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線形写像の階数

そろそろ、ブログタイトルを「ゆるゆる数学☆たま~に物理」に変えましょうか?

線形写像の階数
線形写像において、像空間の次元をその写像の階数と呼ぶ。

線形写像 T (V → V') において、T の階数を r とする時、
V, V' の基底を適当に選ぶと、T の行列を標準形\[
F(r) = \left[ \begin{array}{cc} E_r & O \\ O & O \end{array} \right]
\]とできる。

(証明)
Im T の基底を $\langle e'_1, \cdots, e'_r \rangle$ とし、
これを拡大して、$E' = \langle e'_1, \cdots, e'_r, \cdots, e'_m \rangle$ を V' の基底とする。

次に、$Te_i = e'_i $ (1≦i≦r) となる $e_i$ を V 上に選ぶ。
線形関係 $\sum_i c_i e_i = o$ を仮定すると、
$\sum_i c_i Te_i = T(\sum_i c_i e_i) = o'$ であるから、$Te_i$ の線形独立性より、$c_i = 0$。
よって、$e_i$ (1≦i≦r) は線形独立。

Ker T の次元は n-r であるから、Ker T の基底 $\langle e_{r+1}, \cdots, e_n \rangle$ を決める。
線形関係 $c_1 e_1 + \cdots + c_n e_n = o$ を仮定して、T を施すと、
$c_1 Te_1 + \cdots + c_r Te_r = o'$ となり、$c_1 = \cdots = c_r = 0$。
元の式に戻ると、$c_{r+1} e_{r+1} + \cdots + c_n e_n = o$ となり、 $c_{r+1} = \cdots = c_n = 0$。
よって、$e_1, \cdots, e_n$ は線形独立。
$E = \langle e_1, \cdots, e_n \rangle$ は V の基底となる。

このように選んだ基底 E, E' に対して、T の行列は明らかに、標準形 F(r) となる。
(証明終了)


線形写像の行列の階数は、基底によらず、その写像の階数に等しい。

(証明)
上記のように選んだ特別な基底に関しては、明らか。

任意の基底に関しても、この特別な基底に取り替えると、
取り替え行列 P, Q に対して、$Q^{-1}AP = F(r)$ が成立する。

P, Q は正則であるから、基本行列の積で表せるので、
A の階数も r である。
(証明終了)


参考文献
[1] 斎藤正彦 「線型代数入門」(東大出版会)
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数学>線形代数 | コメント(0) | 2015/06/03 08:02
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