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調和振動子の行列理論 (2)

x と H, p と H の交換関係を考える。
\[
[ x, H] = \frac{1}{2m}[x, p^2] = \frac{i\hbar}{m}p
\tag{1}
\]\[
[p, H] = \frac{K}{2}[p, x^2] = -i\hbar Kx
\tag{2}
\]
ちなみに、$[x, p^2]$ などは、公式
\[
[A, BC] = B[A,C] + [A,B]C
\]を用いて、
\[
[x, p^2] = p [x, p] + [x,p] p
\]
と計算している。

ここで、シッフ先生いわく、
このタイプの式が利用価値があるのは、
交換関係のいずれかの因子に対して対角型になるような表示
選ばれている時だそうです。

ここでは、H に対して対角型となるエネルギー表示で見ていくことにする。
(1) のエネルギー表示を見ると、
\[
\langle k|x|j \rangle \langle j|H|l \rangle
- \langle k|H|j \rangle \langle j|x|l \rangle
= \frac{i\hbar}{m} \langle k|p|l \rangle
\]\[
(E_l - E_k) \langle k|x|l \rangle = \frac{i\hbar}{m} \langle k|p|l \rangle
\tag{3}
\]
(2) からも同様に、
\[
(E_l - E_k) \langle k|p|l \rangle = -i\hbar K \langle k|x|l \rangle
\tag{4}
\]
(3) と (4) を合わせて、行列表記してみると、
\[
\left[
\begin{array}{cc}
E_l - E_k & -i\hbar/m \\
i\hbar K & E_l -E_k
\end{array}
\right]
\left[
\begin{array}{c}
\langle k|x|l \rangle \\
\langle k|p|l \rangle
\end{array}
\right]
= 0
\tag{5}
\]
ある k を固定した時、すべての l に対して、$\langle k|x|l \rangle = \langle k|p|l \rangle = 0$ という解は、
前記事で見た x と p の交換関係に反するので、不適。

そこで、k を固定した時、必ずある l に対しては、(5) 式の行列式はゼロとならなければならず、
\[
E_l - E_k = \pm \hbar \omega_c
\tag{6}
\]
とならなければならないことが分かる。
ただし、ωc は調和振動子の古典的振動数 $\omega_c = \sqrt{K/m}$。

これより、調和振動子のエネルギー準位は、$\hbar\omega_c$ 間隔になっている
ことが分かる。

参考文献
[1] シッフ「量子力学」(上)
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ジャンル:[学問・文化・芸術]  テーマ:[自然科学
調和振動子 | コメント(0) | 2014/05/15 12:12
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