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∫ 特殊ローレンツ変換

テンソルは、この辺にして、相対論に入ります。

初めは、簡単な場合のローレンツ変換。
内山先生の教科書では、「特殊ローレンツ変換」と呼ばれている、
x軸方向に速度vで動いている慣性系への変換の場合。

頑張れば、中学生でもできるぐらいの計算
「ものの長さが縮む」とか「時計がゆっくり進む」などの
不可思議現象が説明できるんだから、すごいですよね!


S’系は、S系に対して、x軸+方向に速度vで動いているとする。
たとえば、S系が地上の人から見た座標系で、
S’系は、電車の中の人から見た座標系。

時刻 t = t' = 0 の瞬間には、
両座標系の座標軸が完全に一致していたとして(原点も一致)
その瞬間に一致していた座標原点から光が発せられたとする。

その光がS系からみて、時刻 t に点P(x,y,x)に到達するとする。
S’系からみた場合には、時刻 t' に点P’(x',y',z')に到達するとする。

光速度不変の原理より、どちらの系からみても、光の速度はcだから、
\[
s^2 \equiv x^2 + y^2 + z^2 - (ct)^2 = 0 \\
s'^2 \equiv x'^2 + y'^2 + z'^2 - (ct')^2 = 0
\tag{1}
\]
が成り立つ。

この左辺のs2の値は、必ずしも、0でなくても、両系で等しくなっているはずだと考えて、
\[
x^2 + y^2 + z^2 - (ct)^2 = x'^2 + y'^2 + z'^2 - (ct')^2
\tag{2}
\]

ここで、S系からS’系への座標変換を考える。
相対性原理から、S系で等速直線運動をしている物体は、
S’系からみても等速直線運動しているはずであるから、一次変換となる。

空間の等方性を考えると、y座標とz座標は値が変わらず、
xとtの一次変換となる。

\[
x' = ax + bt \\
t' = fx + gt \\
y' = y \\
z' = z
\tag{3}
\]

ここのところの議論は、内山先生の教科書では、
丁寧に書かれていて、おもしろいのですが、省略します。
まあ、x軸方向に動いているのだから、yとzは変わらないというのは自然ですよね。

(3)の式をすべて、(2)に代入して、任意の (x,y,z,t) について恒等的に成立
しなければならないという要請を置くと、

\[
a^2 - c^2f^2 = 1 \\
b^2 = c^2(g^2 - 1) \\
ab = c^2 fg
\tag{4}
\]
という連立方程式ができる。

さらに、S’系の座標原点O’はS系からみると、速度vでx方向に動いているから、
(2)式で、x'=0, y'=0, z'=0 の時、 \( x = vt \) となっていなければならないことから、
\[
-\frac{b}{a} = v
\tag{5}
\]

(4)と(5)の4つの連立方程式から、4つの未知数 a, b, f, g が求まる。
(cは光速で、未知数ではないことに注意)

これは(4)の最後の式を2乗して、すべて、未知数をa2、b2という
2乗の単位で計算していくと、意外と簡単に解けて、
β≡v/cとして、

\[
a = \frac{1}{\sqrt{1-\beta^2}} \\
b = -\frac{v}{\sqrt{1-\beta^2}} \\
f = -\frac{v/c^2}{\sqrt{1-\beta^2}} \\
g = \frac{1}{\sqrt{1-\beta^2}}
\]
となる。

つまり、座標変換の式は、
\[
x' = \frac{x-vt}{\sqrt{1-\beta^2}} \\
t' = \frac{t-(v/c^2)x}{\sqrt{1-\beta^2}}
\]
と書ける。
符号が逆になったものも数学的には解になるが、
v→0のとき、x'→x、t'→tという条件により、排除される。

\[
\gamma \equiv 1/\sqrt{1-\beta^2}
\]
として、4元座標の表記 
\[
{\bf x} = (x^0, x^1, x^2, x^3) = (ct, x, y, z)
\]
を用いると、ベクトルと行列の表記で 
\[
{\bf x}' = A{\bf x}
\]
で、

\[
A = \left[
\begin{array}{cccc}
\gamma & -\gamma\beta & 0 & 0 \\
-\gamma\beta & \gamma & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 1
\end{array}
\right]
\]
と表すことができて、対称性のよい形になる。
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物理>特殊相対論 | コメント(0) | 2012/03/11 16:03
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