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エルミート行列のユニタリ変換による対角化

なぜ、エルミート行列の対角化が重要か?

それは、エルミート行列は必ず、実数の固有値を持つため、
実測できる物理量の演算子は、エルミート行列で表されるから。
しかも、ユニタリ変換、すなわち正規直交性を不変にする基底の変換で
対角化できるのがポイント。

というわけで、このあたりを少し。。。
(勉強中の身なので、間違ってるかもしれません・・・)

まず、随伴行列とは、Aに対して、
\[
(x, Ay) = (A^\dagger x, y)
\]
となるような行列 $A^\dagger$ のこと。

具体的には、ベクトルの内積を行列の積として計算すると、
\[
(x, Ay) = x^{T*}(Ay) = (A^{T*}x)^{T*}y = (A^{T*}x, y)
\]
となるから、
\[
A^\dagger = A^{T*}
\]

すなわち、随伴行列は、転置して複素共役をとったものになる。

この随伴行列$A^\dagger$が自分自身Aと等しい、
自己随伴な行列をエルミート行列と呼ぶ。
式で書くと、
\[
A^\dagger = A
\]
自分の分身が自分自身みたいなイメージでしょうか?(笑)


エルミート行列ならば、
\[
(x, Ay) = (Ax, y)
\]
となり、そのままの形で、内積の右へ行ったり、左へ行ったり・・・
と、自由自在に活躍できるってわけですね!

ユニタリ変換とは、
変換しても内積を不変にするような変換のこと。
つまり、
\[
(Ux, Uy) = (x, y)
\]
となるような変換。
内積が不変だから、内積で定義されたノルムも不変。
よって、正規直交基底は、変換されても、正規直交基底になる。
複素空間上の軸が回転するイメージでしょうか?

さっきの随伴行列を使うと、
\[
(Ux, Uy) = (U^\dagger Ux, y)
\]
だから、
\[
U^\dagger U = E
\]
で、
\[
U^\dagger = U^{-1}
\]

以上が定義の話。
ここからは、Aを正則なエルミート行列として話を進めます。

固有値λi、固有ベクトル pi とすると、
\[
A p_i = \lambda_i p_i \hspace{2cm} (p_i \neq 0)
\]

正則性から、pi はn個あり、すべて線形独立。

\[
(p_i, Ap_i) = \lambda_i (p_i, p_i) = \lambda_i |p_i|^2
\]
\[
(Ap_i, p_i) = \lambda_i^* (p_i, p_i) = \lambda_i^* |p_i|^2
\]

エルミートならば、この2つは等しいはずなので、$p_i \neq 0$の仮定より、
\[
\lambda_i = \lambda_i^*
\]
すなわち、エルミート行列の固有値はすべて実数!

前回の固有値と対角化の話を使うと、
固有ベクトルを並べて、行列 P を作れば、
\[
P^{-1}AP = D
\]
と対角化できるが、
この固有ベクトルは、定数倍しても固有ベクトル。
なぜなら、
\[
A(\alpha p) = \alpha Ap = \alpha\lambda p = \lambda(\alpha p)
\]
というわけで、
固有ベクトルは、ノルムが1になるように、正規化できる。

また、固有値が異なる2つの固有ベクトル pi、pj を考えると、

\[
(p_i, Ap_j) = \lambda_j (p_i, p_j)
\]
\[
(Ap_i, p_j) = \lambda_i (p_i, p_j)
\]

エルミートなので、上の2つは等しいはず。
$\lambda_i \neq \lambda_j$という仮定から、
\[
(p_i, p_j) = 0
\]
となる。
異なる固有値に対する固有ベクトルは直交する。

固有値が等しい2つ以上の固有ベクトルがあると、
それらは直交するとは限らないが、
線形独立であるという仮定を置いたので、
シュミットの直交化法により、
直交した固有ベクトルを作ることが可能。

(線形結合が固有ベクトルとなるのは、上の定数倍と同様に証明可能)

以上を総合すると、
固有ベクトルとして、正規直交基底を作ることができる!

そこで、正規直交化した固有ベクトル ui を並べて、行列 U を作ると、行列
\[
U = ({\bf u}_1, {\bf u}_2, \cdots, {\bf u}_n)
\]
はユニタリ行列である。なぜなら、
\[
(U^\dagger U)_{ij} = ({\bf u}_i, {\bf u}_j) = \delta_{ij}
\]
となり、
\[
U^\dagger U = E
\]

結論として、
正則なエルミート行列は、ユニタリ変換で対角化できる!
\[
U^\dagger AU = D
\]

もっと簡単にまとめようと思ってたのですが・・・(汗)
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数学>線形代数 | コメント(0) | 2011/04/14 22:31
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