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古典場のネーターの定理 (1)

続いて、場の理論における「ネーターの定理」を考えていこうと思います。

先日の記事で、時間も変化させた場合のネーターの定理が理解できないと書きましたが、
理解できないついでに、一気に場の理論で考えてしまおうと思います。
ちょうど、文献 [1] に載っているので・・・

座標の無限小変分を考える。\[
x'^\mu = x^\mu + \delta x^\mu
\tag{1}
\]4元ベクトル表記なので、時間も変化させていることになる。

これによって、場が\[
\phi'(x') = \phi(x) + \delta \phi(x)
\tag{2}
\]と変化したとする。

これによる作用の変化は、\[
\delta S = \int_{\Omega'} \mathscr{L}\left( \phi'(x'), \partial'_\mu \phi'(x') \right) d^4x'
- \int_\Omega \mathscr{L}\left( \phi(x), \partial_\mu \phi(x) \right) d^4x
\tag{3}
\]
まず、微小体積要素については、ヤコビアンを用いて、\[
d^4 x' = \left| \frac{\partial x'^\mu}{\partial x^\nu} \right| d^4 x
\tag{4}
\]と変換される。ヤコビアンは、(1) より\[
\left| \frac{\partial x'^\mu}{\partial x^\nu} \right|
= | \delta^\mu_\nu + \partial_\nu \delta x^\mu |
\tag{5}
\]行列式の中で、$\delta x$ に対して1次以上の項だけ残すと、
対角成分の積のみが残り、\[
\left| \frac{\partial x'^\mu}{\partial x^\nu} \right|
\simeq \prod_\mu (1 + \partial_\mu \delta x^\mu)
\simeq 1 + \partial_\mu \delta x^\mu
\tag{6}
\]となる(中央の式のμについては和を取らない)
これを使って、(3) を変形すると、\[
\delta S = \int_\Omega \left[
\mathscr{L}(\phi', \partial'_\mu \phi') (1 + \partial_\mu \delta x^\mu)
- \mathscr{L}(\phi, \partial_\mu \phi)
\right] d^4x
\tag{7}
\]ここで、$\phi$, $\phi'$ の独立変数は省略した場合、それぞれ、$x$, $x'$ であると約束する。

$\delta x$ の一次までの近似を前提に変形を進めると、(7) の被積分関数は、\[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi} \delta\phi
+ \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)} \delta(\partial_\mu \phi)
+ (\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
\tag{8}
\]とできる。ここで、$\mathscr{L}$ はすべて、変分前の $\phi(x)$ での値とする。
そして、$\delta(\partial_\mu \phi)$ は、\[
\delta(\partial_\mu \phi) = \partial'_\mu \phi' - \partial_\mu \phi
\tag{9}
\]の意味である。

ここで、ちょうど、エミー・ネーターの誕生日(3/23)を迎えたようで、
Googleのトップ画面で清楚な感じのネーターさんから
早く記事を書きなさいと、プレッシャーがかかる(笑)

$\partial'_\mu \phi'$ の変形を試みる。微分の連鎖律から\[
\partial'_\mu = (\partial'_\mu x^\nu) \partial_\nu
\tag{10}
\]であり、さらに (1) の関係から、\[
\partial'_\mu x^\nu
= \delta_\mu^\nu - \partial'_\mu \delta x^\nu
\simeq \delta_\mu^\nu - \partial_\mu \delta x^\nu
\tag{11}
\]となるから、\[
\partial'_\mu \phi'
= (\delta_\mu^\nu - \partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu (\phi + \delta \phi)
\tag{12}
\]この式から $\delta \phi$ の一次に関する項のみを取り出すと、\[
\partial'_\mu \phi'
\simeq \partial_\mu \phi + \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi
\tag{13}
\]となり、結局、\[
\delta (\partial_\mu \phi) = \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi
\tag{14}
\]となる。

数式の羅列で、煙に巻かれた感がありますが、おそらく次のようなことではないかと。

(14)の第一項は、場 $\phi$ が $\phi'$ に変化したことに起因する変化。
第二項は、座標 $x$ が $x'$ に変化したことに起因する変化。

(14) を (8) に代入すると、被積分関数は、\[
\frac{\partial \mathscr{L}}{\partial \phi} \delta\phi
+ \frac{\partial \mathscr{L}}{\partial (\partial_\mu \phi)}
\{ \partial_\mu \delta \phi - (\partial_\mu \delta x^\nu) \partial_\nu \phi \}
+ (\partial_\mu \delta x^\mu) \mathscr{L}
\tag{15}
\]となる。

まだまだ、先は長いので、この辺でいったん切りたいと思います。


参考文献
[1] 柏 太郎 「新版 演習 場の量子論」
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ネーターの定理 | コメント(0) | 2015/03/16 23:50
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