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電磁場テンソル (2)

前回に引き続き、電磁場の4元的なテンソル表現を導いていきます。

今度は、磁場の方の式
\[
{\bf B} = \nabla \times {\bf A}
\tag{1}
\]
を眺めてみます。

x成分を書き下してみると、
\[
B_x = \partial_y A_z - \partial_z A_y \\
= \partial_3 A_2 - \partial_2 A_3 \\
= f_{32} = -f_{23}
\tag{2.1}
\]
同様に、他の成分も
\[
B_y = \partial_1 A_3 - \partial_3 A_1 \\
= f_{13} = -f_{31}
\tag{2.2}
\]\[
B_z = \partial_2 A_1 - \partial_1 A_2 \\
= f_{21} = -f_{12}
\tag{2.3}
\]

ということで、前回の段階で不明だった$\clubsuit$の部分も埋められて、
電磁場のテンソルは、以下のようになります。

\[
f_{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & \alpha E_x/c & \alpha E_y/c & \alpha E_z/c \\
-\alpha E_x/c & 0 & -B_z & B_y \\
-\alpha E_y/c & B_z & 0 & -B_x \\
-\alpha E_z/c & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{3}
\]

このようにして、相対論では電場と磁場は一つの電磁場テンソルとして書き表せます。

また、いつものように、各種単位系で記述しておくと・・・

MKSA(SI)単位系
\[
f_{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & E_x/c & E_y/c & E_z/c \\
-E_x/c & 0 & -B_z & B_y \\
-E_y/c & B_z & 0 & -B_x \\
-E_z/c & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{3.1}
\]

CGSガウス、HL単位系
\[
f_{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & E_x & E_y & E_z \\
-E_x & 0 & -B_z & B_y \\
-E_y & B_z & 0 & -B_x \\
-E_z & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{3.2}
\]

ここでは共変テンソルで表現しましたが、反変テンソルで書くことも可能。
反変テンソルで表現する場合には、ミンコフスキー計量$g^{\mu\nu}$を用いて、
\[
f^{\mu\nu} = g^{\mu\lambda} g^{\nu\rho} f_{\lambda\rho}
\tag{4}
\]
とやればいいので、
結果的に時間成分、空間成分のみから成る成分(00, 12 などのような成分)の符号は変わらず、
時間成分と空間成分がミックスした成分 (01, 02 などのような成分)のみが符号反転する。

というわけで、反変テンソルでの表現は、以下の通り。

\[
f^{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & -\alpha E_x/c & -\alpha E_y/c & -\alpha E_z/c \\
\alpha E_x/c & 0 & -B_z & B_y \\
\alpha E_y/c & B_z & 0 & -B_x \\
\alpha E_z/c & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{5}
\]
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2013/11/14 12:22
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