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場の量子化の考え方

一応、当初宣言していたように、
夏休み中は、場の量子化あたりを勉強してみました。
といっても、最後の日に駆け込みでシッフの下巻を斜め読みしたという感じなので、
(小学生の夏休みの宿題か!・・・^^;)
詳細な式はまったくフォローできてませんが、
ようやく、「場の量子化」の大筋の流れをつかむことができました!

以前にシッフの下巻の最終章に挑んだ時は、
さっぱり分からず、途中で挫折してしまいましたが、
今回、再挑戦してみたら、流れはおよそ理解できました。
やはり、ここ一年ぐらいずっとあれこれ悩んでいた効果が
多少なりともあったのかも!

・・・と、能書きはこれぐらいにしておいて、
今日は、その大筋の流れをまとめておこうと思います。
例によって、自分なりの理解なので、内容注意は言うまでもなし。

まず、従来の(場ではない)質点系のラグランジュ形式では・・・
質点の位置 q とその時間微分 q' を独立変数としたラグランジアン L(q,q,t) を
考えることから始まる。
そして、q に対する変分原理から、
質点の満たすべき運動方程式が導かれるようになっている。

これを場で考えることにすると、
質点の位置座標 q の代わりに、物理状態を記述するなんらかの場 Ψというものを考えて、
Ψは、空間と時間の関数 Ψ(r,t) になっているとする。

この場Ψが、質点系で言うところの q に相当していて、
ラグランジアンは、この場Ψの関数になっているものと考える。
\[
L = L(\psi, \dot{\psi}, t)
\tag{1}
\]

ただし、q と違って、Ψは時間だけでなく、空間の関数になっているのが
ちょっと厄介なところ。

そこで、空間の各点にラグランジアン密度 $\mathscr{L}$ というのものが存在して、
全系のラグランジアン L は、ラグランジアン密度を空間積分したものになっていると考える。
\[
L = \int \mathscr{L}(\psi, \nabla\psi, \dot{\psi}, t) d{\bf r}
\tag{2}
\]

追記(8/21):↑この部分、論旨がおかしかったので少し修正しました。

ここで、独立変数に $\nabla\psi$ が入っているのは、
q は時間のみの関数 q(t) だったのに対し、
Ψは時間と空間の関数 Ψ(r,t) だから、
時間微分の他に、空間微分にも依存する可能性があるということ。

なぜ、一階微分だけでよいかというのは、
時間微分が一階微分だけしか含まれないというのと
同じような事情だと思いますが、
興味のある対象で2階以上の高階微分に依存するような系が存在しない
ということなのか、
何か必然の理由があって高階が存在しないのか・・・分かりません。


で、この場Ψに対するラグランジアンは、
変分原理から場の満たすべき方程式が導かれるように、
構成することにする。

例えば、Ψを非相対論的な粒子の波動関数とするならば、
変分原理からシュレディンガー方程式が導かれるようなラグランジアンを作る。

例えば、Ψが電磁場ならば、
変分原理からマックスウェル方程式が導かれるようにする。

変分原理から導かれるオイラー・ラグランジュ(E-L)の方程式は、
質点系の場合は、
\[
\frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot{q}} = \frac{\partial L}{\partial q}
\tag{3}
\]
だったが、場の場合は、空間積分があるので、
偏微分のところは以前に記事にした汎関数微分の形になる。
(詳細は後の記事であらためて・・・)
\[
\frac{d}{dt}\frac{\delta L}{\delta \dot{\psi}} = \frac{\delta L}{\delta \psi}
\tag{4}
\]

このE-L方程式が、シュレディンガー方程式やマックスウェル方程式と一致するように、
ラグランジアンを作ればよいということになる。

このようにラグランジアンを作った上で、
質点系の場合と同様に、
\[
\pi = \frac{\delta L}{\delta \dot{\psi}}
\tag{5}
\]
というように、正準共役な運動量を定義して、
ルジャンドル変換でハミルトニアンも同様に定義してやれば、
質点系と同形の正準方程式を作ることができる。
\[
\dot{\psi} = \frac{\delta H}{\delta \pi}
\tag{6}
\]\[
\dot{\pi} = - \frac{\delta H}{\delta \psi}
\tag{7}
\]

さらに、質点系の場合と同様に、
正準変数の関数 F(Ψ,π,t) の時間発展はポアソン括弧を用いて、
\[
\frac{dF}{dt} = \frac{\partial F}{\partial t} + \{ F, H \}
\tag{8}
\]
と記述できる。

ここまでは、あくまでも古典力学の話を質点系から場の概念に改めただけ。
ここから、量子化を行う。

量子化の方法としては、質点系の場合とのアナロジーで、
ポアソン括弧をディラック括弧(交換子)に書きかえればよいと仮定する。
つまり、
\[
\frac{dF}{dt} = \frac{\partial F}{\partial t} + \frac{1}{i\hbar}[ F, H ]
\tag{9}
\]

この時、正準変数 Ψ と π は演算子と解釈して、
同時刻交換関係は
\[
[ q, p ] = i\hbar
\tag{10}
\]
とのアナロジーから、
\[
[ \psi({\bf r},t), \pi({\bf r}', t) ] = i\hbar \delta({\bf r}-{\bf r}')
\tag{11}
\]
と仮定する。

あと、πやΨの複素共役については、
演算子と解釈するときにはエルミート共役と考える。


以上が場の量子化のおおまかな流れ。
細かい計算は結構大変そうですが、これから頑張ります。

参考文献
[1] シッフ 「量子力学」(下)
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>場の量子論 | コメント(0) | 2013/08/20 19:28
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