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水素原子の電離 (2)

終状態(自由電子)の状態密度 $\rho(k)$ を求めていきます。

状態密度とは、
$E_k \sim E_k + dE_k$ の間に入る状態数が $\rho(k) dE_k$ となるようなもの。

平面波の運動エネルギー(運動量 $\hbar k$)は
\[
E_k = \frac{\hbar^2 k^2}{2\mu}
\tag{1}
\]
だから(μは電子の質量)、
\[
dE_k = \frac{\hbar^2 k}{\mu} dk
\tag{2}
\]
$k \sim k+dk$ の球殻の中にある状態数を数えていくというのを
固体物理で昔よくやった記憶がありますが、

今回は、電場方向の異方性があるため、
終状態の運動方向によって、電離確率が変化します。
そこで、球殻内部一律ではなく、
方位角ごとの依存性を求めておく必要があるようです。

電場方向(z軸)に対する極座標を用いた k 空間を考える。
$(\theta, \phi)$ の位置にある微小体積は、
\[
d{\bf k} = k^2 \sin\theta dk d\theta d\phi
\tag{3}
\]
平面波は、一辺の長さLの仮想的な立方体の中で規格化しているとして、
周期的境界条件を課すと、k の各成分は $2\pi/L$ 間隔で離散化される。

k 空間内で、一つの状態が占める体積は $(2\pi/L)^3$ となるから、
微小体積内部の状態数は、
\[
\frac{L^3k^2\sin\theta}{(2\pi)^3}dk d\theta d\phi
\tag{4}
\]
(2)と合わせて、$(\theta,\phi)$ 方向に運動する自由電子の状態密度は、
\[
\rho(k) = \frac{\mu L^3}{8\pi^3\hbar^2} k\sin\theta d\theta d\phi
\tag{5}
\]
となる。

次は、遷移行列要素を計算していきます。

参考文献
[1] シッフ「量子力学」(上)
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
時間依存摂動論 | コメント(0) | 2014/02/21 12:04
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