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電磁場のローレンツ変換の思考実験 (2)

思考実験の計算をしていこうと思います。

単位系の係数が面倒なので、
ここからは、へヴィサイド・ローレンツ単位系を使うことにします。
(前回の図中のローレンツ力は、うっかりSIで書いてしまいましたが、
修正するのが面倒なので、そのままで・・・)

まずは、電磁場のローレンツ変換の式を求めていくことから。

慣性系 S と S' を考えて、
S' 系は S 系に対して、速さ v で x 軸正方向に動いているとする。

電磁場テンソルは、
\[
f^{\mu\nu} = \left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E_x & -E_y & -E_z \\
E_x & 0 & -B_z & B_y \\
E_y & B_z & 0 & -B_x \\
E_z & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{1}
\]

共変で書いても、反変で書いても、どちらでもいいのですが、
ここでは反変でやることにします。

反変テンソルのローレンツ変換は、
\[
f'^{\mu\nu} = a^\mu{}_\lambda a^\nu{}_\rho f^{\lambda\rho}
\tag{2}
\]

ローレンツ変換の係数は、
\[
A = [a^\mu{}_\nu] = \left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\tag{3}
\]

(2)を行列表示すると、
\[
F' = AFA^T
\tag{4}
\]
ただし、\( F = [f^{\mu\nu}] \)とする。

成分で表すと・・・
\[
\left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E'_x & -E'_y & -E'_z \\
E'_x & 0 & -B'_z & B'_y \\
E'_y & B'_z & 0 & -B'_x \\
E'_z & -B'_y & B'_x & 0
\end{array}
\right]\\
=
\left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E_x & -E_y & -E_z \\
E_x & 0 & -B_z & B_y \\
E_y & B_z & 0 & -B_x \\
E_z & -B_y & B_x & 0
\end{array}
\right]
\left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\tag{5}
\]

これを成分ごとに計算すればよい(面倒だな・・・笑)

さすがに、ここで計算するのは面倒なので、紙で計算しました(笑)
結果は、こうなる。

\[
\left[
\begin{array}{cccc}
0 & -E_x & -\gamma(E_y-\beta B_z) & -\gamma(E_z + \beta B_y) \\
E_x & 0 & -\gamma(B_z - \beta E_y) & \gamma(B_y + \beta E_z) \\
\gamma(E_y - \beta B_z) & \gamma(B_z - \beta E_y) & 0 & -B_x \\
\gamma(E_z + \beta B_y) & -\gamma(B_y + \beta E_z) & B_x & 0
\end{array}
\right]
\tag{6}
\]

結局、電磁場は
\[
\begin{array}{lll}
E'_x &=& E_x \\
E'_y &=& \gamma(E_y - \beta B_z) \\
E'_z &=& \gamma(E_z + \beta B_y)
\end{array}
\tag{7}
\]
\[
\begin{array}{lll}
B'_x &=& B_x \\
B'_y &=& \gamma(B_y + \beta E_z) \\
B'_z &=& \gamma(B_z - \beta E_y)
\end{array}
\tag{8}
\]
と変換される。

動いている方向の電磁場は変化しないんですね!
それと垂直な方向の電磁場がミックスされて変換を受けるようです。

垂直な方向(y,z方向)の成分をまとめて、\({\bf E}_\perp \)、\({\bf B}_\perp \) と書くことにすると、
\[
\begin{array}{lll}
E'_x &=& E_x \\
{\bf E}'_\perp &=& \gamma\left({\bf E}_\perp + \frac{\bf v}{c}\times{\bf B}_\perp \right)
\end{array}
\tag{9}
\]
\[
\begin{array}{lll}
B'_x &=& B_x \\
{\bf B}'_\perp &=& \gamma\left({\bf B}_\perp - \frac{\bf v}{c}\times {\bf E}_\perp \right)
\end{array}
\tag{10}
\]
とまとめることができる。

こうすると、(9)式の方に、磁場によるローレンツ力の形 v×B / c が
出てきてるではないですか!
これは、いい感じです。

この結果を使って、次回、思考実験にあてはめていきたいと思います。


参考文献
[1]岡村弘之 講義ノート「相対論」第11回
http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/~okamura/saitama-u/work/relativity/note-11.pdf
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/01/21 13:19
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