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合成関数の微分(連鎖律)

合成関数の微分(連鎖律)
関数
$f : U (\subset R^n) \rightarrow R^m$ は $x \in U$ で微分可能であり、
$g : V (\subset R^m) \rightarrow R^p$ は $y = f(x) \in V$ で微分可能であるとすると、
合成関数 $\varphi = g \circ f$ は x で微分可能であり、\[
(g\circ f)' (x) = g'(y) f'(x)
\tag{1}
\]
一変数の場合だと、高校でも習う定番の公式ですが、
これを多変数ベクトル値関数 ($R^n \rightarrow R^m$) の場合について示します。

証明概略
f, g の微分可能性から\[
f(x+h) - f(x) = f'(x) h + \varepsilon(h)
\tag{1}
\]\[
g(y+k) - g(y) = g'(y) k + \delta(k)
\tag{2}
\]とおくと、\[
\lim_{h\rightarrow 0, h\neq 0} \frac{\varepsilon(h)}{|h|}
= \lim_{k\rightarrow 0, k\neq 0} \frac{\delta(k)}{|k|}
= 0
\tag{3}
\]いま、\[
k(h) = f(x+h) - f(x)
\tag{4}
\]で k と h を関連付けると、f の連続性(微分可能性より)から、$h \rightarrow 0$ ならば、$k \rightarrow 0$。

合成関数 $\varphi$ の変化は、まず (2) を用いて、
\[
\varphi(x+h) - \varphi(x)
= g(y+k) - g(y) \\
= g'(y) \{ f(x+h) - f(x) \} + \delta(k)
\tag{5}
\]さらに、(1) を入れて、\[
\varphi(x+h) - \varphi(x)
= g'(y) f'(x) h + \rho(h)
\tag{6}
\]ただし、\[
\rho(h) = g'(y) \varepsilon(h) + \delta(k(h))
\tag{7}
\]とおいた。

ここで、\[
\lim_{h\rightarrow 0, h\neq 0} \frac{\rho(h)}{|h|} = 0
\tag{8}
\]を示せば、$\varphi(x)$ が x で微分可能であり、導値が $g'(y) f'(x)$ であることが言える。
\[
\frac{\rho(h)}{|h|} = g'(y) \frac{\varepsilon(h)}{|h|} + \frac{|k|}{|h|} \frac{\delta(k)}{|k|}
\tag{9}
\]
|k|/|h| の大きさを調べる。(1) と (4) から\[
\frac{|k|}{|h|} = \frac{|f'(x)h + \varepsilon(h)|}{|h|}
\leq |f'(x)| + \frac{|\varepsilon(h)|}{|h|}
\tag{10}
\]ここで、$|f'(x)|$ は行列のノルム(各成分の2乗和の平方根)で、
ベクトルのノルムと同様、三角不等式やシュワルツの不等式が成立する(証明略)。

これより、|k|/|h| は有界であり、(3) から (9) 式はゼロに収束する。

(証明終了)

参考文献
[1] 杉浦光夫「解析入門I」(東大出版会)
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数学>解析 | コメント(0) | 2015/04/20 08:00
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