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相対論的運動方程式 (2)

S' 系(質点が静止して見える系)で立てた運動方程式
\[
m\frac{d^2x'^\mu}{d\tau^2} = F'^\mu
\tag{1}
\]
を S 系(質点が v で運動して見える系)から見ると、
つまりローレンツ変換すると、どうなるか考えていきます。

ここで、x は反変ベクトルだから、
ローレンツ変換によって反変的に振る舞う。

m,τはスカラーだから、ローレンツ変換によって不変。

F は、もともとニュートン方程式に入っていた F を
形式的に、4元に拡張したものなので、
ローレンツ変換でどうなるかは不明。

そこで、一応、ニュートン的な力 F と区別するために、
反変性を示す4元力 fμ を導入する。

この4元力は、静止系 S' においては、F と等しくなるとする。
( v→0 の極限でニュートン力学に帰着するという要請から)

というわけで、上の S' 系の式 (1) の F' を f' に変えることができて、
\[
m\frac{d^2x'^\mu}{d\tau^2} = f'^\mu
\tag{2}
\]
これで、両辺ともに反変ベクトルになったので、
S 系では、ローレンツ逆変換を行って、
\[
m\frac{d^2x^\mu}{d\tau^2} = f^\mu
\tag{3}
\]
となる。

これが一般の慣性系で成立するように修正された
相対論的な運動方程式です。

・・・と言われても、まったくイメージわきませんよね

というのも、「4元力」というのがいったい何者なのか
これではさっぱり分かりません!

そこで、4元力とはどういうものなのか、具体的に考えてみることにします。

S' 系では、普通のニュートン的な力に時間成分0を無理やり加えたものと
等しいわけだから、それをローレンツ変換してみればよいわけです。

で、普通の力を・・・とはじめは思ったのですが、

「普通の力」って何だ?ってことになりました(笑)

現代の物理理論では、力には、
電磁力と重力、強い力、弱い力の4種類しかないそうですね。

このうち、重力は一般相対論ではじめて理解できるような変わった力だし、
強い力と弱い力はどちらも核力で、原子核内部でしか働かないような特殊な力。

というわけで、結局、電磁力を考えるのが一番無難そうです(笑)

電磁力の基盤となる電磁気学は、これまでの記事で見てきたとおり、
相対論的に扱えることが分かっているので、
とりあえず、ローレンツ力を考えてみるのがよさそうということになります。

次回は、S' 系で静止している電荷に電場からローレンツ力が働いている状況から
スタートして、ローレンツ変換を行ってみたいと思います。

参考文献
[1] 内山龍雄「相対性理論」(岩波物理テキストシリーズ)
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2014/02/04 12:47
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