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ルジャンドル多項式で遊ぶ (3)

次に、多項式でない関数を展開してみたい。
とりあえず、なんとなく・・・\[
f(x) = \cos x
\]なる関数を選んでみた。
係数を計算してみる。\[
a_0 = \frac{1}{2} \int \cos x dx = \sin 1
\]積分範囲は[-1,1]。以後も省略。\[
a_1 = \frac{3}{2} \int x\cos x dx = 0
\]奇関数だから、積分するとゼロ。\[
a_2 = \frac{5}{2} \times \frac{1}{2} \int (3x^2-1) \cos x dx
\]これは真面目に計算しないといけない(汗)
部分積分を使うんだろうけど、面倒なので、Maximaでやると、\[
a_2 = \frac{5}{4} (12 \cos 1 - 8 \sin 1)
\]となるようだ。
追記(3/16) ↑Maximaの答をそのまま書きましたが、よく見ると、4で約分できますね・・・

というわけで、2次までの展開では、\[
\cos x \simeq (\sin 1) P_0(x) + \frac{5}{4} (12 \cos 1 - 8 \sin 1) P_2(x)
\tag{1}
\]となることが分かった。

Pn を書き下すと、\[
\cos x \simeq \sin 1 + \frac{5}{8} (12 \cos 1 - 8 \sin 1)(3x^2-1)
\tag{2}
\]グラフにして、厳密な cos x と比較してみると、
LegendreCosExpandN2.png
おお、2次までの展開でもかなり合ってますね!

しかし、予想では、厳密にテーラー展開\[
\cos x \simeq 1 - \frac{1}{2} x^2
\tag{3}
\]に一致するのかと思っていたのだけど、そうはならないらしい・・・

もちろん、当然ですが、
sin 1 や cos 1 の近似値を入れると、近い値にはなるようです。\[
\cos x \simeq 0.99655861483633-0.46526289008529 x^2
\]

2次までの展開と言っても、この場合は、
n > 2 の Pn にも、$x^2$ の項は無限に含まれていくので、
それらの項もすべて足しあわすことができれば、テーラー展開に一致するんでしょうか?

どうやって計算したらいいか分かりませんが・・・

とりあえず、実用的には、直交多項式展開の要領が分かってきた気がします。

ルジャンドル多項式で遊ぶ記事は、ひょっとすると、もう少し続けるかもしれません。
一つ、気になってることがあるので・・・
ルジャンドル多項式 | コメント(0) | 2015/03/10 20:04

ルジャンドル多項式で遊ぶ (2)

関数 $f(x)$ が(規格化されていない)直交多項式 $P_n(x)$ を用いて、\[
f(x) = a_0 P_0(x) + a_1 P_1(x) + a_2 P_2(x) + \cdots
\tag{1}
\]と展開できるとして、$P_n(x)$ との内積を取って、\[
(f, P_n) = a_n (P_n, P_n)
\]より、係数は\[
a_n = \frac{(f, P_n)}{(P_n, P_n)}
\tag{2}
\]と求められる。

Pn がルジャンドル多項式の場合は、\[
a_n = \left(n + \frac{1}{2} \right) (f, P_n)
\tag{3}
\]となる。

まず手始めに、自明な例として、もともとが多項式の場合、\[
f(x) = x^2
\]を展開してみることにする。
この場合は暗算で、\[
f(x) = x^2 = \frac{2}{3} \times \frac{1}{2}(3x^2-1) + \frac{1}{3} \times 1 \\
= \frac{2}{3} P_2(x) + \frac{1}{3} P_0(x)
\tag{4}
\]となりそうである。
ためしに、n=2 までの係数を計算してみると、\[
a_0 = \frac{1}{2} \int x^2 dx = \frac{1}{3} \\
a_1 = \frac{3}{2} \int x^3 dx = 0 \\
a_2 = \frac{5}{2} \times \frac{1}{2} \int x^2 (3x^2 - 1) dx = \frac{2}{3}
\]となり、上記 (4) の展開係数と一致する。
(積分範囲は、-1から1とする。今後も省略する)

高次の展開係数については、(4) より、n > 2 に対して、\[
(f, P_n) = \frac{2}{3} (P_2, P_n) + \frac{1}{3} (P_0, P_n) = 0
\]から、必ず、ゼロとなる。

ルジャンドル多項式 | コメント(0) | 2015/03/10 18:34

ルジャンドル多項式で遊ぶ (1)

ルジャンドル多項式を直交基底として用いて、
いろんな関数を展開して遊んでみたいと思っています。

ワイヤストラスの近似定理なるものがあって、
有界閉区間で連続な任意の関数は、多項式で一様に近似できる
らしい。

つまり、$\{ 1, x, x^2, x^3, \cdots \}$ から生成される基底は、完全系をなす。

これを線形結合にして、直交化させたものがルジャンドル多項式だから、
ルジャンドル多項式も完全系をなす基底となる。
(厳密な論理にはなってないけど、雰囲気として・・・)

というわけで、
閉区間 [-1,1] で連続な関数は、ルジャンドル多項式で展開できるはず。

まずは、低次のいくつかを書いてみよう。\[
P_0(x) = 1 \\
P_1(x) = x \\
P_2(x) = \frac{1}{2}(3x^2 - 1) \\
P_3(x) = \frac{1}{2}(5x^3 - 3x) \\
P_4(x) = \frac{1}{8}(35x^4 - 30x^2 + 3)
\tag{1}
\]
イメージを高めるために、Maxima でグラフにしてみる。
LegendrePolyN0-4.png

Maxima では、legendre_p(n, x) という関数も実装されてるようだが、
式の定義がちょっと違うようで、分かりにくいので、使わないことにした。

以前の記事で直交性は確認している。\[
\int_{-1}^1 P_m(x) P_n(x) dx = \frac{2}{2n+1} \delta_{mn}
\tag{2}
\]
2/(2n+1) の係数がついているので、規格化はされていない。
規格化されていない直交基底になっている。

いくつか低次のもので確認しておこう。
\[
(P_0, P_0) = \int_{-1}^1 P_0(x)^2 dx = \int_{-1}^1 dx = 2 \\
(P_1, P_1) = \int_{-1}^1 P_1(x)^2 dx = \int_{-1}^1 x^2 dx = \frac{2}{3} \\
(P_2, P_2) = \int_{-1}^1 P_2(x)^2 dx = \frac{1}{4} \int_{-1}^1 (3x^2-1)^2 dx = \frac{2}{5}
\]
残りは面倒なので、Maxima にやらせる(笑)
LegendrePolyNormMaxima.png
つまり、\[
(P_3, P_3) = \int_{-1}^1 P_3(x)^2 dx = \frac{2}{7}
\]
直交性の方もいくつか確認しておくと、\[
(P_0, P_1) = \int_{-1}^1 P_0(x)P_1(x) dx = \int_{-1}^1 x dx = 0 \\
(P_0, P_2) = \int_{-1}^1 P_0(x)P_2(x) dx = \frac{1}{2} \int_{-1}^1 (3x^2-1) dx = 0 \\
(P_1, P_2) = \int_{-1}^1 P_1(x)P_2(x) dx = \frac{1}{2} \int_{-1}^1 x(3x^2-1) dx = 0 \\
\]など。

次は、これらの多項式で実際に関数を展開してみようと思います。

参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
ルジャンドル多項式 | コメント(0) | 2015/03/09 20:16

ルジャンドル陪関数 (3)

久しぶりに、特殊関数の続き。

漸化式
\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} + mx \right] P_l^m(x) = \sqrt{1-x^2} P_l^{m+1}(x)
\tag{1}
\]\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} - mx \right] P_l^m(x) = -(l+m)(l-m+1) \sqrt{1-x^2} P_l^{m-1}(x)
\tag{2}
\]\[
\sqrt{1-x^2} P_l^{m+1}(x) = 2mx P_l^m(x) - (l+m)(l-m+1)\sqrt{1-x^2} P_l^{m-1}(x)
\tag{3}
\]

証明
(1) の証明
定義式より、\[
P_l^m(x) = \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l
\tag{4}
\]\[
\frac{d}{dx}P_l^m = -\frac{1}{2^ll!}mx(1-x^2)^{m/2-1} \frac{d^{l+m}}{dx^{l+m}}(x^2-1)^l \\
+ \frac{1}{2^ll!}(1-x^2)^{m/2} \frac{d^{l+m+1}}{dx^{l+m+1}}(x^2-1)^l
\]
より、\[
(1-x^2)\frac{d}{dx}P_l^m = -mx P_l^m + \sqrt{1-x^2}P_l^{m+1}
\]となり、(1) を得る。

(2) の証明
(1) の m に -m を入れたものも成り立つ。\[
\left[ (1- x^2)\frac{d}{dx} - mx \right] P_l^{-m}(x) = \sqrt{1-x^2} P_l^{-(m-1)}(x)
\tag{5}
\]前記事で示した式
\[
P_l^{-m}(x) = (-1)^m \frac{(l-m)!}{(l+m)!} P_l^m(x) \tag{6}
\]を用いると、(2) を得る。

(3) の証明
(1) から (2) を引くと、(3) を得る。
(証明終了)


参考文献
[1] 小野寺嘉孝「物理のための応用数学」
ルジャンドル陪関数 | コメント(0) | 2015/03/06 20:02
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