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自由電磁場のラグランジアン (1)

電磁場の量子化をやるために、電磁場のラグランジアンを見ておきます。

以前にこちらの記事でも書いたように、
電磁場中の荷電粒子の運動を記述するラグランジアンではなくて、
電磁場自体のラグランジアンのこと。

荷電粒子のラグランジアンが
そのオイラー・ラグランジュ(EL)方程式が運動方程式に対応するのに対し、
電磁場のラグランジアンは、
そのEL方程式がマックスウェル方程式になるようなもの。

電磁場の量子化については、今までいろんな本を読んだのですが、
いまいち理解できず、今のところ、シッフ [1] が一番分かりやすそう・・・
ということで、シッフにならって、まずは、
4元形式(ローレンツ共変形)ではなく、
通常の電場と磁場を分けた表記でいきます。

シッフではCGSガウス単位系が使われていますが、
僕はへヴィサイド・ローレンツ(HL)単位系 が好きなので、
HLで行くことにします。
自分で勝手に単位系を変換しているので、間違ってるかもしれません、ご注意を!

と、前置きはこのぐらいにして、まずは復習。

電荷・電流のない自由場におけるマックスウェル方程式。
詳細については、こちらを参照。\[
\nabla \cdot {\bf E} = 0
\tag{1.1}
\]\[
\nabla \times {\bf B} - \frac{1}{c} \frac{\partial \bf E}{\partial t} = 0
\tag{1.2}
\]\[
\nabla \cdot {\bf B} = 0
\tag{1.3}
\]\[
\nabla \times {\bf E} + \frac{1}{c} \frac{\partial \bf B}{\partial t} = 0
\tag{1.4}
\]
(1.1) と (1.2) は、電荷・電流をソースとする式で、
電荷・電流がないという仮定により、右辺がゼロになっている。

(1.3) と (1.4) は、常に成り立ち、
磁荷・磁流なるものが存在しないことを示している。

電場・磁場を電磁ポテンシャルで表すと、\[
{\bf E} = -\nabla\phi - \frac{1}{c} \frac{\partial{\bf A}}{\partial t}
\tag{2.1}
\]\[
{\bf B} = \nabla \times {\bf A}
\tag{2.2}
\]
これにより、マックスウェル方程式の (1.3) と (1.4) は自動的に成立する。

(1.1) と (1.2) は、\[
-\nabla^2\phi - \frac{1}{c} \frac{\partial}{\partial t}(\nabla\cdot{\bf A}) = 0
\tag{3.1}
\]\[
\Box {\bf A} + \nabla \left( \nabla\cdot{\bf A} + \frac{1}{c}\frac{\partial\phi}{\partial t} \right) = 0
\tag{3.2}
\]となる。
ここで、ダランベルシアンは、\[
\Box \equiv \frac{1}{c^2}\frac{\partial^2}{\partial t^2} - \nabla^2
\tag{4}
\]と定義される。
詳細はこちらを参照。

最後に、電磁場のエネルギーの表式。
(後で出てくるので復習しておく)\[
u = \frac{1}{2}\left[ {\bf E}^2 + {\bf B}^2 \right]
\tag{5}
\]

復習は、このぐらいで終了。
次回、ラグランジアンを見ていこうと思います。

参考文献
[1] シッフ 「量子力学」(下)
[2] J. J. Sakurai "Advanced Quantum Mechanics"
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物理>電磁気学 | コメント(0) | 2014/12/29 20:21

調和振動子の固有状態の数値計算 (2)

前回、あらかじめ分かっている固有値の付近で E の値を動かして、
無限遠で発散しない解を見つけたが、
あらかじめ答が分かっていない場合を想定して、
E を広範囲で掃引して、解を見つけたい。

ここで悩ましいのが無限遠の設定

前回の計算では、とりあえず、x = 5 に設定していた。
x の値は、ポテンシャルが $V = x^2$ になるように無次元化されている。

1DTISEHarmonicOsc03.png

古典的に許容される領域は、$E \geq V = x^2$ だから、
古典軌道の端点は、$x = \pm \sqrt{E}$。

前回のように、 E = 1 や 3 であれば、x = 5 を無限遠としてもよさそう。
E を大きくしていって、E = 25 になると、x = 5 が古典軌道の端点になってしまい、
さらに E を大きくすると、古典的に許容される領域に入ってしまう。

無限遠を初めからもっと大きい値に設定すればよいのだが、
そうすると、途中の誤差が蓄積してしまうせいなのか、
E が固有値になっている場合でも、発散してしまう。

とりあえず、E = 0 から E = 50 まで E を 0.5 刻みで掃引して、
x = 5 における値を計算してみた。

偶関数の場合。
1DTISEHarmonicOsc04.png
奇関数の場合。
1DTISEHarmonicOsc05.png

x = 5 における値がゼロになる点(このグラフの零点)が固有値。

たとえば、偶関数の方で見ると、初めのうちは、E = 1, 5, 9 と 4 ずつ増えているが、
そのうち、少しずつずれてくる(赤丸の位置が零点とずれている)
これは、x = 5 が無限遠とみなせなくなるから。

たとえば、無限遠を古典領域の端点の2倍のところ、
すなわち、$ x = 2\sqrt{E}$ などと取ると、どうなるだろう?
やってみたいと思います。
数値計算>量子力学 | コメント(0) | 2014/12/29 11:28

ブルーレイ

昨日で仕事納めでした!

この年末年始、時間が取れたら(例年、何もしないままあっという間に過ぎるのですが^^;)、
ずっと懸案の「電磁場の量子化」をいい加減、理解したいところです(汗)

先日、ラジオで
「ブルーレイって、ハードディスクに保存するんだよね?」
と言っていました。

いまどきは、この表現でも間違いではないのかもしれないけど、
「ブルーレイは、ハードディスクじゃねーよ!」
と思わず、ツッコミを入れずにはいられませんでした(笑)
ま、硬い円盤(disc)には間違いないけど・・・^^;


話変わって・・・
先日、東京の観光バスツアーに参加してきました。
イルミネーションのきれいな場所をいろいろ回ってきて、楽しかったのですが、
東京ミッドタウンの青いイルミネーションを見る時に、
添乗員の方が
「今年は青色LEDがノーベル賞を受賞したこともあって、
青がたくさん使われているようですよ」

と説明されていて、
いやいや、あそこは毎年、青色イルミが有名ですから・・・
などと水を差すようなお節介はもちろん言いませんでした(笑)

midtown-illumi01.jpg

いや、しかし、こんな素晴らしい青色の世界を鑑賞することができるのも、
青色LEDのおかげなんですよね!
(個人的には、ぬくもりのある白熱色のイルミの方が好きではあるんですが)

ツアーの詳細は、またいずれ、本家ブログの方に書くかもしれません。
つぶやき | コメント(0) | 2014/12/27 12:34

多変数関数の微分

多変数関数 $R^n \rightarrow R$ の場合の微分について考える。

これまで、方向微分や偏微分については考えてきたが、
今回は特定の方向の話ではなく、あらゆる方向に適用できる一般化された微分。
たぶん、全微分と呼ばれているものだと思うけど、言葉の定義はよくわからない。

一変数 $R\rightarrow R$ の場合の微分の定義を思い出すと、\[
f'(a) = \lim_{h\rightarrow 0, h\neq 0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h}
\tag{1}
\]

これを多変数 $R^n \rightarrow R$ の場合にそっくりそのまま適用すればよい気がするが、
その場合、h がベクトルであるため、h による除算が定義できない以上、困難が生じる。

そこで、(1) の定義式を以下のように変形してみる。\[
\lim_{h\rightarrow 0, h\neq 0} \frac{f(a+h) - f(a) - f'(a)h}{h} = 0
\tag{2}
\]
この式は、$f(a+h)-f(a)$ と $f'(a)h$ の差が h よりも速く 0 に収束することを示している。

このように、h との比をとった時に、h よりも速く 0 に収束してしまうもの、つまり、\[
\lim_{h\rightarrow 0, h\neq 0} \frac{g(h)}{h} = 0
\tag{3}
\]となるような $g(h)$ を h よりも高次の無限小と呼び、ランダウの記号で $o(h)$ と書く。

この記法を用いると、(2) は、\[
f(a+h) - f(a) = f'(a)h + o(h)
\tag{4}
\]とも書ける。
ここで、$f'(a)h$ の部分は一次の近似になっており、
誤差の項 $o(h)$ は一次よりも高次の無限小になっている
と考えると、分かりやすい。

この式を多変数の場合に適用してやればよい。

多変数関数の微分(定義)
$A \subset R^n \rightarrow R$ の関数 f に対して、内点 $a \in A$ において、\[
f(a+h) - f(a) = f'(a)h + o(|h|) \hspace{2cm} (h\rightarrow 0)
\tag{5}
\]なる $f'(a)$ が存在する時、f は a において微分可能であるといい、
$f'(a)$ を導値と呼ぶ。

注1: ここで、$h \in R^n$ は縦ベクトルであるから、 $f'(a)$ は横ベクトルとなる。

注2: h による除算が定義できないので、無限小部分は $o(h)$ ではなく、$o(|h|)$ となる。


次に、多変数ベクトル値関数 $R^n \rightarrow R^m$ の場合に適用する。

多変数ベクトル値関数の微分(定義)
$A \subset R^n \rightarrow R^m$ の関数 f に対して、内点 $a \in A$ において、\[
f(a+h) - f(a) = f'(a)h + o(|h|) \hspace{2cm} (h\rightarrow 0)
\tag{5}
\]なる $f'(a)$ が存在する時、f は a において微分可能であるといい、
$f'(a)$ を導値と呼ぶ。

この時は、$f'(a)$ は m x n の行列となる。


参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
数学>解析 | コメント(4) | 2014/12/25 12:44

偏微分の可換性

$R^2 \rightarrow R$ の関数 $f(x,y)$ において、
$f_{xy}$ と $f_{yx}$ がともに存在して、連続であるならば、それらは等しい。
つまり、\[
f_{xy} = f_{yx}
\tag{1}
\]

これを逐次適用して、一般に拡張すると、
$R^n \rightarrow R^m$ の関数 f においても、
任意の2つの偏微分操作を交換したものがともに連続であれば、それらは等しい
ことが言える。

さらに、拡張すると、
k 階までのすべての偏導関数が存在して、連続ならば、
(このことを $C^k$ 級、または k 回連続微分可能と呼ぶ)
k 階までの任意の偏微分操作を交換したものはすべて等しい
ことも示される。

一般への拡張は機械的にできるので、
(1) の2変数2階の場合だけを示すことにする。

(証明概略)
定義域の任意の内点 $c = (a, b)^T$ で小さな $l = (h, k)^T$ を考え、\[
\varphi(x) = f(x, b+k) - f(x, b)
\]なる関数を考える。微分すると、\[
\varphi'(x) = f_x(x, b+k) - f_x(x,b)
\]である。\[
\Delta(h,k) = f(a+h, b+k) - f(a+h, b) - f(a, b+k) + f(a,b)
\]なるものを考えると、\[
\Delta(h,k) = \varphi(a+h) - \varphi(a)
\]$\varphi(x)$ について平均値の定理を用いて、ある $0 < \theta < 1$ に対して、\[
\Delta(h,k) = h\varphi'(a + \theta h) = h\{ f_x(a+\theta h, b+k) - f_x(a+\theta h, b) \}
\]$f_x(a+\theta h, y)$ について再び平均値の定理を用いて、ある $0 < \theta' <1$ に対して、\[
\Delta(h,k) = hk f_{xy}(a+\theta h, b+\theta' k)
\]$f_{xy}$ が c で存在して、連続であるならば、\[
\lim_{l\rightarrow 0, hk \neq 0} \frac{\Delta(h,k)}{hk} = f_{xy}(c)
\]
今度は、\[
\psi(y) = f(a+h,y) - f(a,y)
\]とおいて、同様のことを行うと、
$f_{yx}$ が c で存在して、連続であるならば、上記の極限は\[
\lim_{l\rightarrow 0, hk \neq 0} \frac{\Delta(h,k)}{hk} = f_{yx}(c)
\]とも表される。
よって、\[
f_{xy}(c) = f_{yx}(c)
\]
(証明終了)

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
数学>解析 | コメント(2) | 2014/12/23 16:07
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