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リーマン・ルベーグの補題 (2)

リーマン・ルベーグの補題の証明の続き。

前回は、「区分的になめらか」という条件をつけましたが、
フーリエ級数の証明には、「区分的に連続」という緩い条件で
証明しておかなくてはなりません。

今度は、微分可能という条件がなくなるので、ちょっと複雑になりますが、
頑張ってみます・・・

区分的に連続という条件での証明

証明したいのは、これ。
\[
\lim_{|\lambda|\rightarrow\infty} \int_a^b f(x) \sin \lambda x dx = 0
\tag{1}
\]

区分的に連続ということは、
有限個の連続区間の和で表せるので、連続区間 [a',b'] で証明できれば十分。
\[
\lim_{|\lambda|\rightarrow\infty} \int_{a'}^{b'} f(x) \sin \lambda x dx = 0
\tag{2}
\]

区間[a',b']を等間隔の n 個の区間 I1, ..., In に分割する。
\[
\int_{a'}^{b'} = \sum_{i=1}^n \int_{I_i}
\tag{3}
\]
各区間の下端を xi として、積分を次のように変形する。
\[
\int_{I_i} f(x)\sin \lambda x dx
= \int_{I_i} \{ f(x) - f(x_i) \} \sin \lambda x dx
+ \int_{I_i} f(x_i) \sin \lambda x dx
\tag{4}
\]

まずは第一項について考える。
f(x) は有界閉区間 [a', b'] で連続だから、一様連続である。
(ハイネ・カントールの定理、証明略)

「一様連続」とは、
任意の正数εに対して、ある正数δが存在して、
区間に入るすべての x, x' に対して、
\[
|x-x'| < \delta \Rightarrow |f(x)-f(x')| < \varepsilon
\tag{5}
\]
が成立すること。
δが x によらないことが「一様」の意味。

余談:
一様連続という概念は、今回初めて知りました^^;
これ知らなかったので、ただの連続だけだと、どうもうまく証明できないなあと悩んでたのです。

証明を続けると・・・

上記より、f(x) は [a', b']の区間で一様連続だから、
任意の正数εに対して、ある正数δが存在して、
[a', b'] のすべての x, x' に対して、(5)式が成立するようにすることができる。

そのようなδよりも Ii の区間幅が狭くなるように分割数 n を設定する。
つまり、
\[
\frac{b'-a'}{n} < \delta
\tag{6}
\]
となるように、n を設定する。

すると、
\[
|f(x) - f(x_i)| < \varepsilon
\tag{7}
\]
となるから、第一項の和は、
\[
\begin{array}{l}
\sum_i \int_{I_i} \{ f(x) - f(x_i) \} \sin \lambda x dx \\
\leq \sum_i \int_{I_i} | f(x) - f(x_i) | |\sin \lambda x| dx \\
< \varepsilon (b'-a')
\end{array}
\tag{8}
\]

次に第2項の和について考える。積分を実行すると、
\[
\begin{array}{l}
\left|\sum_i \int_{I_i} f(x_i) \sin\lambda x dx \right| \\
= \left|\sum_i \frac{f(x_i)}{\lambda} \{ \cos \lambda x_i - \cos \lambda x_{i+1} \} \right| \\
\leq \sum_i \left|\frac{f(x_i)}{\lambda}\right| |\cos \lambda x_i - \cos \lambda x_{i+1}| \\
\leq \frac{2nM}{|\lambda|}
\end{array}
\tag{9}
\]
ここで、M は |f(xi)| の最大値。

というわけで、2つの項の寄与をまとめると、
\[
\left| \int_{a'}^{b'} f(x) \sin \lambda x dx \right|
< \varepsilon(b'-a') + \frac{2nM}{|\lambda|}
\tag{10}
\]

ここで再び、任意の正数ε' を考えることにする。
\[
\varepsilon = \frac{\varepsilon'}{2(b'-a')} > 0
\]
として、εに対して、(5)式を満足するような δ が存在し、
(6)式を満たすように分割数 n を設定すると、(8)が得られ、
第一項は、ε' / 2  よりも小さくなる。

この上で、λを
\[
|\lambda| > 4nM/\varepsilon'
\]
となるように取ると、
第二項も ε' / 2 より小さくなる。

結果、
\[
\left| \int_{a'}^{b'} f(x) \sin \lambda x dx \right|
< \varepsilon'/2 + \varepsilon'/2 = \varepsilon'
\tag{11}
\]
となり、題意は証明されたことになる。
(証明終了)

ふーっ、なんとかできた気はするのですが、
久しぶりに、ε-δ論法での証明をやると、頭が疲れますね・・・^^;

結局、証明で何をやってるかというと・・・
f(x) を細かな階段関数で近似してやって、
階段関数の部分(第二項)とその誤差部分(第一項)に分けています。
階段関数の部分は、それぞれの段で一定値なので積分ができて、
ゼロに収束します。
誤差部分は、連続性を利用して、段を細かくすることにより、
誤差が減っていき、こちらもゼロに収束します。
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[数学
数学>フーリエ解析 | コメント(0) | 2013/12/27 15:20
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