FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --:--

密度演算子 (1)

純粋状態 $\{|\alpha^{(i)}\rangle\}$ の混合アンサンブルを考える。
これらの状態は、規格化されているものとするが、
直交していなくてもよいし、完全系である必要もない。

アンサンブル中の $|\alpha^{(i)}\rangle$ の占める割合を $w_i$ とする。
\[
\sum_i w_i = 1
\tag{1}
\]

演算子 A による測定を行った時の統計平均値 $[ A ]$ は、
\[
[ A ] = \sum_i w_i \langle A \rangle
= \sum_i w_i \langle \alpha^{(i)} |A| \alpha^{(i)}\rangle
\tag{2}
\]
状態 $|\alpha^{(i)}\rangle$ における期待値は、
\[
\langle \alpha^{(i)} |A| \alpha^{(i)}\rangle
= |\langle a'|\alpha^{(i)}\rangle|^2 a'
\tag{3}
\]
と表されるから、
\[
[ A ] = \sum_i w_i |\langle a'|\alpha^{(i)}\rangle|^2 a'
\tag{4}
\]

(2)を一般の基底系 $\{|b'\rangle\}$ で表現すると、
\[
[ A ]
= \sum_i w_i \sum_{b'} \sum_{b''}
\langle \alpha^{(i)} | b' \rangle
\langle b'| A | b'' \rangle
\langle b'' | \alpha^{(i)}\rangle
\]

順番を入れ替えると、
\[
[ A ]
= \sum_{b'} \sum_{b''}
\left( \sum_i w_i
\langle b'' | \alpha^{(i)}\rangle
\langle \alpha^{(i)} | b' \rangle
\right)
\langle b'| A | b'' \rangle
\tag{5}
\]

ここで、以下で定義された密度演算子を導入する。
\[
\rho \equiv \sum_i w_i |\alpha^{(i)}\rangle \langle \alpha^{(i)}|
\tag{6}
\]
そうすると、(5)は、
\[
[ A ]
= \sum_{b'} \sum_{b''}
\langle b'' | \rho | b' \rangle
\langle b'| A | b'' \rangle
\tag{7}
\]
となり、
\[
[ A ] = {\rm tr} (\rho A)
\tag{8}
\]
と表される。

\[
\rho^\dagger = \sum_i w_i |\alpha^{(i)}\rangle \langle \alpha^{(i)}| = \rho
\tag{9}
\]
であるから、密度演算子はエルミートである。
また、
\[
\begin{array}{lll}
{\rm tr}\rho &=& \sum_{b'} \sum_i
w_i \langle b'| \alpha^{(i)} \rangle
\langle \alpha^{(i)} | b' \rangle \\
&=& \sum_{b'} \sum_i
w_i \langle \alpha^{(i)} | b' \rangle
\langle b'| \alpha^{(i)} \rangle \\
&=& \sum_i w_i \langle \alpha^{(i)} | \alpha^{(i)} \rangle \\
&=& 1
\end{array}
\tag{10}
\]

参考文献
[1] JJサクライ「現代の量子力学」
スポンサーサイト
ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
物理>量子力学 | コメント(0) | 2014/03/20 19:50
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。