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プラズマ周波数 (3) 解決編

以前にプラズマ周波数の意味が分からないと言って、
怪しげな記事を書きましたが、ようやく理解できました!
(と言っても普通の人は当然理解しているような話ですが・・・汗)

参考文献 [1] に挙げた室蘭工大の矢野先生の講義ノート
ほんとに分かりやすかったです。
学生向けに作られていて(講義ノートだからそりゃそうですが・・・)、
とにかく計算過程が懇切丁寧で素晴らしいです。
講義ノートと言っても、これほど丁寧に計算してくれるノートは
あまり見かけませんね。

どこで思考が混乱していたかというと、
外部電場にとらわれていたことです。

プラズマ周波数というのは、外部電場がない状態で、
自由電子の集合が自らの作る反電場を復元力として
振動する時の固有振動数
のことだったんですね。

以下、[1] を参考にして、理解したことをまとめてみたいと思います。

簡単のために、一次元で考える。
平衡状態(電気的に中性)から自由電子全体が x 軸正の方向に x だけシフトした状態を考える。
この時、外場がなければどのような運動をするかということを考える。

電子が x だけシフトすると、表面に分極電荷が現れる。
x 軸正負両側の表面に単位面積あたり現れる電荷は $\mp Nex$ であるから、
この表面電荷によりコンデンサが構成され、内部には\[
E = \frac{Nex}{\varepsilon_0}
\tag{1}
\]の電場が生成されるので、これが復元力となり、振動が起きる。

自由電子の運動方程式は、\[
m \ddot{x} = -eE = -\frac{Ne^2}{\varepsilon_0} x
\tag{2}
\]となり、固有振動数\[
\omega_p = \frac{Ne^2}{m\varepsilon_0}
\tag{3}
\]の振動が起きることが分かる。

これがプラズマ周波数の正体だ!

・・・って、大げさに言うほどのことでもなくて、
分かってしまえば、たったこれだけの単純な話だったんですね(^^;

この時、分極は $P = -Nex$ であるから、\[
\varepsilon = \varepsilon_0 E + P = 0
\tag{4}
\]となるから、誘電率はゼロである。

文献 [2] によると、
縦波のモードが存在しうるのは、誘電率がゼロの時のみである
ことが分かります。

マックスウェル方程式によると、\[
\nabla \cdot {\bf D} = \nabla \cdot ({\varepsilon {\bf E}}) = 0
\tag{5}
\]電場を\[
{\bf E} = {\bf E}_0 e^{i(\omega t - {\bf k}\cdot{\bf r})}
\tag{6}
\]として、εやE0 は空間的に一様であるとすると、(5) より\[
\varepsilon {\bf k} \cdot {\bf E}_0 = 0
\tag{7}
\]なる関係式が得られる。
これが成立する条件は、
${\bf k} \cdot {\bf E}_0 = 0$ (横波)であるか、または $\varepsilon = 0$ である。

まとめると、

縦波が存在するためには、誘電率がゼロでなければならない。
その時は、分極電荷による反電場を復元力とした固有振動が起きていることになる。


[1] 矢野隆治 「応用光学講義ノート」
http://www.muroran-it.ac.jp/rikagaku/ap/zyuken/labo/yano/opt_found_for_Student_20150326.pdf
[2] 佐藤勝昭 「プラズモンの基礎」
http://home.sato-gallery.com/research/principles_of_plasmons.pdf
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物理>物性・固体物理 | コメント(0) | 2015/10/02 18:52
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