であり、
(5.1)(5.2)を満たす定数 $c_1$、$c_2$ の組は存在する。

このことは、この初期条件を満たしている解で
(4) の線形結合の形に書き表されるものが存在する
ことを意味する。

微分方程式の解の一意性より、
同一の初期条件を持つ2種類の解は存在しえないから、
このような解はすべて、(4) の形に書き表される。

結論:
同次方程式の一般解を求めるには、
2種の基本解(線形独立な解)を見つけて、任意定数による線形結合で表せばよい。


参考文献
[1] 永宮健夫 「応用微分方程式論」
[2] 矢野健太郎・石原 繁 「微分方程式」(演習数学選書)
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数学>微分方程式 | コメント(0) | 2014/09/28 22:59

一階線形常微分方程式

ほんとは、シュレディンガー方程式を解くために、ルジャンドル陪微分方程式を解くための
級数解法を勉強するのが目的でしたが、
微分方程式じたいの勉強に火がついてしまいました(笑)

というわけで、簡単なものから復習しています。

一階の線形常微分方程式
\[
y' + P(x) y = Q(x)
\tag{1}
\]
$Q = 0$ の場合の同次方程式
\[
y' + P(x) y = 0
\tag{2}
\]の解をまず考える。変数分離形だから容易に解けて、\[
y = C e^{-\int P(x) dx}
\tag{3}
\]
$Q\neq 0$ の非同次の場合の解を求めるためには、定数変化法を用いる。
Cを定数ではなく、関数 C(x) として、解を
\[
y = C(x) e^{-\int P(x) dx}
\tag{4}
\]とおき、微分方程式に代入。
\[
C'(x) e^{-\int P(x) dx} = Q(x)
\]となり、\[
C'(x) = Q(x) e^{\int P(x) dx}
\tag{5}
\]
積分して、\[
C(x) = \int Q(x) e^{\int P(x) dx} dx + C_1
\tag{6}
\]
よって、(1) の解は、
\[
y = \left[
\int Q(x) e^{\int P(x) dx} dx + C_1
\right] e^{-\int P(x) dx}
\tag{7}
\]となる。
非同次方程式の一般解 = 同次方程式の一般解 + 非同次方程式の特解
となっている。

 
\[
y' -2y = e^x
\tag{8}
\]の解は、
\[
y = \left[ \int e^x e^{-2x} dx + C \right] e^{2x} \\
= Ce^{2x} - e^x
\tag{9}
\]
この場合は、Q(x) の形から類推して、特解を$y = Ae^x$ とおいて求めてもよい。
(8) に代入すると、$A - 2A = 1$ より $A = -1$。
\[
y = -e^x
\tag{10}
\]と、特解が求められる。同次方程式の一般解 $y = Ce^{2x}$ と合わせて、
一般解 (9) が得られる。

参考文献
[1] 永宮健夫 「応用微分方程式論」
[2] 矢野健太郎・石原 繁 「微分方程式」(演習数学選書)

数学>微分方程式 | コメント(0) | 2014/09/28 19:13

微分方程式の級数解法 (3)

次は、典型的な定数係数の2階微分方程式を級数解法で解くことができるか見てみたい。
\[
y'' - 3y' + 2y = 0
\tag{1}
\]
まずは、普通の解法。
解を $e^{\lambda x}$ とおいて、代入すると、\[
\lambda^2 -3\lambda + 2 = 0
\tag{2}
\]となり、$\lambda = 1$ または $\lambda = 2$ である。
よって、一般解は、\[
y = c_1 e^x + c_2 e^{2x}
\tag{3}
\]となる。

これを級数解法で解くことはできるんでしょうか?
いつものように、\[
y = \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{4}
\]とおいて、\[
y' = \sum_{n=1}^\infty n a_n x^{n-1}
= \sum_{n=0}^\infty (n+1) a_{n+1} x^n
\tag{5}
\]\[
y'' = \sum_{n=2}^\infty n(n-1)a_n x^{n-2}
= \sum_{n=0}^\infty (n+2)(n+1) a_{n+2} x^n
\tag{6}
\]を微分方程式 (1) に代入して、べきの係数をゼロとすると、\[
(n+2)(n+1) a_{n+2} - 3(n+1) a_{n+1} + 2 a_n = 0
\tag{7}
\]という漸化式が得られる。

しかし、この漸化式をどうやって解いたらよいものやら・・・???

こんな簡単な微分方程式が級数解法で解けない気もしないのですが・・・
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>微分方程式 | コメント(0) | 2014/09/25 13:08

微分方程式の級数解法 (2)

とりあえず、次は2階の場合の簡単な例を考えようかと思います。
\[
y'' = -k^2 y
\tag{1}
\]
簡単ですね・・・普通に解けば、\[
y = c_1 \cos kx + c_2 \sin kx
\tag{2}
\]これを級数解法で解けるでしょうか。
まず、\[
y = \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{3}
\]とおいてみる。2回微分すると、
\[
y' = \sum_{n=1}^\infty n a_n x^{n-1}
\tag{4}
\]\[
y'' = \sum_{n=2}^\infty n(n-1) a_n x^{n-2}
\tag{5}
\]となり、微分方程式 (1) に代入すると、\[
\sum_{n=2}^\infty n(n-1) a_n x^{n-2} = -k^2 \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{6}
\]前と同様に、x のべきを揃えて、係数を等値すると、\[
(n+2)(n+1)a_{n+2} = -k^2 a_n
\tag{7}
\]漸化式は、こんな風になる。\[
a_{n+2} = -\frac{k^2}{(n+2)(n+1)} a_n
\tag{8}
\]
よって、偶数項は $a_0$ によって決まり、奇数項は $a_1$ によって決まる。
$a_0 = c_1$ 、$a_1 = c_2$ とすると、
\[
a_{2n} = (-1)^n \frac{k^{2n}}{(2n)!} c_1
\tag{9.1}
\]\[
a_{2n+1} = (-1)^n \frac{k^{2n+1}}{(2n+1)!} c_2
\tag{9.2}
\]となり、\[
y = c_1 \sum_{n=0}^\infty (-1)^n \frac{(kx)^{2n}}{(2n)!}
+ c_2 \sum_{n=0}^\infty (-1)^n \frac{(kx)^{2n+1}}{(2n+1)!} \\
= c_1 \cos kx + c_2 \sin kx
\tag{10}
\]が得られ、やはり、(2) と同じ結果が得られることが分かりました。
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>微分方程式 | コメント(0) | 2014/09/22 20:19

微分方程式の級数解法 (1)

球対称ポテンシャル問題の微分方程式を解くのに、
ここで、微分方程式の級数解法を見ておこうと思います。

まずは、最も簡単な例で考えてみようと思います。
特にテキストは使わず、我流で進めます。
\[
y' = y
\tag{1}
\]
簡単すぎる例であるが、これぐらいで、やってることをまず理解したい。
普通に解くと、一般解は、\[
y = c e^x
\tag{2}
\]となる。
級数解法では、解を級数でおいてみる。
\[
y = \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{3}
\]
ここで、$a_0 \neq 0$ として、
\[
y = x^s \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{4}
\]のように置いて、最低次(s次)の係数を$a_0$ とする流儀もあるが、
ここでは、初めの係数がゼロであることを許して、(3)の置き方を採用する。

(3) を微分すると、\[
y' = \sum_{n=1}^\infty n a_n x^{n-1}
\tag{5}
\]
微分方程式 (1) に代入して、\[
\sum_{n=1}^\infty n a_n x^{n-1} = \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{6}
\]左辺のべきを右辺にそろえて、\[
\sum_{n=0}^\infty (n+1) a_{n+1} x^n = \sum_{n=0}^\infty a_n x^n
\tag{6}
\]とすれば、両辺の係数は等しくなければならない。
\[
(n+1) a_{n+1} = a_n
\tag{7}
\]これより、
\[
a_{n+1} = \frac{a_n}{n+1}
\tag{8}
\]という漸化式が得られ、$a_0 = c$ とすると、
\[
a_n = \frac{c}{n!}
\tag{9}
\]となる。これを (3) 式に代入すると、
\[
y = c \sum_{n=0} \frac{x^n}{n!} = ce^x
\tag{10}
\]となり、めでたく (2) と同じ結果が得られた。

まあ、当たり前の結果のような感じでしたが、流れはつかめました。
同じように、いくつか例を見ていこうと思います。
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>微分方程式 | コメント(0) | 2014/09/22 13:03
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