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古典場のネーターの定理 (3)

並進対称性の例を考えてみる。
無限小並進変換(ε は無限小の定数、$S^\mu$ は定数ベクトル)\[
x'^\mu = x^\mu + \varepsilon S^\mu
\tag{1}
\]によって、場が不変(スカラー)となる場合を考える。

ちなみに、文献 [1] などでは、無限小変分をそのまま、$\varepsilon^\mu$ としているが、
以前の質点系のネーターの定理と比較しやすいように、
ここでは、我流でこのように置いてみた(S は作用とは無関係)。

場がスカラーであるということは、\[
\phi'(x') = \phi(x)
\tag{2}
\]を意味し、$\delta \phi = 0$ である。
リー微分は、\[
\delta^* \phi = -\delta x^\mu \partial_\mu \phi
\tag{3}
\]となり、ネーターカレントは、\[
\delta J^\mu = \delta x^\mu \mathscr{L}
- (\delta x^\nu \partial_\nu \phi) \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
\tag{4}
\]計量テンソル$g^{\mu\nu}$ を用いると、\[
\delta J^\mu = \delta x_\nu \left\{
g^{\mu\nu} \mathscr{L} - \partial^\nu \phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
\right\}
\tag{5}
\]と変形できる。{・・・}の部分を\[
T^{\mu\nu} \equiv
\partial^\nu \phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
- g^{\mu\nu} \mathscr{L}
\tag{6}
\]と定義して、エネルギー・運動量テンソルと呼ぶ。
結構、重要なものっぽいですね。

これを用いると、ネーターカレントは、\[
\delta J^\mu = - \varepsilon S_\nu T^{\mu\nu}
\tag{7}
\]と表せるから、定数εをはずして、\[
J^\mu = - S_\nu T^{\mu\nu}
\tag{8}
\]となる。
ネーターの保存量は、\[
Q = -\int J^0 d^3x = \int S_\nu T^{0\nu} d^3x
\tag{9}
\]となる(保存量としては、符号は任意なので、マイナスにした)
このあたり、かなり我流の変形なので、怪しいです。

ここで、ベクトル$S_\mu$ が一方向を向いている場合、
つまり一つの成分のみがノンゼロである場合を考えると、\[
P^\mu = \int T^{0\mu} d^3x
\tag{10}
\]が並進対称性に対する基本的な保存量となる。

これの時間成分がエネルギーを表し、空間成分が運動量を表すらしい。
追って、確認していきたいと思います。

参考文献
[1] 柏 太郎 「新版 演習 場の量子論」
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ネーターの定理 | コメント(0) | 2015/03/31 12:28

古典場のネーターの定理 (2)

ネーターの定理の導出の続き。

作用の変化の式に出てくる被積分関数\[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi} \delta\phi
+ \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)}
\{ \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi \}
+ (\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
\tag{1}
\]を料理していく。

リー微分なるものを導入する。\[
\delta^* \phi(x) = \phi'(x) - \phi(x)
\tag{2}
\]リー微分とはなんぞや?と、Wikipediaの「リー微分」 [2] を見てみましたが、
何を言ってるのかさっぱり分かりません(笑)
とりあえず、柏 [1] に書いてある通り、(2) のようなものとして進めます。

元々の変分は、\[
\delta \phi(x) = \phi'(x') - \phi(x)
\tag{3}
\]で、\[
\phi'(x') - \phi'(x) = \delta x^\mu \partial_\mu \phi(x)
\tag{4}
\]であるから、\[
\delta \phi = \delta^* \phi + \delta x^\mu \partial_\mu \phi
\tag{5}
\]という関係になる。

これを (1) に代入して、\[
(\partial_\mu \delta^* \phi) \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)}
= \partial_\mu \left( \delta^* \phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \right)
- \delta^* \phi \partial_\mu \left( \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \right)
\tag{6}
\]を用いると、(1) は、\[
\delta^*\phi \left\{
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial\phi}
- \partial_\mu \left(\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)} \right)
\right\} \\
+ (\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
+ \partial_\mu \left( \delta^*\phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)} \right) \\
+ \delta x^\mu \left\{
\partial_\mu \partial_\nu \phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\nu \phi)}
+ \partial_\mu \phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi}
\right \}
\tag{7}
\]と変形できる。

1段目の{・・・}には、オイラー・ラグランジュ(EL)方程式が現れている。
古典軌道を通るときは、ゼロになって消えるが、今は残しておく。

3段目の{・・・}は、L が $\mathscr{L}(\phi, \partial_\nu \phi)$ であることを考えると、\[
\partial_\mu \mathscr{L} \equiv \frac{\partial}{\partial x^\mu} \mathscr{L}(\phi(x), \partial_\nu \phi(x))
\tag{8}
\]に置き換わることが分かる。
この置き換えを用いて、さらに、\[
(\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
+ \delta x^\mu \partial_\mu \mathscr{L}
= \partial_\mu (\delta x^\mu \mathscr{L})
\tag{9}
\]を用いると、結局、(7) は、\[
\delta^*\phi \left\{
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial\phi}
- \partial_\mu \left(\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)} \right)
\right\} \\
+ \partial_\mu \left \{
\delta x^\mu \mathscr{L}
+ \delta^*\phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
\right\}
\tag{10}
\]となる。

その結果、作用の変化は、\[
\delta S = \int_\Omega \left[
\delta^*\phi \left\{
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial\phi}
- \partial_\mu \left(\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)} \right)
\right\} \\
+ \partial_\mu \left \{
\delta x^\mu \mathscr{L}
+ \delta^*\phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
\right\}
\right] d^4x
\tag{11}
\]と表される。

EL方程式が満足されている古典軌道の条件において、
座標と場の無限小変分に対して、作用が不変であるならば、
積分区間Ωの任意性より、\[
\partial_\mu \left \{
\delta x^\mu \mathscr{L}
+ \delta^*\phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
\right\} = 0
\tag{12}
\]の条件が成立しなければならない。\[
\delta J^\mu \equiv \delta x^\mu \mathscr{L}
+ \delta^*\phi \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial(\partial_\mu \phi)}
\tag{13}
\]をネーターカレントと呼び、以下の連続の方程式\[
\partial_\mu \delta J^\mu = 0
\tag{14}
\]が成立することになる。

これは、電磁気学における電荷保存則と全く同じ形。
つまり、この式は保存則を表す。

(14) を時間と空間成分に分けると、\[
\frac{1}{c} \frac{\partial}{\partial t} \delta J^0 + \nabla \cdot {\bf J} = 0
\tag{15}
\]空間で積分すると、\[
\frac{1}{c} \frac{\partial}{\partial t} \int_{\Omega_3} \delta J^0 d^3x
= -\int_{\partial \Omega_3} \delta {\bf J} \cdot d{\bf S}
\tag{16}
\]ここで、$\Omega_3$ は空間部分の領域で、$\partial \Omega_3$ はその境界面。
\[
\delta Q \equiv \int_{\Omega_3} \delta J^0 d^3x
\tag{17}
\]を変換の生成子と呼ぶと、\[
\frac{1}{c} \frac{\partial}{\partial t} \delta Q = -\int_{\partial \Omega_3} \delta {\bf J} \cdot d{\bf S}
\tag{18}
\]となり、領域を空間全体に取ると、表面積分はゼロとなるので、\[
\frac{1}{c} \frac{\partial}{\partial t} \delta Q = 0
\tag{19}
\]となり、生成子の保存則を表す。

この生成子というのがよくわかりませんが、他の文献 ([3] など)で
ネーターチャージと呼ばれているものと同じだろうか?

以上より、
系が無限小変換に対して対称性を示すならば、保存則が得られる。
というネーターの定理を導くことができた。

ようやく、概略がつかめた感じなので、もう少し他の文献などを見て、
理解を深めたいところです。


参考文献
[1] 柏 太郎 「新版 演習 場の量子論」
[2] Wikipedia 「リー微分」
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%BC%E5%BE%AE%E5%88%86
[3] Wikipedia 「ネーターの定理」
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%AE%9A%E7%90%86
ネーターの定理 | コメント(0) | 2015/03/24 23:38

古典場のネーターの定理 (1)

続いて、場の理論における「ネーターの定理」を考えていこうと思います。

先日の記事で、時間も変化させた場合のネーターの定理が理解できないと書きましたが、
理解できないついでに、一気に場の理論で考えてしまおうと思います。
ちょうど、文献 [1] に載っているので・・・

座標の無限小変分を考える。\[
x'^\mu = x^\mu + \delta x^\mu
\tag{1}
\]4元ベクトル表記なので、時間も変化させていることになる。

これによって、場が\[
\phi'(x') = \phi(x) + \delta \phi(x)
\tag{2}
\]と変化したとする。

これによる作用の変化は、\[
\delta S = \int_{\Omega'} \mathscr{L}\left( \phi'(x'), \partial'_\mu \phi'(x') \right) d^4x'
- \int_\Omega \mathscr{L}\left( \phi(x), \partial_\mu \phi(x) \right) d^4x
\tag{3}
\]
まず、微小体積要素については、ヤコビアンを用いて、\[
d^4 x' = \left| \frac{\partial x'^\mu}{\partial x^\nu} \right| d^4 x
\tag{4}
\]と変換される。ヤコビアンは、(1) より\[
\left| \frac{\partial x'^\mu}{\partial x^\nu} \right|
= | \delta^\mu_\nu + \partial_\nu \delta x^\mu |
\tag{5}
\]行列式の中で、$\delta x$ に対して1次以上の項だけ残すと、
対角成分の積のみが残り、\[
\left| \frac{\partial x'^\mu}{\partial x^\nu} \right|
\simeq \prod_\mu (1 + \partial_\mu \delta x^\mu)
\simeq 1 + \partial_\mu \delta x^\mu
\tag{6}
\]となる(中央の式のμについては和を取らない)
これを使って、(3) を変形すると、\[
\delta S = \int_\Omega \left[
\mathscr{L}(\phi', \partial'_\mu \phi') (1 + \partial_\mu \delta x^\mu)
- \mathscr{L}(\phi, \partial_\mu \phi)
\right] d^4x
\tag{7}
\]ここで、$\phi$, $\phi'$ の独立変数は省略した場合、それぞれ、$x$, $x'$ であると約束する。

$\delta x$ の一次までの近似を前提に変形を進めると、(7) の被積分関数は、\[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi} \delta\phi
+ \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \delta(\partial_\mu \phi)
+ (\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
\tag{8}
\]とできる。ここで、$\mathscr{L}$ はすべて、変分前の $\phi(x)$ での値とする。
そして、$\delta(\partial_\mu \phi)$ は、\[
\delta(\partial_\mu \phi) = \partial'_\mu \phi' - \partial_\mu \phi
\tag{9}
\]の意味である。

ここで、ちょうど、エミー・ネーターの誕生日(3/23)を迎えたようで、
Googleのトップ画面で清楚な感じのネーターさんから
早く記事を書きなさいと、プレッシャーがかかる(笑)

$\partial'_\mu \phi'$ の変形を試みる。微分の連鎖律から\[
\partial'_\mu = (\partial'_\mu x^\nu) \partial_\nu
\tag{10}
\]であり、さらに (1) の関係から、\[
\partial'_\mu x^\nu
= \delta_\mu^\nu - \partial'_\mu \delta x^\nu
\simeq \delta_\mu^\nu - \partial_\mu \delta x^\nu
\tag{11}
\]となるから、\[
\partial'_\mu \phi'
= (\delta_\mu^\nu - \partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu (\phi + \delta \phi)
\tag{12}
\]この式から $\delta \phi$ の一次に関する項のみを取り出すと、\[
\partial'_\mu \phi'
\simeq \partial_\mu \phi + \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi
\tag{13}
\]となり、結局、\[
\delta (\partial_\mu \phi) = \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi
\tag{14}
\]となる。

数式の羅列で、煙に巻かれた感がありますが、おそらく次のようなことではないかと。

(14)の第一項は、場 $\phi$ が $\phi'$ に変化したことに起因する変化。
第二項は、座標 $x$ が $x'$ に変化したことに起因する変化。

(14) を (8) に代入すると、被積分関数は、\[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi} \delta\phi
+ \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)}
\{ \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi \}
+ (\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
\tag{15}
\]となる。

まだまだ、先は長いので、この辺でいったん切りたいと思います。


参考文献
[1] 柏 太郎 「新版 演習 場の量子論」
ネーターの定理 | コメント(0) | 2015/03/16 23:50

古典場のラグランジュ形式(4元表記)

以前やった古典場のラグランジュ形式

4元表記にも少しふれましたが、初めから4元表記で導出すると、
時間微分と空間微分が統一できて、スッキリしているので、
今回はその方針でやってみます。

x を4元的な座標として、場を $\phi(x)$ とする。
ラグランジアン密度を $\mathscr{L}(\phi, \partial_\mu \phi)$ とする。
$\partial_\mu \phi$ には空間微分と時間微分が含まれている。

作用は、\[
S = \int_\Omega \mathscr{L}(\phi, \partial_\mu \phi) d^4x
\tag{1}
\]となる。
場の変分を $\delta\phi(x)$ として、境界Ω上では、$\delta\phi(x) = 0$ とする。
作用の変化は、\[
\delta S = \int_\Omega \left[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi} \delta\phi
+ \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \partial_\mu \delta\phi
\right] d^4x
\tag{2}
\]第2項を部分積分すると、\[
\delta S = \int_\Omega \left[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi}
- \partial_\mu \left( \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \right)
\right] \delta\phi d^4x
\tag{3}
\]作用が変分に対して、停留値を取ることを要請すると、$\delta S = 0$。
積分領域Ωは任意だから、[ ] の中身がゼロ。すなわち、
\[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi}
- \partial_\mu \left( \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \right)
= 0
\tag{4}
\]オイラー・ラグランジュの方程式が得られる。

参考文献
[1] 柏 太郎 「新版 演習 場の量子論」
物理>場の量子論 | コメント(0) | 2015/03/16 12:41

量子化学

最近、にわかに急上昇中の興味の対象が量子化学!

以前は、電子の軌道なんて、シュレディンガー方程式を頑張って解けば
きっと、ああいう形になるんだろう・・・
ぐらいの興味でした。

でも、実際どうやって計算するんだろう?
簡単な近似レベルでいいので、計算してみたいものだなと興味がわいてきました。

原子価結合法、分子軌道法、密度汎関数法・・・
どういう計算をしているのか、理解してみたい。

それどころか、よく見る水素原子のs軌道、p軌道などの形ですら、
自分でまともにグラフ描画したこともないし・・・
自分であれこれグラフにして可視化すれば、理解も深まるでしょうね。

最近、急に特殊関数を復習し始めた背景には、実はそういう動機がありました(笑)

それから、その延長で固体のバンド計算にも興味が。
こちらも単純な近似レベルでいいのですが、
自分で計算してみたい。
(まともな計算なんて、素人に手におえるものではないですから・・・^^;)

たとえば、先日のグラフェンの解析的な式。
あれぐらいを理解して、導出してみたいものですね。
物理>量子力学 | コメント(0) | 2015/03/13 12:21
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