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誘電分極 (1)

「細かいことが気になってしまう・・・僕の悪い癖!」とは、
「相棒」の杉下右京さんの口癖ですが、
右京さんが物理やったら大変なことになりそうですね。
物理は細かいこと気にしてたら、いつまでたっても先に進みませんから(笑)

さて、昔から、誘電分極がちゃんと理解できずにいます。
問題は、微視的な描像と巨視的な描像のつながりなのですが、
まずは、巨視的観点で、よく行われる説明をフォローしてみます。

dielectric-polarization-01.png

ある誘電体中(水色の部分)に、正の電荷 +q があると仮定する。
電荷からは、赤の矢印ような電場が発生する。

その電場によって、誘電体中の分子が分極して、
電荷の周りに-、反対側に+の帯電が起きる。
微視的に見れば、無数の小さな分子が分極しているのであるが、
途中の分は正負キャンセルするので、結果的に、
表面にだけ現れているかのように見える。

この分極電荷によって、与えられた電場とは逆方向に電場(青矢印)が生成される。
その結果、合成電場は、下図の緑のように元の電場より少し弱められたものになる。
(矢印の長さの書き方が悪かったですが、
赤と青をベクトル的に足すと、緑になるという意味)

dielectric-polarization-02.png

ここで、仮想的に、赤い点線のような閉曲面 S を考える。
この閉曲面 S を横切って、外側に出た分の電荷を q' とする。
この図では、周りにいる+を全部集めたものが q' である。

さらにここで、Sを横切って外に出た単位面積あたりの電荷をベクトル P で表し、
分極ベクトルと呼ぶことにする。
つまり、\[
q' = \int_S {\bf P} \cdot d{\bf S}
\tag{1}
\]となるように、P を決める。
任意の閉曲面でこうなるように決めるというべきでしょうか・・・
(このあたりから怪しくなってきます・・・汗)

そうすると、S の内部にある分極電荷は、
外部と合わせてゼロにならなければならないから、
当然、-q' となる。

さて、S に対して、ガウスの法則を適用する。
S の内部にある電荷の総量は、q - q' であるから、\[
\int_S {\bf E} \cdot d{\bf S} = \frac{q-q'}{\varepsilon_0}
\tag{2}
\]
ここでいう、E は合成された最終的な実際の電場(緑)である。

(1) を用いて、(2) を変形すると、\[
\int_S (\varepsilon_0 {\bf E} + {\bf P}) \cdot d{\bf S} = q
\tag{3}
\]
電束密度なる量\[
{\bf D} \equiv \varepsilon_0 {\bf E} + {\bf P}
\tag{4}
\]を定義すると、ガウスの法則は\[
\int_S {\bf D} \cdot d{\bf S} = q
\tag{5}
\]と簡単に記述することができ、真空の場合の電束密度を\[
{\bf D} = \varepsilon_0 {\bf E}
\tag{6}
\]と決めれば、
誘電体の有無にかかわらず、誘電分極による分極電荷のことを一切考えずに、
実電荷のみでガウスの法則を扱うことが可能となる。


と、ここまでが巨視的描像による説明。

問題はここから。
いろいろな本によると、
この分極ベクトル P なるものが微視的には、双極子モーメント p の数密度 N を用いて、\[
{\bf P} = N {\bf p}
\tag{7}
\]と表されるようです。
ここでいう双極子モーメント p とは、
単純に点電荷のモデルで言うと、正負の点電荷 -q と q が距離 x を隔てて存在する場合、
-q から q へ向かうベクトルを x として、
\[
{\bf p} = q {\bf x}
\tag{8}
\]もっと一般には、電荷密度で表すことになるのですが、
今回は単純な点電荷モデルで考えます。

この微視的な表現と巨視的な表現が同じものを表している
ということがどうにも釈然としないのです。

疑問が解決したわけではないので、次回記事があるかどうか分かりませんが、
一応、タイトルは (1) にしておきます(笑)
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物理>電磁気学 | コメント(6) | 2015/07/22 07:52
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